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December 25, 2011

デジタル時代のネガフィルム

Googleのニュースクリップに、デジタル写真出力メディアを扱うピクトリコからネガフィルムが発売されたというニュースが引っかかり、今どきネガフィルムかと驚いた。早速サイトを見てみると、デジタルデータをインクジェットでフィルム上にネガ出力して、それを銀塩のポジにするための製品らしい。ややこしくて良く分からず、デジタルをそのままインクジェット出力すれば良いのではないかと素朴に思った。しかし、よく調べてみると、デジタルデータから古典技法のプラチナプリントなどを制作しようとする際にはこの方法でないと成立しない。製品のサイズを見るとレターサイズとA3+サイズで、つまり作品と同じサイズを密着プリントするということらしい。ネガフィルムという言葉から120や135のカメラ用フィルムを想像してしまったがそれは誤りだった。

ネットを調べるとデジタルネガという分野でいくつかのサイトが見つかった。プラチナプリントのような特殊技法では不可欠だが、モノクロのバライタ印画紙でも、デジタルのインクジェットや昇華出力にはない銀塩の豊富な諧調、ハイライトやシャドウの表現が得られるということらしい。そのために撮影から銀塩で行わなくても、デジタルのソースから銀塩プリントを得たいときには、このデジタルネガフィルムが必要になるという、プロプリンター向けの製品なのだった。

いわゆる銀塩ネガからの引き伸ばしでの印画とインクジェット出力との違い、例えば銀塩粒子の有無が作品にどのような違いをもたらすのか。また先の諧調表現の差とはどのようなものなのか、一度その差を現物で見てみたいと思う。サイトに上がっている写真を見ても、今一つその違いが分からない。最近のインクジェット出力は銀塩写真を超えているという話も良く聞く。またインクも顔料になってアーカイバル性も向上しているとも聞く。しかし銀塩プリントの保存性については既に確立しており、作品の価値を保障するものでもある。結局、デジタルからアナログプリントを作ろうと思えば、この工程を踏まざるを得ない。もしくは135ネガなどにデュープしてから引き伸ばすことも考えられるが、それでは諧調が出ないだろう。そこでインクジェット出力し密着印画するということになる。

なかなか面白いと思う。プラチナプリントまでやるには少々気力も資力も足りないが、まずはその作品を目の当たりにしてみたい。


■記事関連サイト
- デジタルネガティブス Digital Negatives.jp
http://digital-negative.sub.jp/index.html

- Digital Gelatin Silver Monochrome Print(DGSM Print)デジタル・ゼラチンシルバーモノクロプリント
http://www.kn-photo.com/dgsm_print/

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