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November 06, 2011

十一月はうらがなし

十一月はうらがなし 世界を濡らし雨が降る
十一月に降る雨は あかつき来れどなほ止まず
初冬の皮膚に降る雨の 真実つめたい悲しさよ
されど木の葉の堪へもせで つぐみ、うづらも身ぶるひす
  ---堀口大學「月光とピエロ」より「十一月にふる雨」

十一月に雨が降ると、ついこの歌を口ずさんでしまう。多田武彦作曲の組曲「雨」の一曲。その後、これに続く歌詞に現代においては問題となる語があって別の歌に差し替えられたようだ。しかし自分が高校生の時にはまだこの堀口大學が使われていて、演奏会で歌ったのもこの曲だった。
YOU TUBEで会津混声合唱団による男声合唱の演奏を見つけた。こんな曲です。
http://youtu.be/GGoPsn96vlI

合唱は勿論音楽であるから聴くものではあるが、大学のグリークラブのように舞台に50人以上も上がるような大合唱も、先のような少人数でのアンサンブルでも、見ているだけで胸が詰まってしまう。人間が声を合わせて歌っている姿というものには何か敬虔な、ひたむきさというべきものを感じてしまうのだ。見ているとそれぞれの人生までをも想って、何も知らない他人ではあるのに、何故か胸が一杯になって涙がこぼれてしまう。高校の時の合唱は人数が少なく、先のようなアンサンブル形式にならざるを得なかったが、それでも新宿や表参道の教会などを借りて行った演奏会では、終了したあと舞台の袖で皆感極まって泣いたものだった。

そんな話を以前知人の家に遊びに行った際に食事をふるまわれつつしたところ、彼の奥さんにちょっと歌ってみてよと言われて固辞したが、結局奥さんの伴奏でオンブラマイフを歌う羽目になった。その奥さんは音楽大学で声楽を教えていたプロの演奏家なのだった。内心、もっと声が出るかと思ったのに案の定、散々な結果になった。「ほら、ね、だから才能がないと悟って大学ではグリーに入らなかったんですよ。」と言い訳しつつ飛んだ恥を掻いてしまったことを思い出した。発声どころか最近は普段でも声がかすれることすらあるのに。そんなことが芋づる式に浮かんで来たりと。

* * *

写真は皇居の馬場先堀に浮かぶ白鳥。気持ちよさそうに。

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