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May 22, 2010

明日は雨らしい

そろそろ短かったようで長かったような、まるで小学生の卒業式の答辞のような旅が終りに近づいている。今を基点にこの一年を振り返ってみると殆ど家に居なかったことになると思い至って少々感傷的に、なる筈もなくただ公共料金の基本料が勿体なかったなと思ったりしているが、どうもこれは家に居たくないと思う潜在意識が現実化しているような感じもする。しかし自分はそんなことを本当に思っているのだろうかと。

基本的に出無精で用事がなければどこにも行かない、そもそも面倒臭いと考える性格と自己分析しているのだけれど、どうにもそれを許さない抗い難い運命的なものがあるのではないかと少女のように夢想することもある。まぁ俸給人をやっていれば実質住所不定になるのは当たり前のことかもしれないが。

夢想ついでに、このまえ均一台で買った司馬遼太郎「街道を行く38 オホーツク街道」(朝日文庫)を読みながら、以前から何故か薄々感じていた、遠い前世はアイヌ人かオホーツク人、もしくはギリヤークなどの北方少数民族だったのではないかという感を強くしたのだけれど、その前は比叡山での修業に耐え切れずに山を下りた僧侶だったのではないかとこれも何故か感じていた(笑)こともあったりして結構いい加減なものだと思う。いやそもそもそれ以前に今生の自分すら何者なのかも考えてみればよく分からない訳だし。

文芸春秋から「ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘」という本が出ていて立ち読み。それぞれ水木しげる、赤塚不二夫、手塚治虫の娘さんの鼎談。娘が推す父親の作品も一作づつ収録。面白そうなので後で買ってしまうかも。

最近の映画になかなか惹かれるものがなかったが、北野武の新作「アウトレイジ」、小林政広「春との旅」はちょっと観てみたい。

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    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
    4106024330
    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

    にっぽん劇場写真帖
    寺山 修司・森山大道
    4106024187
    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

    Cui Cui
    川内 倫子
    4902943026
    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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