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May 03, 2010

中西健二 / 『花のあと』

GWということもあって近所の小屋に久しぶりに映画を観にいった。最終回と言うこともあってか小生含め観客は7人のみ。観ながら持っていった明治の板チョコを全部食べてしまったが、そんなことはどうでも良くて、しかし藤沢周平原作の作品はどれも外れがない。話の骨格がしっかりしているということだろうと思う。データベースをみてみると、中西健二の監督作は劇場公開映画では本作が2008年の「青い鳥」(日活)に続いて2作目のようだ。同じショットの使い回しが少々気になるものの(これは効果を狙ったものであると分かりつつ)、淡々とした演出の本作では逸脱したような画面もなくオーソドックスな作りは正解だと思う。

しかし現代的に綺麗な北川景子が時代劇、殊にしんみりした藤沢作品に収まるのかと心配だったが、剣術を使う武家の女性という役柄にははまっているかも知れない。武家の一人娘に生まれ剣術を志す以登は藩随一の剣術の腕をもつ下級武士江口孫四郎と出会い試合を申込む。女剣士ということで手加減せずに対等に剣を交えてくれた孫四郎に淡い恋が芽生えるが、以登には才助という許嫁がいた。一方、孫四郎の婿入り先の娘、加世と不義密通をする藩の重臣、藤井勘解由はその発覚を怖れ、孫四郎を陥れ自害に追い込む。それを知った以登は・・・・この先は作品を。

江口孫四郎にはクラシックバレエの宮尾俊太郎、才助に甲本雅裕、以登の父親に國村隼、藤井勘解由に市川亀治郎、加世に伊藤歩、ほか柄本明など。ナレーションの声が一瞬岸田今日子かと思ったが、もう物故しているし誰だろうと思ったら藤村志保だった。しかし声がそっくりだ。國村隼と伊藤歩をみて思わずサントリーのCMを連想してしまい、スキャット「夜がくる」が頭に浮かんでしまったが。

しかしいつも思うのだが、邦画作品の最後に流れる主題歌というのが耳障りだ。一青窈が嫌いというのではなく一般的な話としてなのだけれど、主題歌を入れるというのはおそらく音楽事務所とのタイアップでの興行収入的側面があるのだとは思うが、最後に興ざめすることもある。効果的な場合もあるのだろうが殆どの場合は歌でなくても良いのではないかと思うが如何に。

山形、鶴岡の桜が美しくしっとりとした佳作に仕上がっている。2010年、東映、107分。

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