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March 22, 2010

鈴木龍一郎 / 『RyUlysses(リュリシーズ)』

リュリシーズ―鈴木龍一郎写真集

先般第29回土門拳賞を受賞した鈴木龍一郎の写真集。75年に「聖印度行」で太陽賞を、一昨年2008年には「オデッセイ」で日本写真協会賞年度賞を受賞している。インド、アジアを経て今回のアイルランド、ダブリンへと視線が移ろう。ジョイスのユリシーズにインスパイアされたというこの作品名は氏の名前との造語だろうか。
そういえば、写真集「ドルック」もまた龍の意らしい。ドラゴンに導かれて世界を彷徨う視線は本作品ではパノラマとなって、その内省的で孤独なモノクロを際立たせている。

一人旅の孤独感、それが地方の寂しい街ばかりではなく都会の雑踏のなかであっても覚えるそれを氏の一連の作品から強く感じる。こんな風景に巡り合う旅をしてみたい。


オデッセイ―鈴木龍一郎写真集 ドルック 鈴木龍一郎写真集―龍の棲む街、シンガポール、台湾、上海

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Comments

大学教養の英語テキストが1年間(も!!)ジョイスでした。もうとにかくもう嫌で…嫌で…嫌で…嫌で…。辞書で単語を調べても文章の意味は分からず…勿論、落ちました…忘れられない作家です(笑)

その気持ち、よく分かります(笑)
私は市販の訳書でごまかしたこともありますが、
そんなこなれた訳がお前に出来るわけないと即座に
喝破されました(笑)

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  • Gangs of Kabukicho.
    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
    4106024330
    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

    にっぽん劇場写真帖
    寺山 修司・森山大道
    4106024187
    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

    Cui Cui
    川内 倫子
    4902943026
    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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