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November 03, 2009

操上和美 / 『ゼラチンシルバーLOVE』

ゼラチン シルバーLOVE デラックス版 [DVD]

写真家、操上和美の監督になるスタイリッシュ映画。話の筋はあってないようなものだが役所宏司演じるある男から謎の女、宮澤りえの盗撮を請け負う永瀬正敏が次第に女に惹かれて行くという話。
女はまるで舞台のような生活感のない部屋で黙々とゆで卵を食べているという何だかよく分からない作品だが、つまりひたすらスチル写真家としてのシズル感を映像として表現したかったということだろう。

良く見ると永瀬の持つカメラはライカM3のようだが、ズミクロン35mmと思しきレンズでゆで卵を狂ったように接写する永瀬においおい、最短撮影距離を超えてるぞとツッコミを入れながら、題名の「ゼラチンシルバーLOVE」というのはやはりいかにもスチル写真家らしい題名だが映画のプロットより映像を主軸に置いたということがよく分かる。

随所に出てくるシズル感、卵を食べる宮澤の口もと、永瀬のひげ剃りシーン、廃墟のような部屋のディテール、差し挟まれるイメージショット、それぞれが監督の写真家としての道具立てそのものなのだが、そもそもこれが映画として成り立っているかということはまた別の問題だ。映像は美しい、しかし映画はスチル写真の連続ではない、ということがあらためてよく分かる作品。2008年、87分。

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