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11 posts from November 2009

November 29, 2009

『日本写真集史 1956-1986』 『Japanese Photobooks of the 1960s and 70s』

日本写真集史 1956-1986

写真史家、金子隆一のコレクションから日本の主要な写真集約50点を詳細な解説と写真集の外観、内容を見開きでカタログした待望の書。デザイン、印刷技術、製本などの背景についても詳細に記されている。企画、監修のGoliga Booksによる解説では、日本で何故写真集が独自にしかも高度に発展を遂げたのかについて、「日本では欧米のようにギャラリーや美術館といったインフラがなかなか整わなかった文化環境もあって、「写真集」という表現媒体に写真家たちの情熱や才能が一極集中していった(Golia Booksウェブサイトより引用。)」とある。これに日本の高度な印刷技術が相俟って、特に60、70年代にはその頂点を迎えたという。

解説には金子隆一や森山大道のインタビューも付されており、戦後写真史を語る上で外せないものとなっている。これは凄いの一言。こういう本をこそ待っていた。発行は赤々舎。

このGoliga Bookが写真家のインタビューをVimeoにビデオでアップしているのを見つけた。刊行書籍のTrailerまで用意するというのは、ウェブ時代の出版社の新しいありようを示唆しているのではと感心した。
細江英公、荒木経惟、石内都、ホンマタカシ等々が自作品他を語っている映像が見られる。これは久々の収穫。
http://vimeo.com/6844793

ほか、同社に送られた自作品「Northern」のポストカードに書かれた森山大道直筆の礼状までサイトにアップされている。

この「日本写真集史 1956-1986」の発行に先駆けて、同社の企画でApertureから英文版の「Japanese Photobooks of the 1960s and 70s」が発行されている。

Japanese Photobooks of the 1960s and '70s

November 28, 2009

『赤色エレジーマニア』

赤色エレジーマニア
赤色エレジーマニア

神保町交差点のdisk unionで見かけた、あがた森魚の「赤色エレジー」を様々なアーティストがカバーしたアルバム。鈴木慶一のプロデュースと。そういえば昔、神保町さぼうるで一度見かけたことがあったが、友人と他の若い学生と思しき客は全然気付いてないねと話した覚えがある。松倉如子も参加するアーティストのリストは下記。2007年。「幸子と一郎の物語。お涙頂戴有り難う。」

1. あらかじめ決められた恋人たちへfeat.ゆーきゃんwith 石井モタコ(fromオシリぺンペンズ)
2. 緒川たまきwith 鈴木慶一
3. David Molland
4. 曽我部恵一と藤田陽子
5. トクマルシューゴ
6. 堀内久彦
7. SOZORO
8. ボストンクルージングマニア
9. 三沢洋紀
10. ほりゆうじ
11. 松倉如子
12. Riow Arai feat.Ayako Akashiba

■関連エントリ
- 林静一+あがた森魚 / 『画ニメ 赤色エレジー』: 月球儀通信
http://azusayumi.tea-nifty.com/fragment/2007/05/post_cbec.html
- 林静一 / 『淋しかったからくちづけしたの』: 月球儀通信
http://azusayumi.tea-nifty.com/fragment/2006/01/post_e3b3.html

November 25, 2009

横尾忠則 / 『東京Y字路』

東京Y字路

横尾忠則による東京のY字路をモチーフとした写真集。デジタルカメラを使い、画面に人が入らないよう撮影のタイミングを待ったという。人工光がカクテルされた広角の夜景のコレクション。しかし何気なく眺めていると撮されたY字路が何か人生の選択の暗喩のように思えてくる。

November 24, 2009

細江英公 / 『鎌鼬(普及版)』

鎌鼬(普及版)

細江英公の名作、「鎌鼬」(1969)が普及版で刊行された。何年か前に部数限定で完全復刻されたものの高価で手が出なかったが、今回は5000円と安価な設定だ。オリジナルから3点削除し新たに13点を追加したという再編集版。

■関連エントリ
- 『美貌の青空』『土方巽 夏の嵐 』 / 土方巽 : 月球儀通信
http://azusayumi.tea-nifty.com/fragment/2004/03/__6.html
- 細江英公 / 『おかあさんのばか』 : 月球儀通信
http://azusayumi.tea-nifty.com/fragment/2007/08/post_9b8d.html

November 23, 2009

『のせすぎ!中野ブロードウェイ』

のせすぎ!中野ブロードウェイ

こんな本を見つけた。小生の心のふるさと中野ブロードウェイ。子供の頃のトラウマ、中野が大人になっても延々とトラウマを生み出している、そんなカオスを体現したディープなブロードウェイの魅力がかなり細かくマニアックに纏められた今までにありそうでなかった本。
個人的には勿論「タコシェ」、そして今は無くなってしまった精神世界専門古書店「大予言」に寄り、妙に落ち着く2階の「喫茶ピットイン」で休憩して、レコミンツの均一台でCDを漁り、明屋書店で新刊本を買うという流れが出来上がっているが、最近余りにもマニア度が上がりすぎて痛痒い。
明屋書店は今はリニューアルしてしまったが、昔の新刊書店なのに何故か古書店めいた、墨書された店内ポップの混沌ぶりがよかったのにと思う。
ブロードウェイの上階はマンションで、屋上は住人だけが入ることの出来る庭園になっているらしい。一応Googleマップで確認した(笑)。こういう本はすぐに棚からぼた餅、ではなく棚から消えてしまうので油断できない。

November 17, 2009

あかしやのきんとあかとがちるぞえな

少々長い旅から帰ってきてからというもの、何故かよく夢を見るようになった。それもかなりリアルな夢だ。夢の中で夢を見ていることに気づくこともしばしばだ。そういうときに、あぁ、いま跳べる、と思うと途端に体が浮いてすっと飛べたりする。ただ浮かんでいるだけのこともあれば、ものすごい速さで上昇したり遥か下に見える国道に沿って滑空したりもする。その加速感といったらない。そして何故か夢の中では飛ぶことに違和感が無い。極く当たり前のことと了解している。そして少しばかりの弾みを心と脚に伝えさえすれば飛べるのだ。
飛ぶたびにこの世との繋がりが少しづつ薄れてゆくような気がする。このままあと何度飛べばすっきりと離れてしまえるのだろう。

***

このあいだ買ったトイデジ、VQ1015の写真をアップしてみた。
ファームウェアを変更してモノクロ専用機にしてみたが、写された写真はまるで昨日見た夢の世界を彷彿とさせた。極端にラチチュードが狭いためハイライトは白飛びしてにじみ、四隅はケラレて闇に沈む。おそらく死の間際に見る世界はこういう景色なのではないかと思う。意識が遠のき瞳孔が開き、次第に辺りが冥くなってゆく、そんな感じだ。カラー用にもう一台あっても良いかも知れない。この覚束ない感じが気に入ってしまった。

November 14, 2009

『Mind’s Eye―心の眼 稲越功一の写真』

Mind’s Eye―心の眼 稲越功一の写真

今年2009年2月に亡くなった稲越功一の写業を纏めた追悼写真集。求龍堂刊。
これもこの間の北島敬三の図録に続いてそれとは別のさる方から頂いた。何故か最近、写真集が向こうからやってくる気配も。
厖大な著名人のポートレートとともにインド、中国、シルクロードへ、ヨーロッパからアジアへと続く視線、特に初期のストリートスナップには改めて惹かれる。石元泰博のテイストに通じる感じもする。こういう写真を撮る写真家だったのかと今更ながら気付いた次第。
しかし写真集の表紙に逝去に伴って貼られた青いシールが残念。こういうものは腰巻きでやって欲しい。
処女写真集「Maybe,maybe」(1971)も求龍堂から刊行されている。

http://koichi-inakoshi.com/

November 12, 2009

北島敬三とトイデジ

写美、東京都写真美術館で行われている北島敬三の展覧会のカタログをある方から頂いた。これまでの仕事をまとめた図録となっていて北島の纏まった資料をいままで持っていなかっただけにかなり嬉しい。封筒に入れて大事に持ち帰る。

時折立ち寄るヴィレッジヴァンガードでトイデジのVista Questが出ているのを発見して衝動買いしてしまった。モデルはVQ1015Entryだ。調べてみるとこれはもともとアメリカ製、といっても製造は台湾だが、のものを最近のトイカメラの流行りを受けてこれを扱うプロキッチンという代理店(?)が日本向けにプロデュースしたものらしい。オリジナルは本体にメモリを搭載しており、データ保持のために電池が全然持たないという欠点を、本体メモリを外すという仕様変更によって改善し、併せてエネループを使えるようにしたという。
トイデジらしく四隅がケラレるのだが、これはレンズの前にドーナツ状の板を噛ませてあるからで、意図的にトイ感を出しているというちょっとあざとい仕様。これをトンネル効果などといって嬉しがっているわけだ。それなら小生のオリンパスXAなどこんな板などなくとも恐ろしいほど周辺光量落ちするのでさぞ嬉しかろうと思うが、このVQ1015は動画も撮影できて、そのチープさが結構楽しかったりする。これで撮った動画作品がYOU TUBEに上がっていて、なかなか素晴らしい作品を作っている人もいる。

以前、まだ日本では品薄で入手しづらかった頃に所用でアメリカに行った際、買って帰ろうと思ったのだが、時間が無いなかで巨大スーパーチェーン、ウォルマートへ行っておもちゃ売場へ直行し、隈なく探して結局見つからなかったのだが、いい大人が汗をかき必死になって何でこんなおもちゃを捜さなければならないのかと自問自答しつつ、結局帰るまでに買えなかったということがあったので、その復讐の積もり(笑)。

なにか撮ったらアップしてみようかと。しかし4200円もするのは思いつきで買うにしては高い。

November 05, 2009

荒木経惟 / 『東京ゼンリツセンガン』

東京ゼンリツセンガン

ワイズ出版から先月上梓された荒木の最新写真集。意表をつく題名だが前立腺癌での入院、手術後の写真集と。いかにも昔の荒木らしいテイストに溢れた写真集となっている。80年代の白夜書房を思い出した。

November 03, 2009

操上和美 / 『ゼラチンシルバーLOVE』

ゼラチン シルバーLOVE デラックス版 [DVD]

写真家、操上和美の監督になるスタイリッシュ映画。話の筋はあってないようなものだが役所宏司演じるある男から謎の女、宮澤りえの盗撮を請け負う永瀬正敏が次第に女に惹かれて行くという話。
女はまるで舞台のような生活感のない部屋で黙々とゆで卵を食べているという何だかよく分からない作品だが、つまりひたすらスチル写真家としてのシズル感を映像として表現したかったということだろう。

良く見ると永瀬の持つカメラはライカM3のようだが、ズミクロン35mmと思しきレンズでゆで卵を狂ったように接写する永瀬においおい、最短撮影距離を超えてるぞとツッコミを入れながら、題名の「ゼラチンシルバーLOVE」というのはやはりいかにもスチル写真家らしい題名だが映画のプロットより映像を主軸に置いたということがよく分かる。

随所に出てくるシズル感、卵を食べる宮澤の口もと、永瀬のひげ剃りシーン、廃墟のような部屋のディテール、差し挟まれるイメージショット、それぞれが監督の写真家としての道具立てそのものなのだが、そもそもこれが映画として成り立っているかということはまた別の問題だ。映像は美しい、しかし映画はスチル写真の連続ではない、ということがあらためてよく分かる作品。2008年、87分。

November 02, 2009

また大人の科学がカメラを

昨日帰国したばかりのまだ時差ボケしまくりでこれが普段のボケに戻る迄には歳のせいもあり一週間ほどはかかるかも知れない。帰りの便は空港へのバスが遅れて時間がないところへ免税のリファンドまでを何とかこなしてギリギリセーフ。危なく乗り遅れるところだった。同地への短期滞在は今まで幾度となくあったが一ヶ月半を生活するというのは初めてでそれで見えてくることも多々。それは追々の話として、久しぶりに本屋へ行くと、なんと学研がまた大人の科学でカメラを、今度は二眼レフを発売していて思わずユーロ換算して安い、と買いそうになった。

http://otonanokagaku.net/magazine/vol25/index.html

大人の科学マガジン Vol.25(二眼レフカメラ) (Gakken Mook)
大人の科学マガジン Vol.25(二眼レフカメラ) (Gakken Mook)

ちゃんとファインダーと撮影レンズが連動するようになっている。これはロシア製のルビテルのようにむき出しの歯車で連動させるタイプだ。レンズはトイカメラらしいチープなものだが、いろいろと改造などしたりして遊べそう。個人的にはデコレーションのためのシール部分にワニ革を貼り付けたい。高級感とチープさのギャップが出て良さそうに思うが如何。三脚穴はなさそうな気がするが、あればここにオモリを付けるとか。ノブを金属にするとか。本誌を買ったらまずは東急ハンズに行きたくなる。
本文には川内倫子、ホンマタカシなど。高橋マリ子のカメラサンサクというコーナーも。然し綺麗なお方。

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  • Gangs of Kabukicho.
    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
    4106024330
    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

    にっぽん劇場写真帖
    寺山 修司・森山大道
    4106024187
    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

    Cui Cui
    川内 倫子
    4902943026
    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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