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July 12, 2009

ヰタ・マキニカリス(その1)

まだ時差が直らないのだけれど、昨日のエントリから思いついて自分のカメラ遍歴などを纏めてみようかと。

まずは小学生の頃に買ってもらったボルタ判のカメラ。この間エントリしたばかりだが、その機種が何だったのかが思い出せない。これでお小遣を貰ってはフィルムに換え随分と撮って遊んだものだった。写真の出来というよりも写したものが画像となって帰ってくることの不思議に夢中になっていたように思う。裏蓋の赤窓にはなにか秘密めいた神秘のようなものを子供心に感じていたが、その後中学生になり写真部に入部してモノクロ現像を始めたのは、この感覚を確かめたかったからかも知れない。

入部したときに先輩から月光V3号のキャビネ判を買ってくるよう指示されてお小遣で買ったのだが、今のように量販店もない時代、覚えていないが近所の写真屋で買ったのではないかと思う。50枚の紙箱入りだった。

現像液やタンクなどの暗室用品は学校にあって自由に使えた。ネオパンSSにミクロファインというのが部の定番で、家にあったコニカC35で友達同士撮りあっては現像した。現像タンクはプラスチック製のベルト式で、上手く巻けるまで何度も練習したのだが、ベルト式の宿命というのか、どうしても現像ムラが出てしまった。
印画紙現像はゲッコールで、仕上げはフェロタイプで乾燥した。水分のスクィーズを上手くやらないとフェロ板に密着せず光沢ムラが出てしまうのが難しかった。まだRCタイプの月光SPやフジブロWPが発売されていなかったのだ。暗室で赤いセーフライトが灯されるとドキドキした。そもそも理科室に暗幕を引く過程で既に胸が高まっていたが、理科室独特の薬品臭い部屋に氷酢酸の匂いが混じった暗室は殊さら秘儀めいていたように思う。

ある日、使い古しの定着液に十円玉を入れると銀が付着して綺麗な銀色にメッキされるのを発見して遊んでいるうちに、誰かが近所の駄菓子屋のおばあさんならこれを百円玉と間違えるに違いないと言い出し、じゃんけんで負けた友人が恐る恐る差し出すと、即座に「あれ、綺麗な十円玉だねぇ。」と敢なく撃沈されて皆で大笑いした覚えがある。

その後高校に進学してからは美術部に入部して写真からは遠ざかっていたが指導教師が彫塑専門だった為か毎日石膏デッサンばかりやっていた。主にアクリルと油を描いていたが、通っていた高校は大学の付属校で全員推薦だったこともあって世間では受験勉強の真っ最中なのに一体これでいいのか、というような気分は微塵も感じずにアルバイトばかりやっていた。高校三年の後期試験が終わった長い春休み(この高校は夏休みより春休みの方が長かった。)に測量助手のバイトをやって貰ったお金で初めて買ったカメラがオリンパスOM10ブラックだった。

このOM10は入門機ながらアダプターを装着するとマニュアル撮影が出来るという、当時競合機だったニコンEMを凌ぐ機能の、オリンパスらしいギミックのカメラだったが、それ以前に安かったのが大きい。レンズは50mmF1.8を買った。財布の関係でF1.4が買えなかったのだ。

(つづく)

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    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
    4106024330
    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

    にっぽん劇場写真帖
    寺山 修司・森山大道
    4106024187
    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

    Cui Cui
    川内 倫子
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    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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