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January 05, 2009

小銭がない

といっても大金もあるはずがないのだけれど、年末の宝くじも敢なく外れて仕方なく今年も仕事を続けなければならなくなった。一等プラス前後賞が当たり晴れて完全にフリーとなって豪華客船で世界一周をする予定だったのに。

冗談は冗談なりに一応船会社のサイトを見てみると、300日ほどもかかる世界一周の旅というのがあって、その値段はなんと1100万円ほどだった。これは一人分の値段だ。こんなツアーをする人が世の中にいるというのが信じられないが、ツアーが存在する以上実際に居るのだろう。そんな旅に出るような人はお金も暇もあって、しかも世の中の生活に倦んでいるような人たちなのだろうか。しかしその行程の大半は海の上だろうから、飽きさせないように毎日イベントが用意されていて、今日はダンス、明日はコンサートなどというスケジュールに違いない。その旅の途中に寄る港では観光なども行われるのだろうか。試しに仕事場へ「明日から船で旅に出ます。年末には戻ります。」などと電話を掛けてみたい気もするが、もう来なくてよいと喜ばれるのがオチかも。しかし豪華客船などというとクリスティのミステリを連想してしまう。密室殺人とかが起こりそうなイメージだ。そしてそこにはポアロが同乗している・・・。

題名の小銭がないというのは、いつも使っていた小銭入れが無くなってしまい、自販機で飲み物を買おうとして困ったという話なのだけれど、その小銭入れは100円ショップで買った何の動物のものか分からない、得体の知れない革製で、穴が開いてしまっていた。ふと気がついて、鞄の中をまさぐってみたら案の定、その穴からこぼれた100円やら十円玉やらの硬貨が何枚も出てきて無事缶珈琲が買えて異常なほど嬉しかったという話。スケールに格差がありすぎだが、100円の小銭入れを穴が開いてまで使うなという話でした。

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    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
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    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

    にっぽん劇場写真帖
    寺山 修司・森山大道
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    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

    Cui Cui
    川内 倫子
    4902943026
    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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