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October 26, 2008

ジオラマライク+アオリの写真集

江ノ電ミニチュア散歩 (三才ムック VOL. 216 鉄道ミニチュア散歩シリーズ Vol. 1)

以前、アオリを逆に使って被写界深度を浅くし実際の風景にまるでジオラマのようなミニチュア感を出した作品を発表するさまざまな写真家についてエントリしたが、日本では最近、本城直季の作品でこの写真技法が知られるようになった。以前のエントリには著名な写真家のブログからリンクを貼って頂いたようで有り難い限りだが、もとよりそのブログの写真家の仰ることに異論がある筈もなく、本城の仕事はまさに評価に値することは言うまでもない。

そんななか、最近三才ブックスという出版社から発売された「江ノ電ミニチュア散歩」という鉄道趣味人をターゲットにしたと思しき写真集はまさにこの技法を使ったものだ。いわば逆アオリ(アオリの本来の用法の逆手を取っているという意味で)で撮影された街並みのミニチュア感が凄い。鎌倉の大仏が、そのまま土産物店で売っている置物のそれのようにしか見えなかったりする。周囲の木々もフォーカスから外れて、ジオラマ用の部品さながらだ。副題をみると今後シリーズ化されるようで小生には鉄道の趣味は全くないが次が楽しみだ。

■関連エントリ
- 月球儀通信 : ジオラマライク+アオリの写真家たち 3
http://azusayumi.tea-nifty.com/fragment/2006/05/_3_1d23.html
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    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
    4106024330
    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

    にっぽん劇場写真帖
    寺山 修司・森山大道
    4106024187
    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

    Cui Cui
    川内 倫子
    4902943026
    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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