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September 06, 2008

煙のごとくたゆたいて


運河より, Amsterdam

この間読んだ四方田犬彦「月島物語ふたたび」(2007年、工作舎)には月島に縁の深い作家として、きだみのると大泉黒石に触れているのだが、この大泉黒石とは俳優の故、大泉滉の父親だ。大泉黒石はロシア文学者であり「人間開業」等の作品で知られる作家だが、ロシア人とのハーフで写真の風貌も日本人離れしている。つまり息子の大泉滉はクォーターということになる。あのダリに似た髭の風貌と甲高い声で以前は良くテレビ、映画に出演していた。

以前、友人と「水曜どうでしょう」の話をしていたときに友人が「大泉洋って、あのダリに似てる、野菜作ってるおじさんでしょ!?」とのたまったのには流石に驚いたが、今頃殆ど口の端にのぼらない大泉滉とわざわざ間違えるというのも一つの才能かと思って逆に感心した。そういえば大泉洋がまだメジャーでない頃に、有楽町の北海道物産店だったかで大泉洋プロデュースと銘打ったスープカレーのレトルトが売られているのをみて、小生もそのときはてっきり、あぁ、あの「肥料はボク!」の大泉滉かと勘違いしていたことをここに告白し懺悔したい。

* * *

先週旅してきたアムステルダムは初めての街だったが、東京駅が模したと言われる中央駅からの大通り周辺は混沌としていた。この季節ということもあってか、バカンスの観光客で混雑しており、まさにごった煮の様相だった。運河の美しい街並みが印象的だったが、中心部の大雑把な空気というか印象は上野か浅草に近いと個人的には思う。ダム広場から中央駅に向かって左側の地域には有名な「飾り窓」地帯があり、陽も高いというのに殆ど裸体のおねえさんがガラス窓越しに客引きをしていたが、そんな後ろめたさもない程に観光ルートとなっていて、平気で子供の手を引いた家族連れが前を通って行くのには少々驚いた。この飾り窓というのはアムステルダム以外にもあるようだが、ここはいわゆる公娼制度となっていて日本でいえば昔の赤線にあたる。公娼であるから政府の管理下に置かれており、禁止して地下に潜るのならば逆に認めて管理した方がよいという発想なのだろう。病気の管理なども目的なのだろうが、一番の狙いは税収なのだろうと思う。この厄介なものを認めて逆に管理するという発想は街中至る所にあるコーヒーショップにも表れている。(コーヒーショップについてはググってください。)しかしこれほどの自由と引き替えに自己責任が厳しく問われる街がアムステルダムなのだろう。

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