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May 23, 2008

国境と枕


とろとろと鉄道で国境を越える。ゆっくりとろとろ、各駅停車。

例によって短い旅を終えたが、帰路のラウンジではハシタナクもタダ飲み、タダ食いしてぐっすり眠ってしまいフライトに遅れるところだった。危ない、危ない。

欧州某国は先週末は雨で寒くて薄手のセーターが必要だったが、今週はすっかり晴れて気温も25度程まで上がり過ごし易かった。成田では殆ど同じ気温だったのだけれど、体感的にはかなり暑く感じた。湿度が全然違うからだろう。日本もこんな感じの夏ならばどれほど良いだろうかと思うが、その代わり全然明けないあの長い夜の冬を覚悟しなければならない。いっそ、夏は欧州、冬は南半球に住むなんていうのも良いかも知れない。いやわざわざ外国へ行かずとも、夏は北海道、冬は伊豆辺りで手を打つか、などと考えながら電車のなかでうつらうつら。(そんな資力もないのに。)しかし、旅は一人でないと調子が狂う。気の合った友達と行くのも楽しいが、テンポが合わないとどちらか一方が引きずられることになる。気の置けない友人と一緒でも、単独行動をどこかで十分に取っておくのが良いと思う。旅はそもそも非日常を楽しむものなのだから、日常の良く見る顔が視界に入るのでは台無しだ。むしろ、徹底的に一人で心細い位の方が旅に出た感じがするし、秘境でもない限り道に迷えば人に聞けば良いだけのことだ。

それぞれの街でその土地の人々と話してみると、みな家族のことを考えていたり、欲しいチケットを手に入れる算段をしていたり、仕事に追われていたりと当たり前のことではあるけれど人はみなどこであろうと同じようなことを考えながら営々と生活していることに改めて驚いてしまう。
これが集団になると歴史的、あるいは風土の違いからか理解し合えないことも出てくるような気がするが、個々人レベルでは驚くほどみな似たようなものだといつも思う。

話は変わるが、アメリカでよく手荷物より大きい自分の枕を持って旅をしている人を見かけるのだけれど、あまりに理解しかねる光景に、なんで枕を持って歩いているの?と訊ねてみたことがある。若い女性だったがトランジットで暇だったからか、「自分の枕だとよく眠れるの。」「え??でも荷物にならない? 邪魔じゃないんですか、ホテルにもあるんだし。」「でも、車で移動してるから苦にならないの。」 多分、大方はそんな理由にもならない理由で安眠のためにどでかい枕を持って歩いているのだとは質問する前から分かってはいたが、こんな姿はアメリカ以外では見たことがない。先日も、席が隣の見知らぬ御夫人からお手製のクッキーを食べないかと勧められて一枚頂戴したことがあるが、こういう屈託のなさはいかにもアメリカ的で、他の国では多分お目にかかれないと思う。というより、多分、そこが田舎だったからなんだろうと思うが、何でこんなにフレンドリーな国民が国家となるとこう意固地になるんだろうと思ったりするが。(小生が余程貧しくて飢えて見えたのか??) 大体、服装をみればお国柄が分かるというが、例えばドイツ人がシャツを着れば一番上のボタンまでキッチリ掛けていても、アメリカ人ならボタンはおろか、シャツの裾をパンツの外に出しているだろう。少々比喩的ではあるが、日本でもカジュアルではシャツを外に出す着方をするが、これはかなりアメリカナイズされた着こなしと思う。例えば欧州ではそんな着方はめったに目にしない。(あくまで個人的意見で責任は持てません、笑)

ということで、またぼちぼちエントリを再開しますのでよろしくお願い致します。

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  • Gangs of Kabukicho.
    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
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    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

    にっぽん劇場写真帖
    寺山 修司・森山大道
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    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

    Cui Cui
    川内 倫子
    4902943026
    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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