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January 03, 2008

平山秀幸 / 『しゃべれども しゃべれども』

しゃべれども しゃべれども 特別版 (初回限定生産2枚組) 「ロビンソンの庭」 (1987年)、「マリアの胃袋」(1990年)の平山秀幸の最新作。TOKIOの国分太一、「恋空」 (2007年) 「輪廻」 (2005年)の香里奈主演の落語を題材にほのかな恋情を描く佳作。国分は二つ目の噺家でその師匠は伊東四朗、祖母に八千草薫、口下手な野球解説者に松重豊。

以前のエントリでも触れたけれど、この映画の出来不出来は別として、脇役ながら松重の存在感がとりわけ際立つ作品で嬉しくなってしまった。国分のセリフ回しは今ひとつ本当の落語家という感じになりきれずに、ぶっきらぼうな調子に留意しつつ演じましたという感じが出てしまっているし、大御所噺家役の筈の伊東も噺が余り上手くないのが惜しい。勿論本物ではないのだから仕方がないとしても、それらが返って八千草や松重の力量を際立たせることになったのは怪我の功名かもしれない。

松重はその風貌からチンピラやアンダーグラウンドの役柄が多かったが、「血と骨」(2004年)辺りから小生のなかではその存在感が増してきて、主役というよりこんな性格設定の役柄も含め脇役としてその幅を広げて行くことを期待。

香里奈もそういえば「海猿」(2004年)、「輪廻」にも出ていて考えてみると結構出演作を観ていたものの影が薄いというのかあまり印象に残っていなかったが、本作では自己表現と対人関係の不得手な女性像をなかなか良く演じていて悪くない。

これを観ながら、しばらく行っていない末廣亭や鈴本辺りへ行きたくなってしまった。ほか配役に「バッシング」 (2005年)の占部房子など。2007年、103分。

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    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


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    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

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    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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