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April 19, 2007

Web写真美術館という試み

富士フイルムが先月オープンしたWeb写真美術館はサイトをバーチャルな写真美術館に見立てた趣向だが、考えてみると実在の美術館が持つサイトというものは数多くあるが、サイトそのものが美術館として成り立っている例はあまりなかったように思う。そういう意味では新しい試みということはいえるかも知れない。しかし、例えば個人のサイトで自身の写真を並べるというのは星の数ほどある訳で、そのような単にWeb上の写真の羅列を敢えて美術館という体裁、趣向にしただけともいえそうな感じもする。

しかしどうも掲載の画像データには電子透かしなどのセキュリティ技術を盛り込んでいるらしく、それが少なくとも写真という複製芸術をWebという際限なく複製可能な大海に放り投げるときに、独立した美術館として成立させ得る必要条件だったとすれば、まさしく新しい試みとはいえるかも知れない。オリジナルがデジタルという現在ならなおさら必要な技術だろう。

勿論、写真家は錚々たる方々ばかりで、富士フイルムという会社の写真界における隠然たる実力を見せつけられる訳だけれど、同時に作品はプリントとして注文もできるショップともなっていて、企業の単なる文化事業というわけでもなさそうだ。

館内に入るまでのFLASHアニメーションがなかなか凝った作りになっているが、写真にたどり着くまでが少々まどろっこしい感もある。

以前もエントリしたが、こういう試みは一民間企業が継続性を保証しないまま行う前に、まずは国や自治体が作品の収蔵から一歩を進めて継続的に進めて行くべき内容ではないかと思う。

小生の畏敬する森山大道もカラー作品を出しているが、残念ながらプリント販売の対象外となっている。

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Comments

こんばんは。いつも貴重な情報をありがとうございます。一昨日、光文社文庫の『遠野物語』を手に入れました。azusayumiさんの記事がなければ、間違いなく逃していたところでした(笑)。
昨日の日経新聞によると、富士フイルム、業績が好調のようですよ。医療画像診断装置、デジタル刷版、カラー複合機、そして液晶画面のフィルムなどが好調なうえ、写真用フィルム事業の採算改善(どんな?)が奏功したのだそうです.....。
好調なのなら、フィルムを値下げしませんか......と、思ってしまう今日この頃です。

こんばんは、MBさん。「遠野物語」買われたのですね。どこかのサイトで書いていましたが今古書店では写真集バブルとでもいうような売れ行きなのだそうです。高価な写真集でも最近はよくハケるらしいですね。
小生はとてもそんな境遇にありませんが、この本は普通の文庫の価格設定で安くて良いですよね。

富士フイルムは最近、社名から写真の文字を外したように幅広く事業を展開しているらしいですね。
最近では化粧品にまで参入してビックリです。

写真用フィルム事業の採算改善って、結局不採算銘柄をやめるか統合したということだったりして、ユーザにとっては嬉しくない方向に行っているような気もします。

もしシングルエイトの販売、現像を続けてくれていたら、8ミリ(フィルム)を今からやってみたいのですが、そんな道楽はもう無理みたいです(笑)

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    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
    4106024330
    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

    にっぽん劇場写真帖
    寺山 修司・森山大道
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    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

    Cui Cui
    川内 倫子
    4902943026
    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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