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April 30, 2007

ヴァニラとマニラとホワッツ・テラヤマ?

「ヴァニラとマニラ」は稲垣足穂に同名の作品があるがそもそもはMarquis de Sadeの獄中書簡が出典だ。その名を冠した画廊で作場知生作品展、【SOLITUDE】が開催中と知った。銀座ヴァニラ画廊で4月23日-5月5日迄。
(このblogは作場さんの素材をお借りしています。)

* * *

さて、先週借りた本。
■松山巌「うわさの遠近法」(講談社学術文庫)
■宇佐見辰一「きつねうどん口伝」(ちくま文庫)
■港千尋「注視者の日記」(みすず書房)
■水木しげる「本日の水木サン」(草思社)

* * *

昨日放送のNHK特集「ホワッツ・テラヤマ? 再考・団塊の青春」の録画を観る。
60年代の狂騒を壮大なる学園祭と位置づけ政治闘争に明け暮れた学生の本音は結局「自分捜し」だったとの括り。その狂言回しに寺山修司を見立てる趣向。唐十郎の赤テント(状況劇場)を旗揚げするにあたり寺山に跋文(ママ)を依頼しに行く話や、美輪明宏のインタビューなどは面白し。天井桟敷と状況劇場とはその当初にこんなエピソードがあった訳か。フーテン、サイケ、新宿騒乱、西口フォークゲリラなど60年代当時の映像が貴重だ。寺山の映画「草迷宮」(79年)は83年、日本での公開当時に休講を良いことに池袋文芸座へ観に行った記憶があるが、60年代のテーマとしては79年の映画の登場が不可解ではある。唐と美輪のインタビューはもう少し長く聴いていたかった。

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  • Gangs of Kabukicho.
    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
    4106024330
    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

    にっぽん劇場写真帖
    寺山 修司・森山大道
    4106024187
    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

    Cui Cui
    川内 倫子
    4902943026
    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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