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April 22, 2007

先週の書籍リスト

先週購入・読書の書籍リスト。相変わらず興味の赴くままの雑食性です。

■中村雅彦「21世紀の祓い―禁断の日本的霊性を読み解く」(アルテ)
著者は愛媛大学大学院の心理学教授であり同時に宮司、稲荷行者でもある。四国で祈祷師の修行を行ったインサイダーとしての視点から日本的霊性を読み解く試みは刺激的だ。前著「呪いの研究-拡張する意識と霊性」(トランスビュー)での祈祷師同士の命がけの祈祷の応酬などのエピソードはすこぶる面白し。祈祷師の実像をアカデミックな視点から語ることのできるものは著者をおいて他に例を見ない。
 (関連サイト)やおよろず.COM

■甲野善紀「古の武術を知れば動きが変わるカラダが変わる」(MCプレス)
甲野は古来伝わる剣豪や武術家の超人的なエピソードが単なる伝説ではないことを検証するというスタンスから武術を研究する古武術家。現代人の動きは知らず西欧的な教育から身に付いているものと知らされる。
江戸以前の日本人にとって、走るということが水泳と同じく特殊技能だったなど他の著作も知的好奇心を擽る。
有名な井桁理論の提唱者で、スポーツや介護への応用など実用へ結びつけていることが素晴らしい。
NHK放映の人間講座「古の武術に学ぶ」からの映像がDVDで付録されている。手と足を同時に前に出して歩く「なんば歩き」は目からウロコだ。研究の成果に応じて技が次第に進化・深化しているのが凄い。
 (関連サイト)松聲館

■森山大道「遠野物語」(光文社文庫)
買ってしまいました。装丁家の鈴木一誌のあとがきあり。
 (関連エントリ)月球儀通信 : 森山大道『遠野物語』 光文社文庫より復刊


付記:
昨日気が付くとユニークアクセス数100,000を超えていました。
とりとめのないサイトにも拘わらずお越しくださり有り難うございます。
これからもこんな感じで向上心なく(笑)続けて行こうと思いますので
よろしくお願いいたします。
「月球儀通信」管理人 azusayumi拝

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  • Gangs of Kabukicho.
    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
    4106024330
    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

    にっぽん劇場写真帖
    寺山 修司・森山大道
    4106024187
    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

    Cui Cui
    川内 倫子
    4902943026
    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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