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March 21, 2007

雷蔵と健さんと天狗のおじちゃん

最近観た映画。前のエントリと酷似しているけれど、決してデジャヴではありません(笑)
雷蔵と高倉健、嵐寛寿郎の豪華三本立て。

「ある殺し屋の鍵」(67年)は「ある殺し屋」のシリーズ続編。前作は小料理屋をやっていた雷蔵も今回は踊りのお師匠さん役。関西歌舞伎の出である雷蔵の舞踊姿は必見。競演は佐藤友美。
相変わらずクールな雷蔵。でも髷を結わない現代劇では、線の細いお兄さんといった風情。しかし踊りの見事さよ。

「網走番外地 悪への挑戦」(67年)は石井輝男監督になる番外地シリーズの最後、いや最後から二番目の作品。あと一作を撮って石井監督は身を引く。今回は健さんが不良少年の教護施設の先生役をやるというよく考えると訳の分からない設定。鬼寅こと嵐寛寿郎も施設の世話役をやっているというのもなんだか可笑しい。施設の若者に谷隼人、石橋蓮司、小林稔侍、前田吟など。この面々が不良少年役というのはいま観ると凄い。ちなみに谷隼人の奥さんは松岡きっこ、あの「きっこのブログ」のきっこさんですね(大嘘)。

「鞍馬天狗 天狗廻状」(52年)は番外地では無く子も黙る鬼寅こと嵐寛寿郎が天狗のおじちゃんだ。
杉作少年に美空ひばり。当時14歳だが、既に大スターだった。しかしこの名調子、まだサイレントの匂いがほのかに残っている気さえする時代感が。そのまま映画が丸尾末廣のイラストになってしまうような錯覚まで。

邦画の奥は深くてまだまだ入り口に立ったばかり。PCを買い換えようかと思っていたが、やっぱりプロジェクターを先に買おうかと悩み中。

ある殺し屋の鍵 網走番外地 悪への挑戦 鞍馬天狗 天狗廻状

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    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
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    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

    にっぽん劇場写真帖
    寺山 修司・森山大道
    4106024187
    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

    Cui Cui
    川内 倫子
    4902943026
    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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