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January 14, 2007

カメラを抱えて森に入る

アウトドアライフを扱う雑誌「BE-PAL」の2007年2月号に「ネイチャーカメラマンのサブカメラ拝見!」という特集を発見して久しぶりに買った。LEDのポケットライトが付録についていたのが後押しした。しかしBE-PALを買うのは少なくとも15年振り位にはなるのではないだろうか。そのずっと前から存在した訳だから息の長い雑誌だ。そのころはバックパッキングにはまっていて、休みともなればパックを担いで奥多摩に入っていたりした。いわゆる登山とは違って高さを目標にするわけではなく、森や林に入って自然を楽しむというのがバックパッキングの流儀で、芦沢一洋の名著「バックパッキング入門」(76年、イラストは小林泰彦)とかこれも芦沢の訳になるコリン・フレッチャーの「遊歩大全(上・下)」(原題は「The Complete Waker」)がその頃の小生のバイブルだった。

フレッチャーの原書も丸善で入手して読んだ。小生の手持ちは第三版だがいま調べると最新版は四版のようだ。
それはこの本がバックパッキングの技法とともに、いわば用具のカタログにもなっていて古くなった箇所を改訂しているということだろうと思う。
思いついて久しぶりにキャンドルランタンとか、よく使ったストーブ、スベア123やメスキットなどを引っぱり出して磨いた。もう少し暖かくなってきたらまた山に入りたくなった。

そのなかで、バックパッキングに携行するカメラという一章があって、もとよりコンパクトさ、軽さが山歩きにおけるカメラ選択の第一条件ということから挙げられていたのはローライ35やオリンパスXAだった。コダックインスタマチック110、とかコシナCX-2(LOMOがデッドコピーしたオリジナル)なども挙げられていて時代を感じさせる。
いま挙げるとすればウォータープルーフの小型デジカメなどが思いつくが、充電不可能な森のなかを考えると、小生ならまだオールメカニカルの銀塩をもってゆくと思う。例えばオリンパスOM-1+28mm+100mmといった組み合わせ。コンパクトに持って行くならライツミノルタCL+28mmなんかはどうだろう。

で、肝心のサブカメラだけれど、ネイチャーカメラマンのサブには結構デジカメが挙げられていて少々期待はずれ。
もとよりアマチュアではなくプロだから小生がこだわるのとは視点が違う。デジカメでも実用ならばプロは躊躇なく使うものなのだろうしそれほど性能が上がっているということなのだろう。でも長く山に入るときに充電はどうするのだろうか。


The Complete Walker IV
コリン・フレッチャー「The Complete Walker IV」
芦沢一洋さんは既に物故されている。

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  • Gangs of Kabukicho.
    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
    4106024330
    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

    にっぽん劇場写真帖
    寺山 修司・森山大道
    4106024187
    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

    Cui Cui
    川内 倫子
    4902943026
    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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