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September 18, 2006

独立プロ / 家城巳代治『姉妹』

60~70年代のB級映画ばかり見ている昨今、ここ最近観たのはこんなラインナップだ。

  ・網走番外地(1965年、石井輝男) 高倉健
  ・続 網走番外地(1965年、石井輝男)
  ・かえるのうた(2005年いまおかしんじ)
  ・亡八武士道(1973年、石井輝男) 丹波哲朗、ひし美ゆり子
  ・女子学園 ヤバい卒業(1970年、沢田幸弘) 夏純子
  ・父と暮らせば(2004年、黒木和雄) 宮沢りえ
  ・姉妹(1955年、家城巳代治) 野添&中原ひとみ
  ・野良猫ロック ワイルド・ジャンボ(1970年、藤田敏八) 梶芽衣子
  ・ある殺し屋(1967年、森一生) 市川雷蔵

などなど。
石井輝男の網走番外地は何故か今まで観ていなかったのでこれから順繰りに。「女子学園 ヤバい卒業」は夏純子主演、ほか応蘭芳などが出演している。題名がいかにもなB級テイストを醸し出しているものの内容はなんということのない学園ものだ。しかし「ヤバい卒業」ですからね。このアングラ感に眩暈。
しかしこれは作品の出来とは関係なく実は別の意味で大当たりだった作品だ。その理由は後ほど別エントリで。

さて、こんなサブカルテイストの作品のなかに埋もれるようにしてみた家城巳代治の「姉妹」はまるで空気の淀みきった地下から(笑)さわやかな地上へ飛び出したかのような美しい映画だった。しかし扱われているテーマはダムの労働争議や貧困などのいわゆる社会派的視点とヒューマニズムだ。
野添ひとみと中原ひとみの姉妹が綺麗で、特に中原ひとみは当時19歳でこのころから女優活動を開始している。しかし、妹役の中原は19歳とは見えずまだ中学生のような初々しさ。夫の江原真二郎と家族で歯磨き粉の宣伝をしていたのが思い出されるが(これまた古い。)、そのセリフの言葉遣いに当時の女学生らしい清潔な感じが出ていて今の妙な若者言葉を思うと、随分いろいろな貴重なものが人知れず失われていることに思い至って感慨深い。

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    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
    4106024330
    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

    にっぽん劇場写真帖
    寺山 修司・森山大道
    4106024187
    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

    Cui Cui
    川内 倫子
    4902943026
    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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