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September 26, 2006

拓郎、圭子、天井桟敷

この間のエントリで、夏純子主演の映画「女子学園 ヤバい卒業」(1970年、沢田幸弘)がしょうもない作品ながら実は当たりだったと書いたその続き。

内容はまぁどうと言うこともないドタバタの学園もので、最後はケーキ投げで収拾がつかなくなるようなB級作品。それでも一応シリーズもので「ヤバい卒業」は2作目。ちなみに1作目は「女子学園 悪い遊び」、3作目は「女子学園 おとなの遊び」だ。内容はともかく、題名で観客を動員しようという見え透いた意図のキャッチーなタイトルだ(笑)
岡崎二郎、松原智恵子、藤竜也、江守徹、中尾彬などが出演している。三作も作られるというのはそれでも当時ある程度の人気があったということか。

さて、当たりの理由。
まずは冒頭、夏純子ら女子高生が街を歩くシーン、背景には今はなき渋谷の天井桟敷館が。
渋谷に天井桟敷館が作られたのは1969年だ。寺山修司率いる実験演劇の「天井桟敷」の小屋だったが、その奇抜なデザインは70年代のアングラシーンを代表するものだった。これが当時の風景として見られるのは幸せ・・・

次は劇中、藤圭子の「演歌の星」のテレビ収録シーンが出てくること。
当時の映画によくあった、話には全然関係なく単にサービスで当時の売れっ子歌手が唐突に歌いだすというようなシーンだ。一応、テレビ局に遊びに行くという設定で、藤は「女は恋に生きてゆく」を一曲歌い、感激した岡崎が楽屋を訪ねるが藤に水を掛けられるというオチまであり。このシーンには藤は出てこない。

もう一つ。
なんと、デビュー前の吉田拓郎が街の公園でギター片手に「青春の詩」を歌うシーンがあることだ。
この映画は、まだ若くてあか抜けない感じの拓郎が出演しているだけで、それ以外になにもいらない貴重すぎる作品となった。
もしこの作品を見つけたら、題名がちょっと恥ずかしいからといって(笑)臆することなく、ソッコーで借りるべし。


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    渡辺克巳

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    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
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    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

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    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

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    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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