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September 03, 2006

カメラの匂い

少々変な話ではあるが・・・カメラには機能、デザインと並んで実は匂いという要素がある、と思う。などと言うとカメラマニアの戯れ言、変態的偏愛嗜好などと言われるかも知れないが、その通りで返す言葉がない(笑)。
カメラを構えるときに光学ファインダーを(光学などとわざわざ言わなければならない今日この頃)覗くと、自然と裏蓋に鼻が来てそこはかとなく香るカメラの匂い。金属と塗料、そして表面に張られた皮やグッタペルカの香りといってしまえばそれまでだが、この香りが緻密に詰まった内部のメカニカルを想像させてグッと来てしまうことがよくある。
ことに中古カメラにはその香りに恐らく内部のグリスの劣化やほのかな金属のサビが加わって、得も言われぬ香りが醸し出されていることがあって、ショーケースからカメラを出して貰い、シャッターや巻き上げなどを確認するフリをしてコッソリ匂いを確かめることがよくある。不審に思われないよう飽くまでもコッソリとだ。そうやっているうちにマウント蓋や裏蓋を開けて思い切り匂いを確認したくなる衝動に駆られたりする。そんなことをすると多分店の人に変態扱いされるに違いない。出入り禁止の上、翌日から「匂いフェチのかたお断り」などと紙が貼り出されているかも知れない。
以前購入したローライコードには皮製のカメラケースが付属していたが、前の持ち主が恐らくこの皮を手入れした際に塗り込んだ皮革クリームの香りの、外国のしかも古い時代の得も言われぬ匂いに郷愁を感じてしまった。
ロシアや中国のカメラにはこれまた独特の香りがある。

この匂いが最近の銀塩でもデジタルでも薄くなっているような気がして残念だ。
表面がプラスチックになっているからだろうし、内部も金属の使用が極端に減っているからだろう。
焼き付け塗装という技術も、もう使われなくなっているのかも知れない。

書痴、書物偏愛などという言葉を語るとき、必ず古書の持つ匂いについて触れられたりするが、これはカメラにも当てはまる。しまいにエスカレートしてカメラ店でいきなりカメラを舐めたりしないよう今から気を付けなくちゃ(笑)。

両手を伸ばして液晶を眺めるデジタルカメラではカメラの匂いはなかなか嗅げませんよ(笑)
第一、そんな構えでは手ブレしますし。あ、手ブレ補正でしたか・・・

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Comments

gutta-percha ぐったぺるか ガタパーチャ って杜仲の木の樹液からも採れるのだとか。
知らなかったです。

どうも、コメント有り難うございます。グッタペルカってカメラ用の人工皮革のことと思っていましたが、天然素材だったのですね。私もググって今知りました(笑)
杜仲から・・・道理で漢方薬臭いと思いました、そんなことないか(笑)

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    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
    4106024330
    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

    にっぽん劇場写真帖
    寺山 修司・森山大道
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    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

    Cui Cui
    川内 倫子
    4902943026
    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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