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September 09, 2006

生身の文楽 / 増村保造 『曽根崎心中』

最近気が付くとエントリの書き出しに久しぶりだの間を開けてしまっただのと言い訳がましくて嫌になるがまたエントリに間を開けてしまった・・・。こういうのを間が抜けるというのだろうか。などと思いながら締切間近の仕事場でいまこんなエントリを書いているのは、試験の前日に何故か普段やりもしない本棚の整理などをしてしまう心理に近いかも知れない。
ここ最近、仕事場のベンダーコーナーにドクターペッパーが入るようになっていて、折しも遠藤哲夫さんのblogの記事をみて懐かしくなり買ってみた。発売された当時初めて半分ほど我慢して飲み残りを捨ててから実に30年ぶりだ。そうそう、こんな味だった。確かに美味くはないがそれほどでもないかも。しかし甘ったるくてやっぱり半分飲めずに発売当時のテレビCM「ドークター、ペッパーーっ♪」などと口ずさみながら捨てた(笑)。勿体ない。当時キャンペーン企画にかかわったというエンテツさんの記事はその辺りの事情が面白い。しかし担当が左遷されていたなんて。

このところ続いていた梶芽衣子三昧も増村保造監督、宇崎竜童との競演の「曽根崎心中」を観てそろそろ仕上げ。近松原作、人形浄瑠璃の古典を映画化したこの作品は、遊女お初と醤油商の手代徳兵衛がならぬ恋と貸した金を逆手に取られあらぬ濡れ衣を着せられてじわじわと死出の旅へと追いつめられ心中に至るまでを描いているが、足下に徳兵衛を匿いながら悪役の九平次に向かい切々と無実を訴え、問いつめる長セリフの梶が美しい。九平次演ずる橋本功の舞台演劇を彷彿とさせる過剰な下品さ、梶や宇崎のあたかも人形が話すようなセリフ回しも上手い演出だ。それが露天神の森での情死シーンは正視し難いほどのリアルさで、このコントラストが効果的な映画手法となっている。
しかし、女囚シリーズやその他の作品では殆どない彼女のセリフがやっと聴けたと言う感じ。宇崎はその後この主題をロックやフラメンコなどにアレンジして発表している。梶芽衣子の映画については後で総括を。(78年、112分、ATG)


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CINEMA」カテゴリの記事

Comments

トラックバックありがとうございます。
30年前の、あのCMをごらんになって、飲まれた方が、私のブログをごらんになっていたなんて、なんとまあ世の中はオモシロイものです。

私は、あのときさんざん飲まされてのち、まったく飲む気がおきない状態です。しかし、味覚というのは、ほんとに好き好きで、じつに不思議です。

エンテツさん、こんにちは。
不躾ながらトラックバックをさせて頂きました。
当事者の方の貴重なお話が興味深く読ませていただきました。
アメリカ、ことに南部の飲み物は何でも異常に甘かったりしますし、感覚の違いもあるかも知れませんね。
ごはんにコーラをかけて食べる人もいるそうですからもう人それぞれと言う感じで。

こんなサイトを見つけました。
http://i-alpha.com/drpepper/jshibu.htm

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    渡辺克巳

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    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


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    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

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    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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