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August 27, 2006

清家冨夫 in "gallery bauhaus"

アルカリブログさんの記事に、神田明神近くに新しく写真専門のギャラリー gallery bauhaus がオープンするとのこと。サイトによるとコンセプトは「最上級のオリジナルプリントの展示」ということで、デジタル化する背景でこの方向性は以前にも増して意味を持つものと思う。グラビアやインクジェットプリントなどの複製物とアーカイバル処理された銀塩のオリジナルプリントとはまるで別物だと思うからだ。写真は複製芸術と言われるが、以前にも書いたようにプリントはそれ自体が工芸品だ。それは陶磁器の図版を収録した書籍と陶磁器実物との比較に等しい。
銀塩乳剤に焼かれた無限の黒がダイレクトに眼に触れる機会がまた一つ増えたことは嬉しい。まさに眼の愉悦だ。しかも小生のホームグラウンド、お茶の水ということでさらに楽しみが加わった。

こけら落とし(というのかどうか)は「清家冨夫写真展 SEIKE TOMIO WORKS 1987-2004 モノクロームの時間」で会期は9月12日から10月28日とのこと。

清家の作品に出会ったのは84年に今はなき「PHOTO JAPON」誌に掲載された女性ポートレイト作品「ZOE」だった。PGIのプロフィールによれば、丁度この頃コマーシャルからファインアートフォトへと転身し海外に拠点を置いた活動を開始したとのこと。書棚を捜してみたものの何故かその号が見つからなかったが、焦点深度を浅くすることで背景の闇に次第に溶け込むアウトフォーカスのグラデーションが美しく深い精神性を感じさせるものだった。確かライツのノクティルックスが使われていたと思う(違うかも知れない)。ちなみにこの号にはZOEの全紙大のポスターが付録されていて、吉祥寺ユザワヤでわざわざハレパネを買って表装し、随分長い間部屋に飾っていた。
オリジナルプリントを標榜するギャラリーにふさわしいアーティストだと思う。とはいえ、まだプリント実物は未見なので今から楽しみだ。

■関連サイト
- gallery bauhaus
http://gallery-bauhaus.com/top.html

- アルカリ 同ギャラリーのキュレイター タカザワケンジさんのサイト
http://alkali.gooside.com/

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Comments

トラックバックありがとうございます。ご紹介いただき、感激です。

「ZOE」は清家さんが海外に拠点を移すきっかけになった重要な作品です。その当時から注目されていたとは、さすがに慧眼ですね!

今回の展示では「ZOE」の展示はありませんが、「ZOE」後に清家さんが発展させてきた作品をごらんいただけます。(「ZOE」の写真集は販売しています)

ぜひ、足を運んでみてください。

タカザワさん、こんにちは。
良く思い出してみると、ZOEのポスターは付録ではなく、たしか雑誌に引換券のようなものが付いていて、それを送るとポスターを郵送してもらえるシステムだったような気がします。
紙焼きを直に見てみたい作品の一つでした。
最近の清家の作品も楽しみにしています。

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    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


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