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July 27, 2006

水木サンの新刊

「日本沈没」がリメイクされているらしい。正直とても見る気にはならないのだけれど、73年のオリジナルは近所の東宝へ見に行った。当時学校でもマントル対流、などという言葉が流行ったが、ヒロインは由美かおるだと今の今まで思っていたのに調べてみると、いしだあゆみだった。あれれ、では由美かおると思っていたのは何の映画だったのか。もしかして「地震列島」(80年)だったかも、と思って調べてみると、多岐川裕美でこれも違った。確か沈没だか地震だかの絶望のなかであまり必然性の感じられない(笑)由美かおるのラブシーンがあった筈なんだけど。
しかし、由美かおるって一体何歳なんだろうと思って調べてみると1950年生まれで今年56歳ということになる。世界広しといえどもいま由美かおるの年齢を調べているのは自分だけかも、と根拠のない確信があったりして、ま、どうでもいいことでした。

で、由美かおるの還暦について深く思いを巡らせつつ書店を逍遙していると角川文庫の新刊で水木しげるの「水木しげるのニッポン幸福哀歌(エレジー)」を見つけて即購入。昭和40年頃の作品を集めたものだ。
随所に水木サンの生き方のスタンスが垣間見えて水木流の文明批評ともなっている。
例えばこんなセリフだ。

「喜んだり悲しんだりびっくりしたり・・・考えてみれば人の一生はまるで寒暖計のように感情が上下するだけのものよ。そこにいくばくかのお金が行ったりきたりするだけのものよ。」(「大人物」)

「やたらに頭を混乱させ人を欲求不満にさせるのが文明ってもんかい。」(「小豆洗い」)

なにより水木の未読作品をいま読めるという幸せとなつかしさで嬉しくなった。登場するキャラクタ、哲学者の猿取(さるとる)なんかは可笑しくて電車のなかでひとりニヤケてしまった。

水木しげるのニッポン幸福哀歌(エレジー)

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Comments

いつも楽しく読んでいます。
由美かおるはテレビシリーズの「日本沈没」ではなかったでしょうか? と思い、ググってみたところ、やっぱりそうみたいです。子供心にドキドキしながら見ていたような記憶があります。

takazawaさん、こんばんは。私もよくお邪魔させて頂いてます。
やっぱり日本沈没でしたか。ご指摘いただいてテレビドラマデータベースを検索してみたら、ありました!74年TBS制作で村野武範、由美かおる主演、主題歌が五木ひろしって・・・どんなSF作品なんでしょうか(笑)
いやー、このときの記憶だったんですねぇ。
おかげさまでスッキリしました。
由美かおるはあのときから全然歳を取ってないようなイメージなのですが、それこそなにかのSF!?(笑)
私もドキドキした口です。

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    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


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    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

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    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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