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July 30, 2006

二つ目小僧 / ミノルタオートコード


古い水木しげるの漫画を読んで感興さめやらないここ数日、そのなかの「一つ目小僧」を読みながら、そういえば一眼レフはつまり一つ目小僧なわけで、じゃぁレンジファインダーは何なのかとかはつっこまれると困るが、勿論二眼レフは二つ目小僧だ。これは何だか変だけど、二眼レフといえばローライフレックスが代表格で、小生もその廉価版だったローライコードVbを持っていた。これは銀座のスキヤカメラだかで買って、友人のポートレートを一通り撮ってからすぐに売ってしまった。買った値段より高く売れた記憶があって、結構嬉しかった。確かクセノターが付いていたと思う。

昭和30年頃は国産二眼レフが全盛でカメラ名の頭文字でアルファベット全てが揃うと言われたほど、と何かで読んだことがある。レンズ前板を前後に動かすという仕組みは単純で作りやすかったのだろう。これをセルフコッキングにしたりフォーカスレバーを側面に付けるともなれば途端に仕組みは複雑になって、ローライのオーバーホールなどの高価な値段の根拠ともなっているがこれは怪しい気がする。

なんでもそうだと思うが、舶来品は何をするにしても高くて良いという根拠のよく分からない暗黙の了解があって、勿論純正部品などは輸入品で高いのは分かるが、レンズ清掃など同じ作業でも何故か高かったりする。

以前某店で手持ちのLeica M4のファインダー清掃を依頼しようとしたが、見積もりはなんと8万円だった。店員の見下したような物言いを我慢しながら話を聞くと、ウチではLeitzの職人を日本に来させ、マンションや滞在費をあてがっているからこれは高いようだがリーズナブルなのだ、というよく分からない説明で、これくらいの値段に驚くような客は来なくて良い、とでも言わんばかりの対応にもう二度と行くものかと思ったものだった。

話が逸れたが、このオートコードは新宿歌舞伎町にあったピンホールという店で買ったもの。勿論中古だ。この店は北関東なまり(推測)のあるオヤジさんがやっていた間口の狭い店で、どちらかというとクラシックは少なく、実用中古をメインにした品揃えだったが、もう店を畳んで今はない。

オートコードは四谷シモンの弟である渡辺兼人が「既視の街」に使用し、最近では川内倫子などほか著名な作家がよく使っていて欲しくなった。まだミノルタが千代田光学だった頃の製品で、ファインダーに「CHIYOKO」のロゴが入っている。

その後、露出計を組み込んだオートコードCdsなどのバリエーションが発売された。

ギミックはフォーカスレバーが側面のダイヤル式ではなく、前面下部の振り子状レバーで行うというもので、左手で本体を支えるとそのままフォーカスレバーに指がかかり至極操作性がよい。
これに、ヤシカマット124G用のフィルターとフードを付けて街を撮影しては12枚毎にフイルムを舐める日々を送っていた。そういえばこのヤシカも持っていたが、作りは一部プラスチックなところがもう一つ気に入らなかった。
国産二眼レフはコレクターが多そうで、まずは価格が安いこともあるが、随分前には店に良く出ていたからだろう。いまはどうなんだろう。リコーフレックスとかアイレスフレックス、プリモフレックスあたりはどの店にも必ずと言って良いほど出物があったような記憶がある。

二眼レフでありながらレンズ交換可能なマミヤC330、C220はそのために筐体が大きく持ち歩きには向かないが欲しいカメラの一つだった。このマミヤ用の接写アイテム、パラメンダーだけを買ってこのオートコードに使っていた。パラメンダーとは三脚とカメラの間に装着するもので、ファインダーレンズと撮影レンズの距離で生じるパララックスをキャンセルする機械だ。つまり、ファインダーで構図を決めてから、その位置に撮影レンズを持ってくる機構。説明が難しいが。オートコードでも使えたのだ。

いま買うならワイドローライだ。これを肩にかけて東京を彷徨ってみたい。(すごく高そう。)


(写真はファインダー。事務所の窓から覗いた空。殺風景だなぁ。)

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