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June 13, 2006

萬月と蹴球とヨコハマメリー

昨日はサッカー世界杯で豪州に負けたらしいけれども、そもそも興味がない小生、デスクで今日日本の試合があることすら知らなかったことが露見して皆珍獣でもみるような眼つき。観戦の準備と称して麦酒を買い込みそそくさと早めに帰る同僚にかこつけて自分もいつもより早く退けた。
帰りに書店で花村萬月の「惜春」が文庫で出ているのを見つけ購入。雄琴が舞台の青春小説だ。萬月の作品は性と生と暴力の背景にいつもこそばゆくなるような他人との繋がりが疑似家族として描かれることが多くて、この疑似家族というものにはそれが例え予定調和であってもつい惹かれてしまう。いわば小生の弱点なのだ。花村の作品としては軽いが、このテーマの続きをもう少し、できれば長編で読みたいと思う。
巻末の著者あとがきで、この作品の構想のきっかけとなった本、広岡敬一「ちろりん村顛末記」、小沢昭一「ドキュメント、綾さん」の二冊が挙げられていてこれも読みたくなってきた。どちらも昭和50年ごろの特殊浴場に取材したノンフィクションだ。
広岡敬一はこの分野の取材記者として著名で最近物故されたようだが、晩声社のヤゲンブラ選書にも著作あり。現在公開中の映画「ヨコハマメリー」に出演しているようだ。この映画、かつて横浜の街頭に立っていた娼婦メリーを巡る証言で構成されたドキュメントで東京ではテアトル新宿でレイトショー上映されている。寝不足覚悟で観にゆく予定です。

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