Flickr


  • www.flickr.com

exhibition

« 『東京のこっちがわ』 / なぎら健壱 | Main | スマトラ式とワールドカップ再び »

June 13, 2006

萬月と蹴球とヨコハマメリー

昨日はサッカー世界杯で豪州に負けたらしいけれども、そもそも興味がない小生、デスクで今日日本の試合があることすら知らなかったことが露見して皆珍獣でもみるような眼つき。観戦の準備と称して麦酒を買い込みそそくさと早めに帰る同僚にかこつけて自分もいつもより早く退けた。
帰りに書店で花村萬月の「惜春」が文庫で出ているのを見つけ購入。雄琴が舞台の青春小説だ。萬月の作品は性と生と暴力の背景にいつもこそばゆくなるような他人との繋がりが疑似家族として描かれることが多くて、この疑似家族というものにはそれが例え予定調和であってもつい惹かれてしまう。いわば小生の弱点なのだ。花村の作品としては軽いが、このテーマの続きをもう少し、できれば長編で読みたいと思う。
巻末の著者あとがきで、この作品の構想のきっかけとなった本、広岡敬一「ちろりん村顛末記」、小沢昭一「ドキュメント、綾さん」の二冊が挙げられていてこれも読みたくなってきた。どちらも昭和50年ごろの特殊浴場に取材したノンフィクションだ。
広岡敬一はこの分野の取材記者として著名で最近物故されたようだが、晩声社のヤゲンブラ選書にも著作あり。現在公開中の映画「ヨコハマメリー」に出演しているようだ。この映画、かつて横浜の街頭に立っていた娼婦メリーを巡る証言で構成されたドキュメントで東京ではテアトル新宿でレイトショー上映されている。寝不足覚悟で観にゆく予定です。

« 『東京のこっちがわ』 / なぎら健壱 | Main | スマトラ式とワールドカップ再び »

CINEMA」カテゴリの記事

書籍・雑誌」カテゴリの記事

Comments

Post a comment

Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.

(Not displayed with comment.)

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/21097/10506419

Listed below are links to weblogs that reference 萬月と蹴球とヨコハマメリー:

» 特筆すべき1本! 映画『ヨコハマメリー』 [海から始まる!?]
 『ヨコハマメリー』は、奇妙な動きを見せる映画で、私もちょっと気になっていた映画です。  知っている人は早い時期から注目していたらしいのですが、公開前の評判は私にはあまり聞こえてこなかったので、私の中での優先順位はそんなに高くはありませんでした。封切がレイトショー公開だったので、チャンスがあれば観ようかな、といった程度だったのです。... [Read More]

» 今日のダラダラ(* ̄- ̄)y─┛~~ [かしこまりっ!]
本日、2回目の書き込みです!何度も予告しておきながら、やっとこ映画の話に入れそうです!(笑)お待たせしましたぁ〜♪(誰も待ってないかもしれないが・・・)『ヨコハマメリー』を新宿で観て来ました。ストーリーのある映画というよりは、2時間特番TVのようなドキ...... [Read More]

« 『東京のこっちがわ』 / なぎら健壱 | Main | スマトラ式とワールドカップ再び »

NAVIGATION

GALLERY


  • Gangs of Kabukicho.
    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
    4106024330
    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

    にっぽん劇場写真帖
    寺山 修司・森山大道
    4106024187
    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

    Cui Cui
    川内 倫子
    4902943026
    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

Blog People

無料ブログはココログ

search


  • Google

thank you!