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May 16, 2006

コインロッカーの猫からヴァニラ画廊へ

東京駅の丸の内南口改札を出て左手方向の通路にあるコインロッカーの前を通るたびに、なにか視線を感じてよく見ると、それはロッカーの上で寝そべる猫だった。まだ若い黒猫だ。
別の日にまた前を通りかかると、今度は同じ黒猫が二匹。多分親子だろう。そう思ってまた別の日に通ると、今度はその二匹に茶の斑猫が三匹ほど寄り添って寝ている。
ここは東京駅の構内だ。
それから朝夕に前を通りかかると、猫たちがいるかどうかどうしても確認しないではいられないようになった。
以前、昔の東京ビルヂング、今はTOKIAとなって三菱電機が入っているビルの向かい、はとバスの発着所にならんだ高架下の飲食店を餌を貰いながらうろつく猫がいたが、最近は見かけなくなった。
こんな東京駅のど真ん前に野良猫が生きていけるのかと心配したが、このコインロッカーの猫も、よく見ると小さな箱が置いてあって誰かが餌をやっているらしい。ついこの間から東京駅ステーションホテルが改修で休業に入ったが、そのために追い払われなくなったのか、もしくは改修の為に今までいた場所から追い出されたかのどちらかだろう。

などと思いながら(こればっかり)、銀座六丁目、松坂屋裏あずま通りにあるヴァニラ画廊で作場知生さんの展覧会【hideout】を見に行ってきた。このヴァニラ画廊はフェティッシュ系アート専門の画廊として知られるところ。既にビル自体の古びた質感がまるでひとつの作品のようだ。ビルに入りエレベータのボタンを押すともう世間から隔絶されたような感じがいい。

絵もさることながら、まるで標本箱のような小さな箱のなかに朽ちた金属や木肌の質感を閉じこめた情景の作品群に惹かれた。黒光りした配管や配電盤、バルブや小さな裸電球の、その箱のなかでひっそりとリアルなマチエールは覗くほどに引き込まれそうになる。BGMのノイズ系アンビエントもこの画廊の雰囲気を増幅してまるで異界に彷徨うかのようだ。

- :--------r-u--------: 作場知生ウェブサイト

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Comments

わー、ヴァニラ画廊に行かれたんですか。
行ってみたいなあ。
ちょっとした知り合いがそこで去年展示をやったらしいデスよ。
その人はそんなでもないのですが、他の作家さんは心の底からフェティッシュだそうです…。
一度行ってガチャポンならぬガチャピンならぬエ ロポンってのを思う様やってみたいです(笑)

ノクダさん、行ってきましたよ~。
いつも歩いている通りなのに、こんな画廊があるとは知らなかったんですよ。サイトの過去のレビューを見ると、この画廊の傾向がよくわかりますよね。建物が古くてまさにそういう雰囲気満点。
そういえば、がちゃぽん、ありましたよ。なんかすごいフィギュアの出るやつですよね(笑) よく知ってるなぁ:D ほじゃまか。

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    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
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    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

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    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

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    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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