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May 14, 2006

夜の爪、太田姫稲荷

太田姫稲荷神社本祭爪を夜切るのは縁起が良くないという言い伝えが気になって、その昔の夜は満足に灯りもない暗がりで、しかも昔のハサミのような爪切りで切れば怪我もするよという生活のなかの戒めであって、既に煌々と明るい照明のある現代ではその意味を失っているとは分かってはいるものの、縁起が良くないと言われてしまうと、わざわざ朝になるまで爪を切らずに我慢したりする。この間、そう歳も違わない友人と話していて、食事中に同じ皿に箸を同時に付けるのは縁起が悪いという話をしたら、そんな話は聞いたことがないという。こちらもそれがなかば常識と思っていたので友人が知らないことに驚いた。自分は同時に箸を付ける、あるいは箸同士が触れるとその都度父親に手厳しく叱られた。これは火葬の際に骨を拾う作法を連想させることから来ているというのを知ったのは随分後のことだ。当時は理由も何もなくただ怒られていた訳だ。しかし、親によっては例えそれが縁起が悪いと知っていても、わざわざそれを伝えることはないという合理的な考えの家庭も多くあることだろう。友人が知らないのもあり得ることだ。むしろ最近の若い家庭ではこういう食事中の禁忌など皆無なのではないかと思う。見苦しいから、という叱り方はあっても、縁起が悪い、という価値観でたしなめるということは随分少なくなったのではないだろうか。
でも、この縁起が悪いという生理的な感覚を伴う躾の仕方、というものをそう簡単に切り捨ててしまうのは如何に合理的であってもそれが昔から続いて来たことであればどこかに残しておきたい気がする。

などと考えながら駿河台を下っていると、威勢の良い声が。
今日は太田姫稲荷社の本祭で御神輿がでているのだった。思わずケータイで写真を一枚。
池波正太郎の「剣客商売」で、秋山大治郎がちょうど太田姫稲荷の前を通りかかったところで曲者に斬りつけられるという下りがあって、そういえば、老中の田沼邸はこの辺りじゃなかったか。
あれだけ担いだら随分カロリー消費になるだろうなどと思いながら駄洒落でレストランカロリーで食事。久しぶりに髪を切った。数えてみると3ヶ月伸ばし放題だった。これで少しは体重が落ちたかも(笑)

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Comments

爪切りに関しては 「今、日本時間が朝だから、いっか。」とか言い訳して切ってました。(笑)
お箸のことは、葬式=死=縁起悪いというイメージを食事の席に持ち込ませない、という躾も死生観の形成に役立つのではないかと思うんですけどね。当世のコドモさんたちには、紙を踏んづけてはいけないよっていうのも、意味がわからないかもしれませんよね。
以前、そういったことを言いましたら、ウチの母よりも年上の婦人に、「あなた、おばあさんに育てられたみたいなこと言うのね。古臭いわね。」って言われて吃驚。
余談ですが、その婦人、「アタクシにティーを下さらない?」っておっしゃる方で、普通に紅茶といえない大時代がかった方でした。いつ私のことを指差して「ユー」と言うのかと、わくわくしましたが。(笑)

そそ、ISさん、こういう言い伝えというか禁忌って、それをしなければならない時にどこか逃げ道があるものなんですよね。「しなかったことにした」というのも生活の知恵ですよね。
例えば北枕。縁起悪いとされてるんですけれど、北に頭を向けて寝ると不思議とよく寝られるんですよ。オススメです。(勧めちゃ駄目ですか、笑)
紙を踏むなというのは、私が聞いていたのは本や文字が書いてある紙を踏んではいけないというものでしたが、昔は本が今よりずっと貴重だったからなんでしょうね。

ティーを!!わはは。
そのご婦人、やっぱり髪は巻上げてトンガリメガネですか(笑)
塩沢トキ系?(古い)
ユーはとかいわれたらやはりミーはとさりげなく返すのが大人のマナーというものですよね。
「ティーは生憎切らしてますが、紅茶ならありますよ、シルブプレ。」とか思わず言ってしまいそうだわ(笑)

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    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
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    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

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    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


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    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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