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April 23, 2006

北野武 『TAKESHIS'』

TAKESHIS'こういう映画は評価が二分されるのが常なのだけれど、同時に観るものにもそれなりの心構えが求められる。そのときの気分によってそれに乗れるかどうかで文字通り評価が別れるような気がする。いわゆる北野フリークにはそれまでの北野作品の引用やなじみの映画文法という背景があってこそ面白みがあるのだろうと思うが、小生には少々退屈だった。平たく言えばマニアックな見方というか、大向こう受けはする作品なのだろう。ここに物語を期待して観るとすれば退屈で自己満足な作品と受け取られるかも知れない。
小生の感覚では北野の映画は初期の作品ほど面白い。皮相的な見方とは思うが、評価が高まるにつれ気負いが先行し少々観念的すぎる方向に走っているように見える。しかし北野は暴力や痛みなどのフィジカルな部分に常に繋がるところに妙味や持ち味がある作家だとすれば、例えばフェリーニの「8 1/2」や黒沢の「夢」のような作品を作るにはまだまだ若いし早いのではないだろうか。

北野の映画をみていつも思うのが独特の「間」で、映像のはざまに巧妙に置かれたこの間というものがいかにも北野らしさを生んでいる。思うにこの間と言うものを排除してきたのがハリウッド映画だろうし、ハリウッドを模倣しようとしたいわばエピゴーネンとしての日本映画やその他各国の作品が、本来それぞれの土地柄、民族性というものをスポイルしてきたというのが80年代以降の流れと勝手にも決めつけるとすれば、そういう背景のなかで北野の作品はまさしく日本的な感覚が色濃く、それこそ外国の映画祭などで高い評価を得る理由のように思う。次作にも期待したい。2005年、107分。

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Comments

TB有難う御座います。
この作品は、チョット苦手です(汗・・)

シャンパン太郎さん、どもどもこんにちは。とりとめ無さ過ぎて小生もちょっと・・・。次回はオーソドックスな作品をじっくり撮って欲しいですねー。

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TAKESHIS’・・。 ストーリー ある時は戦士、ある時は殺し屋、さまざまな人間になり切り、テレビや映画で活躍する、ショウビズ界のセレブ、ビートたけし。一方、彼とそっくりな北野という男はコンビニの店員として働きながら役者を目指していた。 感想.. 内容的には、あまり理解できません? 「日本版シン・シティ・・??」 人がバンバン銃で撃たれて..疑問です。 第62回ヴェネチア国際映画祭に正式出品されたことでも話題になった! これでスタンディング??理解できない・・。 個人..... [Read More]

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    渡辺克巳

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    川内 倫子
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    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


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