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17 posts from March 2006

March 31, 2006

中平卓馬と贈呈本

随分暖かくなったと思っていたらまた寒が戻って昨日は毛のコートを着ていなかったら危うく風邪を引きそうな程だったが、気分転換にどうにかごまかしつつ仕事を抜け出して神保町を徘徊。三省堂の写真集棚に中平卓馬の「Adieu a X」が積まれていて、かつて森山大道らとともに写真というものを解体した中平が脳溢血だったか定かでないが倒れ記憶も危うい状態で再び写真との邂逅を果たした作品だったかと思い出すものの、こちらの記憶もかなり危うい最近、少々自信がないが、たしか90年代に出版されたものの復刻ではないかと思う。買って損はない写真集だ。そういえば以前NHKの「日曜美術館」で中平の特集をやっていて録画していながらまだ見ていないのを思い出した。下らない番組を重ね録りしていなければよいのだが。
その後、原書房で久しぶりに易書をみる。前に買った紀藤元之介著「古易活法秘典(全)」は昭和30年代初頭の出版で大阪で易学の研究会、実占研究会を主催していた紀藤の最も油の乗った時期の著作。ちなみに随分前に「実占研究」誌を揃いで買ったが8万円もしてかなり痛かった。
この紀藤の著作と、とにかく手に入らない仁田丸久の著作をいま探しているが仁田の著作は東洋書院が復刻本を出している。オリジナルは出ても異常な高値が付くのでそもそも入手は無理だ。
紀藤の「古易~」には扉の著者近影に本人の手によって贈呈先へのサインが入っている。そう思い出して社に戻りその名前を検索してみたが、見当たらなかった。某総裁へ、とあったので当時の著名な人物と想像したが残念。
古書に傍線やメモ、書き込みがあると内容はともかくそれだけで買いたくなるのだが、そういう本は得てして安値がつくのでなかなかやめられそうにない。

March 30, 2006

とにかく重いココログ / この無様さを恥とせよ

ココログ機能アップのメンテナンスからほとんど投稿画面にアクセス出来ない状態が続いている。
昨日からエントリしようと思ってログインしようとしてもそもそも投稿画面にすらたどり着けない状態で、このエントリもトライすること10数回、やっと画面がでたというこの射幸感が新しい機能の一つなのだろうか!?(苦笑)

この間のニュースでNiftyのイメージは「老舗」だそうだ。しかし老舗らしからぬこの無様さは一体なんだろう?

やはりダウングレードしておいて正解だった。これで課金がかかっていたら多分我慢も限界を迎えていただろう。

March 28, 2006

ココログのバージョンアップが

ココログのバージョンアップが今日行われるというのだけれど、果たしてスムースに行くのだろうか。これを書いているいま、ココログのログイン画面はメンテナンス中からか、フリー版のみとなっている。
既に先月このお知らせを知って、なぜか有料版よりも高機能のフリー版で実現されていた機能の一部を当てにしてコースをプラスからベーシックへダウングレードしておいた。その機能とはエントリの公開予約だ。何故か今までベーシックには搭載されていなかった機能だ。エントリを書きためておいて時に応じて自動で公開するこの機能は、考えてみるとコースを無理やり分割したいがために削ったとしか思えない内容で、そんなことをしている間にみるみる他のブログサービスに水を開けられるという無様さだった。さすがに気がついたのか今回行われる改修でベーシックにこの機能が付いたのならばプラスには何の未練もない。毎月500円も払っていたのが今更ながら馬鹿馬鹿しくなる。
ほか、CSSの手書き編集が可能になるという。今までブログの概要欄に定義していたが、この方法はどうもRSSの配信で悪さをするらしいので、この機能は喜ばしい。が実際の使い勝手はどうなんだろう。HTMLの編集も出来れば言うことないが、これは高望みというものだろうか?これだけブログというものが浸透しているのだから機能は全てのコースでフル装備して、単純に容量やゲストライター数、ブログ数の差を料金体系に反映すればよいのではないか。いまのスキームにしがみついているままでは、ユーザに愛想を尽かされても仕方がないだろう。他のブログサービスはもっとアグレッシブにものを考えているよ。
さて、今日はどう機能アップしているのか楽しみだ。

March 26, 2006

ニエプスの見た夢 / 田所美恵子写真集『針穴のパリ』

針穴のパリ----田所美惠子写真集
ピンホール写真で著名なパリ在住の写真家、田所美恵子の写真集「針穴のパリ」が河出書房新社より出版された。ピンホール写真は世界中に愛好家がいる訳だがFlickrでもそれこそおびただしい写真が毎日アップされていて小生にはどちらかというと趣味性の強いイメージがあるばかりだった。しかし随分昔に田所の写真を雑誌でみてその芸術性の高さに圧倒され、その理由のない思いこみを挫かれたのだった。彼女にとって表現の欲求を実現するにふさわしい手段を求めた末に針穴=ピンホールに行き着いたということなのだろうと想像する。ピンホールは当然のことながらレンズを使わず、微小な穴をかすかに通る光の屈折現象で撮影する。そこには対象の光と、少しばかり湿った銀塩乳剤の間を遮るものはなにもない。かつてロラン・バルトがその著書「明るい部屋」(みすず書房)での、亡くなった彼の母親の幼い頃の写真から始まるこの美しい著作の、撮影の時にそこにあった光が今見ている写真の光そのものとして存在しているという、そのイメージが頭にこびりついていて写真を見るたびにそれを思い出すのだが、遮るものなく光を定着させる針穴写真とはまさしくそういうイメージにふさわしい。それは魔法や秘儀めいたものにすらに近いのではないかと想うことがある。
写真というものの原初のあり方、カメラオブスキュラの昔から写真術を編み出したニエプスまでの系譜に田所の写真はどこか繋がっている。いままで田所の著作は針穴の技法書があったもののその仕事が見られる写真集がなかったこともあって今回の出版は素直に嬉しい。

■関連サイト
- Pinhole Photography by Mieko Tadokoro

March 25, 2006

『顔にやさしく』 / 「水中、それは苦しい」

と、前のエントリを書きながら「水中、それは苦しい」のサイトを久しぶりにみたら、なんと新譜が発売されていた。不覚にも程がある。馬鹿馬鹿自分。HMVやamazonで水中が買えるなんて。

顔にやさしく

新曲がかなり入っているので早速買わなくては。
曲名のセンスだけでもう突き抜けてます。

- 水中、それは苦しい 公式サイト

追記:今日、買っちゃいました。特典DVD付きでお得。HMVでは別バージョンのDVDがついているようです。

■月球儀通信 関連エントリ
- また買ってしまいそうな「水中、それは苦しい」
- 2nd DVD発売 / 『水中、それは苦しい』
- 『水中、それは苦しい』と『福島泰樹 / 短歌絶叫』

レコードコレクターズ別冊 / 『コミックバンド全員集合!』

本屋で思わず手に取ったこの本、クレイジーキャッツ、ザ・ドリフターズ、バラクーダー、ドンキーカルテットからモダンチョキチョキズ、東京おとぼけCATS、マイナスターズ、グループ魂までコミックバンドの系譜を収集したムック。一つの芸のくくりとして確立しているのに今まで通観した本がなかったのは何故なんだろう。芸としての正統派コミックバンドのみならず筋肉少女帯や爆風スランプまでも書かれているのでもしやと「水中、それは苦しい」の名前を捜したがなかった、というより水中はそれだけで独立したジャンルだからね、と言いたいこのごろ。こういう本は店頭からすぐ消えてしまうので油断できない。とにかく買い。でも立ち読み。だって1800円もするんだもの。といいながら結局買いそう。

March 24, 2006

Bloginfluence、やってみる?

あそびやさんのところでブログの影響力を数値化するというサイトの紹介記事に文字通り影響されて早速やってみました。

結果はこれ。

bloginfluence

どうも、TechnolatiとYahooとGoogleの被リンク数やページランクをもとに計算している様子。

ということで、「影響されやすいが、影響力はない。」という結果と相成りました。
これ、普段の自分そのものやん!・・・て、ほっといて欲しいわ(笑)

サイトはここ。
- Bloginfluence - in the blogosphere

March 23, 2006

『LOVE書店!』 / 本屋大賞2006選考間近

LOVE書店!:本屋大賞いつも新しい世界に目を開かせてくれる棚づくりに感心する京都の恵文社で昨日、フリーペーパー「LOVE書店!」を手に取った。これは「売場からベストセラーを作る」を合い言葉に全国の書店員有志が選ぶ「本屋大賞」のNPO法人本屋大賞実行委員会が発行するタブロイド判のフリーペーパーだ。神保町への帰路、新幹線で弁当を食べながら読んだのだが、これがなかなか面白い。誌面の企画も書店員らしい視点が際立っていて、こういう視点は書店を愛する客にとっては新鮮だし、執筆陣も鹿島茂、北方謙三、長嶋有、小川洋子を始め、離島の本屋のルポ、推理小説の殺人現場を書店員が再現するコーナー、ラーメンズ片桐と行くフェチ書店、一日書店員など今後の連載が既に楽しみ。この号は創刊号で、刊行間隔はサイトをみても不明だが、これからは新しい号が出ていないかチェックをしなくては。
ちなみにこの創刊号でのフェチ書店はミステリ本で有名な「深夜プラス1」、一日書店員はフリペでの露出度が高い、やはり出ていたかの辛酸なめ子などなど。表紙は映画「スウィングガールズ」の上野樹里だ。この子、この間放映したフジテレビのドラマ「翼の折れた天使たち 」での演技が良くて注目しているのだが、・・・話がそれました。

2006年の本屋大賞は同点も含めて11作がノミネートされている。内容は下のサイトで確認できるが、このサイト、「店頭POP対決」とか「ディスプレイ写真公開」などフリペ同様なかなか面白い。大賞の発表は4月5日とのこと。ちなみに2004年度は小川洋子『博士の愛した数式』、2005年度は恩田陸 『夜のピクニック』だった。

■関連サイト
- 全国書店員が選んだ いちばん!売りたい本 本屋大賞

March 22, 2006

まず脳からデトックスしたい

最近流行のデトックス。そうよく耳にすると自分の体のなかに得体の知れない重金属とかその他もろもろ余計なものが溜まってそうな気がしてくる。
実はひそかにメープル野郎を自称して憚らない小生は、何かに付けメープルシロップがかかったパン、アイスクリーム、ホットケーキなどを口にしてしまう傾向がある。何でメープルシロップってこんなにオイシイの?特にバターとの相性がバツグン、などと成人病まっしぐらな危険思想に冒されていて、どうも容易に転向出来そうにない。

そう思うと一刻も早くおぞましい毒を外に出したい欲求が高まってきて、恐らくそういう気分にさせることで商売に繋げてほくそ笑んでいる向きもあるとは分かっているものの影響されやすい性分からか、ネットで見つけた「毒出しジュース」なるものを試しに作ってみた。

このジュースとは、ミントティーにショウガ、レモン汁を加えてミネラルウォーターで希釈、1日1リットルを目安に飲むと言うもの。場合によってオリゴ糖を加えることもあるらしい。デザイナーだかなんだかのカールなんたらという御仁がこれで40kg以上痩せたというが、そもそも40kg痩せられるというもとの体重は一体何キロあったのか、そちらの方が驚くというものだ。
これは前に流行った「ショウガ紅茶」に近いかも知れない。ショウガを摂ると体が温まってきて基礎代謝が上がるとか上がらないとか。そもそも、デトックスとはその語から察するに毒=toxを出す=de、つまり解毒という訳だから、必ずしもダイエットとは同じ意味ではない筈だが、ネットで調べてみるとどうもその辺りが曖昧に受け取られているようで、なんでこのジュース(しかしこれジュースか?)に解毒作用があるのか全く分からない、とはいえ大してお金もかからないので遊び半分に当分続けてみようかと思ってます。あとで報告しますね。
しかしこういうダイエット(もう誤解してる)はどうもなにかを飲むという方法ばかりで、どうしても「運動をする」とか「余計に食べない」というプラス方向には気が向かないというのは自分でも見て見ぬ振りなところがおかしい。
多分、ちゃんと運動して脱メープル生活を実践すればスッキリするんだろうけれど。

その前に、仕事のしがらみなどもろもろややこしいものを一旦捨て去りたい、つまり脳のデトックスをしたいくらいだ。一ヶ月ほど南の島で寝そべっていたら相当デトックスできそうなのだけれど、そういう無理なことを考えることでまた毒がたまったりして。というより、デトックスって一種の強迫観念のようなもの?「解毒信仰」とか「解毒神経症」を生んでいるのではないかと思いながらジュースをすすっております。

March 19, 2006

森下愛子・永島敏行 / 『十八歳、海へ』と『サード』

十八歳、海へ最近はまるで自分が60~70年代にいるような映画ばかり見ているが、昨日深夜に観た「十八歳、海へ」は小生が邦画ベスト3を挙げるとすれば必ず入るだろう東陽一「サード」(78年、ATG)での森下、永島が、その翌年79年に主演した中上健次の原作になる作品だ。
「サード」は小生が学生の時にもうその世界にはまりこんでしまうほど惚れ込んだ作品で、当時出たばかりのレーザーディスクプレーヤーをわざわざこの作品のために買った位だ。そのレーザーディスクももう市場から姿を消し、「サード」のディスクも結局お茶の水DISK UNIONに売ってしまい今はない。サード軒上泊原作で寺山修司脚本のこの映画は青春の鬱屈を見事に描いていてこういう役には永島はうってつけだった。脚本は寺山が原作を独自の世界観で昇華しすでに寺山世界の色濃いものとなっている。森下は今年公開のカーリングを題材にした映画「シムソンズ」に出演するなどまた活躍の場を広げているが、この作品や同年79年に撮られた同じく藤田敏八監督「もっとしなやかに もっとしたたかに」辺りが彼女の代表作でそのキャラクタがよく出ている作品だろう。ちなみに森下は吉田拓郎の妻だが、奇しくもこの間エントリしたばかりの「寺内貫太郎一家」で触れた浅田美代子は前妻だ。かなりキャラクタが違うような気がするが、これは置いといて、この「十八歳、海へ」は自殺未遂を繰り返す予備校生カップルの刹那的な青春を描く佳作。小林薫もいい味を出している。それより、姉役の島村佳江がなかなか良くて、小林と島村の大人の愛とのコントラストが上手い脚本だと思う。
こういう作品は実は多く埋もれているような気がして、また次の作品を物色している最中だ。特に70年代以前の邦画はなかなか奥が深い。

March 18, 2006

「つきたまぎつうしん」 / キッズgooのフィルタリングで遊ぶ

子供向けの検索サイト「キッズgoo」ではサイト内で子供に有害と判断された語句を検知して検索結果に表示させないフィルタリングが行われていて、これがどういう基準でフィルタリングされているのか、無情にも

「ごめんね。ページがひょうじできませんでした。」

とか

(このページは、キッズgooではひょうじしていません。)

などというメッセージで表示されずに、一体何がフィルタリング様の機嫌を損ねたのか、クビをひねるサイトオーナーも多いらしい。
フィルタリングに政治、思想上の偏りがあると指摘するサイトもあって、それはそれでなかなか面白いのだが、この辺りは笑える。

で、当サイト、「月球儀通信」で検索してみたら、なんと「ごめんね」だった。
やっぱりか・・・、て、一体なにが子供に有害なの??この間のエントリ「ムーさん」か?!
そーだよ、自分は悪い大人だよ、などと悪びれて非行に走る大人もいるんじゃないのか。
そう、私もいま非行に走りそうになった。あぶない。

これ、一般のgooで検索して比較すると表示されない部分が何なのかが分かって面白い。
子供向けに「ふりがな機能」もあって、このサイトの読み方が

「つきたまぎつうしん」

と読むのを初めて知った。
・・・もう非行に走りそう(笑)

- キッズgoo
  http://kids.goo.ne.jp/index.html

March 14, 2006

リトルブッダ失踪と寺内貫太郎

寺内貫太郎一家 DVD-BOX 1先日亡くなった久世光彦の追悼番組だろうか、TBSで「寺内貫太郎一家」をやっていて思わず見入ってしまった。見たのは途中からで娘役の梶芽衣子演ずる静江が嫁ぐ最終回だった。当時リアルタイムでみていたのだが、こうやって見直すと確かに子供の頃みたシーンを覚えていて懐かしいというより不思議な感覚だった。ばあちゃん役の樹木希林(当時悠木千帆)は当時32歳。お手伝いの美代子役、浅田美代子は18歳だ。向田邦子のドラマはまた別にエントリしたいのだが、昭和の、しかも当時すでに滅び行く昭和のディテールを慈しんだセリフ回しと言葉遣い、登場人物の背負う物語の濃さ。家族の群像劇は何度見ても見飽きない。しかし加藤治子の演技は今見て本当に上手いと思う。脇役に由利徹、伴淳三郎、左とん平、貫太郎の弟役に谷啓、飲み屋の若女将に篠ひろ子と訳ありの着流しに何故か横尾忠則。いま見ると若くて70年代ど真ん中という感じ。おなじみの物干しや屋根で歌う劇中歌「「しあわせの一番星」、「虹の架け橋」なんかもう懐かしくて不覚にも泣いてしまった。屋根でギター片手に歌う浅田も西城秀樹も、履いているGパンはベルボトムだし。もう少ししばらく見ていたかった。深夜枠でも良いから全話を再放送して欲しいと思う。

ネパールでブッダの化身と言われ、昨年から菩提樹のもとで瞑想をしていた少年が失踪したとのニュースがあって、なかなか面白そうなのでエントリしようと思ったがなんだか眠くなってきたので今日はこの辺であちらの世界に行って来ます。なんだかなぁ。

March 11, 2006

『時効警察』最終回に男泣きする

わーん、テレビ朝日の深夜枠ドラマ「時効警察」が昨日で最終回とは。毎週末に楽しみにしてたのに・・・。
しかも鳥肌実中将が出演!テレビに出てるよ!中将がテレビに!もう一回、中将がテレビ出演してるっ!

このドラマ、なんといってもセリフ回しが非凡で金曜の深夜というぐだぐだに疲れている時にピッタリの軽さと、私的にはキャストの豪華さで好きだったんす。それもその筈、脚本、監督が岩松了、ケラリーノ・サンドロビッチ、園子温という面々、キャストはオダギリジョー、麻生久美子、劇作家の岩松了、ビシバシステムのふせえり、東京乾電池の江口のりこなどキャスティングのセンスが抜群だった。


昨日の殆ど意味のない割りには大がかりなミノムシオジサンにものけぞったが、深夜枠の自由さを脚本が趣味満開にして楽しんでいる風情が人気の秘密ではないだろうか。しかも警視庁のキャラクター、ピーポくんのパロディ「ソーブくん」とか劇中に出てくる指名手配ポスターの少女マンガ風な犯人の似顔絵などディテールでも遊びゴコロ満開だ。

6月にDVDがでるそうで、思わず買ってしまいそう。続編強く希望。

- 時効警察(テレビ朝日)

March 10, 2006

月光が消えてゆく / 姿を消しゆくモノクロ印画紙

冷黒調で一世を風靡したモノクロ印画紙の「月光」が今月2006年3月で生産中止との報せが。
- 三菱白黒印画紙(GEKKO)生産終了のお知らせ
  http://web.infoweb.ne.jp/mpm/news/060309.html

月光と言えば、小生が中学生になって写真部に入部し、先輩から「まず月光V3のキャビネを買ってきて。」と言われて以来写真というものにのめり込んだ、そのきっかけとなった特別に思い入れのある印画紙だ。赤い暗室灯の下で徐々に浮かび上がる画像はまるで魔法かと思ったものだ。その後月光V2で最適にグラデが出るようにフィルム現像を合わせていき、以来ずっと使っていたモノクロのスタンダードだった。パソコンで画像処理をしてのインクジェット出力に移行してからは殆どケミカルの現像はしていないが、少々現像を押し気味にすると黒が無限に美しく、バライタならではのクリアな画像はやはりインクジェットとは現時点でも比較にならないものだと思う。
すでに三菱製紙ではバライタベースの印画紙は製造していないようで、RCベースのマルチグレードタイプを最後に月光ブランドは名前を消すことになる。現像液のゲッコールも生産中止とのことで、あとは市場在庫がなくなり次第終了ということだ。15年ほど前に一時期モノクロが再燃したことがあって、「月光アーティスト」というバライタ厚手の高級タイプが発売された記憶があるが、その寿命も短かった。

昨年のILFORD IMAGINGの倒産で、同社の印画紙も市場から姿を消すかにみえたが、その後別会社の資本が入り販売は継続している模様。また、サイバーグラフィクス(旧オリエンタル写真工業)のニューシーガルシリーズ、富士フイルムの温黒調、富士ブロはまだ生産販売しているが、KODAKは既に昨年末に製造を中止している。このKODAKのバライタ印画紙「エクタルア」は以前銀座のプロショップ「銀一」で扱っていたが、なかでもその美しさは他を圧倒していた。ほか、フランスの老舗ギュミノ社(Guillminot)も10年ほど前に倒産、しかしその技術者が起こした会社、ベルゲール(Bergger)や、イギリスのケントメア社(Kentmere)、ドイツのテテナール社(Tetenal)などがモノクロにこだわった印画紙を製造しているのは心強い。

こういうニュースがあるものの、モノクロは写真の原点であってかつ写真表現そのものとも言え、そういう意味で市場から姿を消すということはまずないだろうと思う、というより思いたい。仮にバライタベースの印画紙がなくなるとすれば、それは画家から絵の具を取り上げるということに等しい。

■関連サイト
- 富士写真フイルム
- サイバーグラフィクス
- 中外写真薬品 ILFORD製品
- Bergger Products, Inc
- Tetenal 
- Kentmere

- コダック 白黒ペーパー全製品 販売終了のご案内 (Kodakサイト内)

■月球儀通信 関連エントリ
- モノクロ印画紙の現在 / デジタル時代のモノクローム

March 07, 2006

このどうしようもない脱力感 / 二階堂正宏 『ムーさん』

ムーさん
二階堂 正宏
4103015519

こ、これは・・・。文芸誌「小説新潮」に連載されていた二階堂正宏の「ムーさん」は、なんというか脱力系マンガの新境地というか、ほのぼのなんだかエ ロ系マンガなんだか、時折挟まれる作者のつぶやきが絶妙。少なくとも子供にはみせられないし、男の小生が女性に、これ結構面白いよ、などと気軽に話すにはその人をよく見極めないと。ひと昔前だったら「へたうま」などと言われたに違いない。とにかく立ち読みしながら笑っちゃいました。お堅い新潮社もなかなかやりますね。

March 06, 2006

元祖小悪魔系 /加賀まりこ『月曜日のユカ』

月曜日のユカ今日はマキノ雅弘監督の勝新主演「悪名一番勝負」(69年)を観て、そういえばこれ随分前に一度観たなと思い出したものの、もう一度観てもいいかなと思いつつ結局最後まで観てしまった。この作品は「悪名」シリーズで欠かせないモートルの貞こと田宮二郎が出ていないシリーズでも少々異色の一作。安田道子(現、大楠道代)が健康的で明るくしかも大人っぽくてなかなかいい。こういうタイプの女優はいまではそう出ないなと思いつつ、田村高廣との競演は「兵隊やくざ」の大宮二等兵と有田上等兵の名コンビを思い出して嬉しくなる。
同時に前々から観たいと思っていた、中平康「月曜日のユカ」をとうとうみた。とはいってもいつでも観られた筈だが、本でも映画でも、その作品を観る潮時というか機の熟するときというものが不思議にもあって、たまたまてっぺんに一つだけ残った柿がふとした風でぽっとり落ちるようなもの。この間の「タナカヒロシのすべて」では鳥肌実の母親役だったのが記憶に新しい。

加賀は43年生まれだから、この作品に出演した当時21歳ということになる。コケティッシュというのか小悪魔的というのか、口元辺りにまだ少女らしいあどけなさが残っていて60年代らしいファッションがまたかわいくて、まるで内藤ルネのイラストがそのまま外に飛び出したかのよう。競演の中尾彰もルネの描く男の子だ。ぎらぎらの程度が程良くて、明るくて洒脱なバージョンの佐藤浩市といった感じ。つい先頃、東京駅の地下で中尾とすれ違ったが歳月は無常だと思った次第。ちなみにプライベートでも例のネジネジしてはりました。

こういう作品は筋立てがどうのこうのではなくて当時も加賀の魅力を前面にだした作品だったと思う。
POPなモノクロって今でも、というより今やったらかなり新鮮と思うのだが、誰か撮らないかな。64年、94分、日活。

March 05, 2006

フィルム保存の重要性 / 日本写真保存センター

kyokai
社団法人「日本写真家協会」の発行する機関誌「日本写真家協会会報」を入手する機会があって、といっても勿論、小生が会員と言うわけでもないしましてやプロであるはずもなく偶々さる方からお借りしただけなのだが、その最新号である131号に、写真史家の金子隆一氏の寄稿、「写真の歴史的財産を守るために」という記事が載せられている。

そのなかでアメリカの美術館ではかなり以前から著名な写真家のプリントはもとより、ネガの保存についても注意が払われており、しかも希望すればそのネガから焼いたプリントが注文できるシステムが確立されていて、著名な作家の代表作が安価にプリントとして入手出来るというそのオープンなシステムに著者は感銘を受けたとある。

記事にある「アメリカ議会図書館」のサイトを確認したが、確かにオリジナルのネガからプリントが入手できるようだ。しかもバライタ、RCなどの紙質やクオリティまで選べ、例えば11x14サイズで33ドル、展覧会レベルのクオリティでは66ドルとオリジナルネガからの直接プリントとしては信じられない安さに驚く。
この記事では触れられていないが、おそらく物故した作家の著作権が切れている作品が対象なのではないかと思われるが、こういうサービスを国家レベルで広く開放するということは写真文化の層の厚みを思わせる。

一方、記事によると日本では作品の最終形態であるプリントの保存は行われているものの、ネガについての収集、保存については殆ど行われておらず、その欠落を補う意味で「日本写真保存センター」の設立を訴えている。
このセンターの詳細はサイトを確認したものの詳しく分からないが、JPSが提唱しているものらしい。
プリントがいくら保存されようと、厖大なネガを埋もれさせているのは文化的な意味でも勿体ない話だ。もしそのような機関が設立され、その利用が広く解放されるのならば是非とも歓迎したい話だ。

■月球儀通信 関連記事
- 名作写真の舞台裏 / 『写真家のコンタクト探検』

■関連サイト
- 社団法人日本写真家協会WEB SITE
- The Library of Congress アメリカ議会図書館

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  • Gangs of Kabukicho.
    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
    4106024330
    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

    にっぽん劇場写真帖
    寺山 修司・森山大道
    4106024187
    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

    Cui Cui
    川内 倫子
    4902943026
    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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