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18 posts from February 2006

February 28, 2006

黒澤明 / 『野良犬』

座頭市マラソンを完走したせいか、ここ二三日左足の関節が痛んで歩いていると時折激痛が走り、ともするとその場に立ちどまってしまうほどだ。早く医者に診せればよいのだが、忙しさにかまけてなかなか行けないでいる。仕方なく薬局でサポーターを買って試しに鏡に映してみると、まるでベルメールの関節人形のようでいっそのことすべて球体関節にしてしまおうかと思った位。

さて、黒澤の「野良犬」を観たのだが、この作品が対位法という手法を多用していることはよく知られているが、プロット、カット割り、構図どれをとってもいかにも黒澤で戦後まもない時代を考慮してなおさらその完成度に驚く。機材も技術も格段の進歩を遂げた筈の現代の映画がなぜ未だにこれを超えられないのか。いや、少なくとも小生にはそう見えるのだが。
ちなみに対位法とは悲壮な場面で明るい音楽が流れるなどの映画的手法。このコントラストでより悲壮感が強調されたりするが、本作では犯人と刑事の対峙という緊迫した状況で流れるゆったりとしたピアノ、あるいは撃たれた犯人と子供の吹くハーモニカなど存分に使われている。

主演の三船敏郎が若くて、役柄も新米刑事と初々しいが迫力あり。老練な刑事には志村喬と黒澤組の常連だ。拳銃密売の女に千石規子。ほとんど老婆役しか知らない世代だが若い時分からはすっぱな性格設定は彼女の持ち味なのだろう。

それより、失くした拳銃を探すため三船が復員軍人に扮して当時の街を歩くシーンは、当時の風俗資料としても貴重なのではないだろうか。1949年、122分。

February 26, 2006

祝! とうとう座頭市マラソン完走!

「按摩上下一六文、鬢付け使わず櫛要らず~」(新・座頭市物語、63年より)

昨年からサイドバーで自称「アンマニア」の小生がやっていた一人イベント、「座頭市マラソン」を昨日ようやく完走!
「座頭市マラソン」とは・・・

いま話題の(全然話題じゃない)映画「座頭市」シリーズ全26作 +1をすべて観終えるまで走り続ける極楽耐久マラソン!※観終えた作品は消してゆきます。

というもので、最後の「新座頭市・破れ!唐人剣」(1971年)がなかなか手に入らなくてゴールを目前にして片膝をついたかたちとなっていた。そ、それが昨日、ふとTSUTAYAの棚をみたら、なんといつの間にかDVDが出ているじゃないですか!黒沢明の「野良犬」(49年)と一緒に早速借りた。レジでは「お客様、200ポイントありますが使いますか?」と嬉しさ倍増。TSUTAYAも完走を祝ってくれるというのか(笑)。「もう全部使っちゃってください。」と即答してスキップを踏みながら家に帰った。

不知火檢校(1960年 モノクロ)
座頭市物語(1962年 モノクロ)
続・座頭市物語(1962年 モノクロ)
新・座頭市物語(1963年)
座頭市兇状旅(1963年)
座頭市喧嘩旅(1963年)
座頭市千両首(1964年)
座頭市あばれ凧(1964年)
座頭市血笑旅(1964年)
座頭市関所破り(1964年)
座頭市二段斬り(1965年)
座頭市逆手斬り(1965年)
座頭市地獄旅(1965年)
座頭市の歌が聞える(1966年)
座頭市海を渡る(1966年)
座頭市鉄火旅(1967年)
座頭市牢破り(1967年)
座頭市血煙り街道(1967年)
座頭市果し状(1968年)
座頭市喧嘩太鼓(1968年)
座頭市と用心棒(1970年)
座頭市あばれ火祭り(1970年)
新座頭市・破れ!唐人剣(1971年)
座頭市御用旅(1972年)
新座頭市物語・折れた杖(1972年)
新座頭市物語・笠間の血祭り(1973年)
座頭市(1989年)

この残った一作をいままさに消そうとしております。

新座頭市・破れ!唐人剣(1971年)
ズリーっと、消しました!やった、完走!(アホか)

実は同時に「兵隊やくざマラソン」というのもやっていて、これは最後の「新兵隊やくざ火線」(1972年)が入手できなくて完走出来ていない・・・

「兵隊やくざ」(1965年)
「続兵隊やくざ」(1965年) )
「新兵隊やくざ」(1966年) )
「兵隊やくざ脱獄」(1966年) )
「兵隊やくざ大脱走」(1966年)
「兵隊やくざ俺にまかせろ」(1967年)
「兵隊やくざ・殴り込み」(1967年)
「兵隊やくざ強奪」(1968年)
「新兵隊やくざ火線」(1972年)

座頭市全集 DVD-BOX 巻之壱
座頭市全集 DVD-BOX 巻之壱

「おまぃさン方、まだ観たことねぇんですかい?」


座頭市全集 DVD-BOX 巻之弐
座頭市全集 DVD-BOX 巻之弐

「観てねぇ?命を粗末にしちゃいけねぇ。」


座頭市全集 DVD-BOX 巻之参
座頭市全集 DVD-BOX 巻之参

「見当付けて、斬って来な!」

不知火檢校
不知火檢校

「ついでに玉緒もヨロシク!」


■月球儀通信 関連エントリ
- 『座頭市』に肩まで浸かってみる
- 勝新から雷蔵へ

February 25, 2006

また洋書専門書店が・・・ / 旧タトル商会が閉店

神田神保町、靖国通り三省堂並び(でもない)のタトル商会が今月をもって閉店との報。
すでにタトルは99年に日本洋書販売に吸収合併されており、この店舗も洋販が経営する「東京ランダムウォーク神田店」となっていたが、小生のなかではいまだにタトルだった。
タトルよ、お前もか・・・
洋書専門書店といえば、記憶に新しい神保町の北沢書店や随分前の話ではあるが銀座のイエナなどが売場縮小や閉店となっている。日本洋書販売は当時大手洋書取次のタトル買収、その後、最近では倒産した青山ブックセンターの買収再建を行うなど、市場規模縮小による業界の淘汰劇の立て役者とも言える。

タトル(店舗)は、元々洋書一般を扱っていたがその後アート・ビジュアル系の品揃えが充実して海外の写真集、画集やトレンドのペーパーバックなどが豊富な陳列だった。店構えもPOPで三省堂のあとはこのタトルに寄るというのがルート。学生の頃に、友人が三島由紀夫「豊饒の海」の仏語訳を「絶対読破する。」と宣言して買ったのもこのタトルだったし(多分読破できてないと思う・・・)、小生もソンタグ「ON PHOTOGRAPHY」やPhoto Pocheを買い、そして数限りない立ち読み(すまん)をここでして、ハヤカワなどの翻訳物の扉を開けば大方は取次のTUTTLEの文字が目に入ったものだった。

サイトに拠れば閉店は建物の老朽化が理由とのことだが、その後に何が入るのだろうか。
少なくとも書店であって欲しい。

建物の老朽化はなにもタトルだけではなく、その並びもかなりの古さだ。
もし、ここを建て替えるときは無粋なビルにだけはしないでほしい。神保町らしい景観を是非守ってほしいものだ。

■関連サイト
- 東京ランダムウォーク

■月球儀通信 関連エントリ
- 神保町「北沢書店」売場縮小 洋書販売の転機
- 書店の棚 / 青山ブックセンター営業再開

February 23, 2006

差し入れてほしい

いま東京拘置所にいる堀江被告は百科事典から始まってハングルの入門書、四書五経、司馬遷などの中国古典を差し入れさせて読書三昧だという。
これはある意味、うらやましすぎる(笑)
雑事に煩わされず一日中好きな本が読めるなんていっそ小生も拘置所にこもりたい位だ(笑)。取り調べも読書の気分転換だと思えば苦にならない、そんなわけないか。
それにしても、よく無人島へ持ってゆく一冊などというあり得ないシチュエーションを想定して悩まなくてもいい頭を悩ませる遊びがあるが、拘置所へ差し入れさせる本ということなら多少現実味を帯びてくるかも。といっても別になにかそういうやましいところがあるわけじゃないので誤解なく(笑)。もし自分がホリエモンの立場だったらなにを差し入れてもらうだろうかと寝転びながら考えた。

やはり外に(こういう時はシャバというのか)いるときにはじっくり読めない本、ということが一つのポイントかも。その意味で堀江氏の選本はこういう時のスタンダードな選択だ。

小生なら・・・

- 夢野久作全集 浮世を忘れる。
- 国訳大蔵経 たしか全31巻・・・
- 字統、字訓、字通(白川静) とにかく没頭。
- 横溝正史など昭和探偵もの10冊ほど
- フックス 風俗の歴史 全巻 これしょうもなく面白いですよ。じっくり読みたい。
- 稲垣足穂大全 金に糸目はつけまへん。初版本ならなおよい。

切りがないのでこの辺で。
拘置所にはDVDプレーヤーとプロジェクターは持ち込めないのかなぁ(笑)

February 21, 2006

ライ力と緑茶酒

昨日、昔ながらの洗濯屋を取材した。広々とした間口の店先から何人かの女性がアイロンを掛けたり畳んだりてきぱきと仕事をこなしているのが見える。建物は古いが天井が高く、店内も清潔で居心地が良さそうだ。

喫茶店に使っても良さそうな店構えだな、などと考えていると、いままでアイロンを掛けていた女性が手を休めてこちらに向かい、取材ご苦労さまです、などと声をかけてきた。どうもこの人が主人のようだ。
一通り話を聞き終わって帰ろうとすると、折角来たのだから食事をしていけという。もうそのつもりで支度も出来ているというので、ご馳走になることにした。
手料理に舌鼓を打っていると、妙に毒々しい緑の酒が出された。
飲んでみるとこれは緑茶だ。
いや、緑茶から作った酒だ。
こんな酒は飲んだことがない。
珍しいので聞いてみると

「これライカが出している緑茶酒ですよ。知らなかったんですか。有名なライカ酒じゃないですか。」
「あぁ、これがライカ純正の緑茶酒か。ニコンの羊羹のようなものですよね。」

などと訳が分らないのに得心がいった振りをした、という夢をみた。(夢オチでスミマセン。)

February 20, 2006

10人のGR DIGITAL / 『GR DIGITAL BOX』

ひと頃、リコーのフィルムカメラ(しかし、いちいちフィルムカメラと断らなければならない時代なんだなぁ。)、リコーR1sのパノラマ枠をペンチで折り取って、24mm相当の画角でスナップをしていたことがあった。パノラマモードでは上下にシャッター枠が降りて通常の30mmから24mm相当へシフトする機構なのだが、その枠を取って35mmフルサイズで無理矢理24mm化していたことになる。周辺はボケてしまうのだが一部で流行った遊びだった。このカメラのレンズを、中心部分を残して周辺部のみ歯磨き粉で削って(磨いてと言うべきか)、ソフトフォーカス専用カメラにするという話も聞いたことがあるが、そこまではちょっと気が退ける。
このR1sは田中長徳風に言えば「プアマンズGR-1」であって、GR-1ほどの画力はないが薄くてかつホールディングが良いためにいつもポケットに入っていた。
このGR-1をデジタル化したのがGR DIGITALで、小生が久しぶりに物欲を刺激されたカメラだ。ちょっと値段はするが、外付けファインダーを付けるとなかなかカッコイイ。

このカメラを使って10人のアーティストが作品を寄せたのがこの「GR DIGITAL BOX」だ。その10人とは、森山大道・田中長徳・東儀秀樹・坂崎幸之助・當麻妙・海原修平・Yutaka‐T・hana・大池直人・タカザワケンジと写真家以外のアーティストも揃っている。こういう作品集はもちろんメーカのプロモートする写真集で、いわばカタログの延長と言えなくもないが、そうは分かっていても確かにカメラを購入するかどうかの逡巡のさなかに、ドンと背中を押されるきっかけになりそうな気もするし、普通に写真集としてみても惹かれるものがある。

しかし、リコーはGRシリーズを上手くデジタルへ結びつけたものだと思う。ベッサのコシナはこれからどうデジタルへの道をつけるのだろうか。あくまでもフィルムカメラにこだわるのか。どちらに転んでもマニアゴコロをくすぐる企画が出そうで楽しみだ。


GR DIGITAL BOX
GR DIGITAL BOX

写真集の中身はリコーのサイトでもみることが出来る。
- GR DIGITALオンライン写真展 / デジタルカメラ | Ricoh Japan

February 19, 2006

森山大道 / 『写真よさようなら』再刊

写真よさようなら

森山大道:写真よさようなら

古書では既に入手が難しい森山大道の初期の写真集「写真よさようなら」が再刊されるらしい。
72年刊になるこの写真集はブレ・ボケ・アレのコンポラ調と言われた写真潮流の元となった記念碑的な作品であり、写真による思想的挑発という試みだった。写真評論社刊のオリジナルには中平卓馬との対談が収録されていたが、今回再販を企画したPowerShovelBooksによれば、この対談と含め全てのテキストを割愛して版型も当時より大きくし、既にネガが残っていないためオリジナルから版を起こして当時よりもコントラストを高め、よりアレ・ボケを強調したものとなったとのことだ。小生としては写真史的な背景と言うものが重要な意味を持つこの作品ではやはり写真評論社のオリジナルを忠実に復刻すべきだったのではないかと思う。とはいうものの、古書価格ではかなりの値がついて容易に入手出来ない幻の写真集が安価に手に入る意味は大きい。
最近、森山の仕事にはこの復刊も含めて再評価の機運が高まっており目が離せない。
発売は2006年3月を予定しているとのことだ。

■関連サイト
- 森山大道オフィシャルサイト -moriyamadaido.com-
- パワーショベルブックス:写真よさようなら 森山大道

- 森山大道の著作へ(amazon.co.jp)

February 17, 2006

ブシェミ節炸裂 / 『アイランド』

【ご注意:ネタバレしております。】 何年か前にバーで乱闘の末、なんと刺されるという目にあった私生活をもつスティーブ・ブシェミ(ブシェーミ)は、脇役と言うより映画のスパイスというか、時には完全に主役を喰ってしまうほどの存在感で大好きなコーエン兄弟の常連だったりすることもあり、小生の心のなかでは一時期「ブシェミ祭り」がひそかに爆発していて万国旗やら花火やら大道芸などで賑わっていたくらいだ(どんな祭りだ)。アイランドこの「アイランド」はこの間の「ホステージ」と一緒に借りたのだが、無論ユアン・マクレガーやスカーレット・ヨハンソンに惹かれたのではなく、ただただ敬愛するブシェミ師匠が出演しているから借りたのだった。この作品では前半部分で死んでしまうのが残念だが、その短い間でもキャラクタが立っていて、というか立ちすぎる位で元コメディアンの資質が存分に出ていて嬉し泣きだ。

この作品は、公開当時あまり目立たなかったようだが、SFとしてなかなか良くできている。冒頭のシーンではいかにもな近未来的SF臭のしつらえで幻滅し、設定が2019年(だったか)と今からそう先のことでもないのにこの未来くささは無理やろ!と思ったが、話を追ううちにそのカラクリが分かってきて結構引き込まれた。SF作品は殆ど観ないのだが、それはあまりに現実離れしていて(当たり前だが)楽しめないという小生の嗜好からきている。しかし、この作品ではそれが今とそう変わらない世界へ繋がってゆくことのバランスがいい塩梅なのだ。
臓器を使われるために作られ唯一の理想は「アイランド」へゆくことと刷り込まれたクローンたちが、次第にその本当の目的を知ることとなる。このプロットは実は社会によって作られた人生の目的という「幻想」を、知らずに刷り込まれている現実の我々そのものの暗喩とも言える。そうは言っても、アクションシーンは世間を知らないはずのクローンがそれほど現実社会で立ち回れるのかとかのツッコミは敢えて無視しながら何も考えずに楽しめるし、展開がスピーディーで飽きさせない。残業で疲れた時に見ると思いの外リフレッシュできて良いかも。2005年、アメリカ、136分。


February 16, 2006

充電可能なPSP用USBケーブルはW-ZERO3にも良いかも?

京ぽんからW-ZERO3へ機種変更していろいろなアプリを入れたりしながら遊んでいるのだが、京ぽんではデータ通信しながら同時に充電できたのに、W-ZERO3ではそれが出来ないということに不満を感じていた。そう思ってネットで調べてみると、データ通信と給電が同時に出来るPSP用のUSBケーブルがW-ZERO3に使えそうということを発見して、ヨドバシで早速買ってみた。これ、USBと電源プラグが二股になっていて使ってみるとすこぶる快適、便利。W-ZERO3って通勤時などにネットに繋いでいると結構電池を消耗するので、Active Syncで同期を取ろうとするときに電池が切れそうになって鬱になるときがある。どうせ、USBケーブルを持ち歩くのなら、かさばらないしこちらの方がなにかと安心だ。これでACアダプタは家専用にすることが出来て持ち歩く必要がなくなった。

ただ、これはもともとPSP用に作られたものなので、あくまでも使用は自己責任が前提だ。(この記事を元に使用して不具合が生じても筆者は責任をとれません。充分ご理解ください。)

CYBER・USBデータ&電源ケーブル
CYBER・USBデータ&電源ケーブル

あれから、アプリを簡単に終了させ、メモリが簡単に解放できるソフト、Magic Buttonをインストールして結構充実してきた。でも、まだ電話帳の移行が出来ていない・・・

■月球儀通信 関連記事
- W-ZERO3にアプリを入れてみる
- 『W-ZERO3』に機種変更してみた


February 14, 2006

W-ZERO3にアプリを入れてみる

機種変更してからしばらく経ったが、遅まきながらW-ZERO3にいろいろアプリを入れてみた。

- bLaunch タブ形式でランチャをカテゴリ別に登録できるアプリ。
最初、tdLaunchを入れてみたが、TODAY画面のtdLaunchの部分だけ画像が拡大してしまい鬱。タブ式ならばアプリをカテゴリ別に纏められて便利だ。これはcLaunchの改良版。VGA対応。

- UltraG v2.62 with EzViewer v1.29 なんとW-ZERO3で画像が編集可能なソフト。
サイズ、色相、画像形式変換など。内蔵デジカメで撮った画像を添付してメールで送ったりするのに便利。

- UK Tenki 日本気象協会の気象データを取得して1週間の天気をTODAY画面に表示するソフト。

- TCPMP 豊富なコーデックに対応したマルチメディア再生ソフト。主に音楽を聴くためにインストール。動画を扱うスキルはまだない・・・・

- W-ZERO3 UtilityPlus キーボードの割り当て、高速化などの専用設定ソフト。システムに常駐する。

こんなソフトを入れてみましたー。もちろんTODAY画面の写真は鳥肌中将閣下(嘘)。
それでも京ぽんの電話帳の移行がまだ出来ていないというていたらく。
でもOperaのブックマークは、PCから移行した。これは簡単で、Operaのブックマークのエクスポートで生成される「opera6.adr」を移すだけ。

今度はなんとしても電話帳の移行をやらなきゃ。(電話帳を見るためにまだ京ぽんを持ち歩いているという恥ずかしさ・・・)

February 13, 2006

小栗昌子『百年のひまわり』と土田ヒロミ『俗神』

百年のひまわり腰巻きに森山大道の推薦文がついていたので目に留まりこの小栗昌子の写真集を書店で手に取った。あとでサイトを検索すると、小栗は専門学校「名古屋ビジュアルアーツ」を卒業し同校の主宰するアワードをこの作品で受賞されたとのことだ。岩手県で出会った農村の姉弟の生活を撮った作品で、そのノマディックな雰囲気のモノクロは神話的なものさえ感じる。こういう地に足のついた作品は「感性という厄介なもの」を追いかけるかのような昨今の写真界にあって貴重ともいえる。今後の活躍を期待したい。


この作品から土田ヒロミの作品「俗神」を連想した。この写真集は小生が学生の頃大学生協で買ったのだが、注文のために書名を告げたときに「俗信ですか?」と訊かれ「いえ俗神です。」と返答したときに生協職員が「俗神?俗の神か、うーんなるほど・・・」などとなにかに打たれたようになって感動していたのを思い出す。
76年刊のこの写真集は現在も増補改訂として出版されているが、小生所持のものはオットーズブックス刊の初版だ。日本各地の祭礼や観光地、芝居小屋などいわゆるハレの場所を舞台に写真家の視線は「聖と俗」のはざまを「等価」に行き来している。元来、日本人の感覚としては人は神であり、神は人のような振る舞いをし、その境界は曖昧だ。これは聖俗を峻別する西欧的な感覚と異なり、生活のなかに日常的に神を見ていたのだと思う。この「日本の原風景」は粒子の荒くコントラストの強い画面で観る者に太古からの記憶を呼び起こさせるかのようだ。

俗神―土田ヒロミ写真集

February 12, 2006

【女子モーグル決勝】上村愛子よ、良くやった。

トリノオリンピックで今日、上村愛子が女子モーグル決勝5位と。大技「コークスクリュー720」を見事に決めたもののターンやスピードで差がつき惜しくもメダルを逃したというニュースが。スポーツ全体に疎い小生が日本を背負うと途端にこんな風に普段触れもしない話題をブログに書くというのは自分でもどうかと思うが(笑)、言いたかったのは上村愛子よ、良くやった、ということ。直前に足を痛め、精神的な壁にぶつかりながらもそれを克服して決めたコークスクリューは美しかったぞ。
メダルは逃したが、それ以上のなにかを本人は掴んだのではないかと思うし、観客もいろいろなものをもらった。それでいいじゃないかと思う。一時よりだいぶマシにはなっているものの相変わらずメダル数偏重な報道はかねてから疑問に思っていたのだが、小生はこう言いたい。上村よ、堂々と日本に帰って来ればいい。

上村愛子 Smile! 笑顔が教えてくれたこと

February 10, 2006

ブルース・ウィリス / 『ホステージ』

ホステージアメリカ映画、正確にはハリウッド映画を意図的に避けている筈なのに、暇にまかせて結果的に結構見ているものだと思う。昨日もブルース・ウィリスの「ホステージ」を借りてみたが、悔しいことになかなか面白かった。なんで悔しいのか自分でも分からないが(笑)。ヒューマニズムのようでいて実は背景には独善と世界観の押しつけに裏打ちされた似非ヒューマニズムが横行するハリウッドにあって、本作もその匂いが全くないわけではない。いや具体的にどこがどうだということは言えないが、思いこみかも知れないがそういう気がする。ハリウッドはいつも家族の為に主人公が超人的な力を発揮して絶対悪と戦い、勝利する。その家族を国家、絶対悪を倫理、思想、宗教などを彼らと異にする世界の暗喩ととればそれが単に娯楽のようでいて実は巧妙に仕組まれたプロパガンダなのではないか、などと思ってしまうのは考えすぎというものだろうか。前にも書いたような気がするが、そういうハリウッド流の「感動のさせ方」にふと違和感を覚える作品は多い。それは単に国民性というようなものではなく、やはり意図的なものが見え隠れしているような気がするのだが。

人質をとり立てこもる事件に当たる警察署長ジェフは、同時に自分の家族が人質にとられる事件に巻き込まれる。
高級住宅のなかでの密室劇とサイコホラー、家族を取り返そうとする主人公の苦悩と決断、やはりプロットがこの作品の面白さを決めている。家のダクトのなかを四つん這いになってもの凄い速さで人質を追いかける犯人のシーンは和製ホラーの影響か?
2005年、アメリカ、113分

February 09, 2006

写真という物語 / 吉場正和 『あき』

あき―吉場正和写真集
この写真集を見かけて以来、モデルの視線がずっと頭の片隅に居座っていたが、ページを捲りながらゆっくり眺めていると写真家とモデルとの間に紡がれる物語のなかへ他者であるはずの自分が何故か埋もれて行くような感覚がある。リリシズム溢れるシチュエーション、親密な視線。版元のリトルモアのサイトによると偶然立ち寄った本屋でモデルとして声をかけ、それをきっかけとして知り合い以来10年をかけて撮されたものだという。このように関係性を深めつつ時間をかけて撮られたポートレートはあまりないのではないだろうか。時折挟まれるシチュエーションショットはこの写真集の物語性をさらに際立たせている。ではその物語の行く末、結末とは一体なんだろうか。その親密さ、優しさが濃いほどにやがて訪れる「物語の終わり」を予感せずにはいられない。
この写真を見ながら、荒木経惟の「センチメンタルな旅」を思い出していた。この作品は新婚旅行をモチーフにした彼の処女写真集だが、その序文で荒木が「自分の新婚旅行を撮影した私小説」というように、物語を一編の「映画」もしくは「小説」として意図され構成されている。吉場のこの作品も写真で構成した私小説とすれば読者はその物語性というものをことのほか感じながらイメージを追体験することになる。
プロフィールによると吉場は商業写真の分野で活躍中とのことだが、その後のあきとの「物語」はどういう結末を迎えたのだろう。

センチメンタルな旅・冬の旅
荒木 経惟
4103800011

■関連サイト
- Little More Web 吉場正和「あき」

February 08, 2006

『BOYS―GRASSROOTS』 神木クンと写真集のなか身

気の迷いかどうか、メルマガの「まぐまぐ」で、「タコシェ」と「マキブリ」に登録してみた。「マキブリ」はヒカシューの巻上公一発行で、口琴、倍音関係の情報目当て。どちらもあまり頻繁に発行されていないようだけれどちょっと楽しみ。メルマガを購読するのは初めてでメアドを登録するのに少々不安があったもののそれ以上の個人情報を登録する訳でもないし、ま、いっか。

全然関係ないが、「流行通信」とか「STUDIO VOICE」などを発行するインファス・パブリケーションズから「BOYS―GRASSROOTS」という雑誌、というよりムックに近い大型本が出ていて、表紙が「あいくるしい」の神木隆之介クンであんまりカワイイのでつい買ってしまった。てへ。
このムック、俳優をグラビアにしたファッション写真集で、ほか田中幸太朗など、ロナウジーニョのDVDまでついていてなんだかよくわからん雑誌と思ったがサッカーがテーマみたい。ブックファースト新宿ルミネ店で購入。
ここは以前青山ブックセンターだったところで、倒産の後に入るのがブックファーストと当時聞いて失礼ながらガックリ来たのだが、どうしてなかなか良く選本していて今ではすっかり気に入っている書店の一つだ。特に写真集のコーナーは充実していて、必ず1冊は中身が見られる見本を用意しているのは素晴らしい。中身をみせることで売れ行きが鈍ると考えている書店は反省すべし。そう考えているとすれば事実は全く逆の勘違いだ。ビニール本じゃあるまいし、どれほどみせても欲しい本を客は買うものです。HOLGAなどのカメラを扱っているのは先代ABCからの伝統のよう。新宿ルミネは「よしもと」の劇場があるからか、芸人関係の書籍も充実している。こういう「色」のある書店が楽しい。

February 07, 2006

樹海を巡るオムニバス / 『樹の海』

昨日は「ゲルマニウムの夜」を見ようとして上野の一角座へ出かけようとしたものの余りにも寒かったのでゲルマニウム温泉にでも行こうかなどとは思わずに新宿で引っかかり、スピルバーグの「ミュンヘン」に急遽予定変更を企てたが、上映時間が3時間以上と聞いてそんなに長い間座っているのは情け無くも腰が保たなさそうだったのでさらに予定を変更して、かねてから気にかかっていた瀧本智行監督「樹の海」を借りて帰った(結局帰る。)樹の海 スペシャル・エディションこの作品は自殺の名所である富士樹海をキーにして死を巡る人間模様をオムニバスで描いた作品だ。しかしことさらに樹海の不気味さや恐怖を描いているわけではなく、再生や希望といった「樹海からの出口」に繋げているのが救い。そういう視点があるからこそそれぞれの挿話に深みが与えられているとも言えそうだ。
5億円を横領、逃走し暴力団に殺され樹海に捨てられたものの息を吹き返して彷徨う青年、借金苦から樹海に入った女性を追う取り立て屋。樹海で命を絶った女性の親からその動機を探るために雇われた探偵。ストーカー行為の果てに絶望し樹海に入るものの死にきれないキオスクの売り子など、映画とはいえ少々舞台演技に近い不自然さはあるものの、オムニバスという形式はこういう描き方をするのには向いた方法かもしれない。
探偵役の塩見三省は「12人の怒れる男」をパロディにした中原俊「12人の優しい日本人」(91年)が記憶に残っているが実直で誠実な役柄をこなしている。実はこの間、神保町古書会館のエレベータを待っていたら後ろにご本人が並んでいてビックリしたが。ほか井川遙、萩原聖人、津田寛治、池内博之、大杉漣、余貴美子など。2004年119分。

■関連サイト
- 「樹の海」 オフィシャルサイト

February 06, 2006

ジェット・リー / 『ダニー・ザ・ドッグ』

アクション映画をあまりみない自分ではあるが、ことジェット・リー=リー・リンチェイの映画は実は中国物以外を殆ど見ているのだけれど、殊にもう何年か前に新宿コマ前でみた(渋谷だったかも知れない)「キス・オブ・ザ・ドラゴン」がことのほか良かったので、今回もリュック・ベッソンと組んだこの「ダニー・ザ・ドッグ」も心待ち、というほどではないがレンタルされるのを待っていた。。ダニー・ザ・ドッグ DTSスペシャル・エディション (初回限定生産)「キス・オブ・ザ・ドラゴン」は公開日に劇場へ行ったものの客席はガラガラで、結構良い映画なのになんでこんなに客が入らないんだろうと不思議だった。映画の客の入りは前宣伝やプロモート次第で如何に金をかけるかということで決まって来るものなのだろうが、映画の善し悪しとはあまり関係ない訳だ。個人の好みにもよるので何とも言えないが、よくある「全米震撼」とかの惹句も別にいちいちその意味を深く考える必要はない訳だが(笑)「つまりアメリカ人ってそんなに・・・なのね。」という風にしかならないとすれば結果的に全米国民を侮辱することになったりする映画が多い(笑)。まぁ景気づけなんでしょうが。ヨーロッパ映画では「全欧震撼」とか「EU大爆笑」とかの惹句がないところをみると、やっぱりアメリカ人って・・・とまぁ、こんなネタで引っぱってスミマセン。

で、この映画。またまた小生のツボにはまってしまった。ベッソン+リーというコンビは単なるカンフーアクションだけではなくプラスアルファがある。最近流行のワイヤを使ってないのがなお良い。今回のお話は悪徳高利貸しに5歳から「番犬」として育てられた青年が、モーガン・フリーマン扮する盲目のピアノ調律師と、縁あって同居する女子学生(老けてる・・・)とのふれあいから次第に人間らしい心を取り戻してゆくというもの。やっぱり気に入ったと思ったら小生の弱点、「疑似家族もの」だった。
このボブ・ホスキンス演じる高利貸しのマンガっぷりや、どちらかが死ぬまで戦わせるというアングラの格闘技ショーなどの子供じみた設定も身を任せてしまえば逆に小気味良い。
ジェット・リーはまだ少年期を残したような青年役なのだが、一体何歳なんだろうと思って検索したら今年42歳。そんなオヤジがあどけなさの残る青年役とは如何に東洋人が若く見えるからと言って・・・。でも全然違和感ないところが凄い。リーと言えば「リーサル・ウェポン4」での悪役も記憶に残るが、そもそも彼にはああいう悪役は無理で、この映画のような無垢な青年がはまり役だろう。
2005年、フランス・アメリカ、103分

February 04, 2006

名作写真の舞台裏 / 『写真家のコンタクト探検』

好きな写真家の写真集を思う存分眺めて、なおかつ願うことならばその全てを所有したいと思うのは現実には無理としても図書館や写真美術館の図書室を利用したり友人に借りたりなどしてずっと見られなかったものにようやく巡り会えたときの嬉しさは、例えば求めていた古書に偶然巡り会えた時のそれと同じ位かも知れない、というかこれ全然例えになっていないしよく考えると全く同じ話だったりしてどうかと思うが、そういう夢想の延長上に専用の書庫を地下につくるとかいつか写真集の専門古書店をやってみたいなどと思うもののそこから一歩を踏み出す勇気も資力もないことに思い至っていつも現実に戻されるというくりかえしなのだった。で、いつも見てみたいと思うのが写真家のコンタクト、いわゆる「ベタ焼き」だ。デジタル時代となってはPCで見るサムネイルということになるのだろうか。フィルムカメラではショットの全てが記録されるがデジタルでは撮影途上で消去されているかも知れない。しかし、写真家が作品として選択しなかったコマというものは、撮影の流れが分かる貴重な資料であり普通には眼に触れることはない。だからこそそれを見てみたいと思うのは写真好きにとっては自然な欲求だと思う。
松本徳彦著「写真家のコンタクト探検」(平凡社、96年)は著名な写真家の代表作を、コンタクトという切り口で当時の撮影状況を作家本人へのインタビューと共に構成したものだ。

土門拳、秋山庄太郎、奈良原一高、細江英公など著名な作家のコンタクトを見られるだけでも貴重だ。森山大道については「にっぽん劇場写真帖」のベタが見られる。コンタクトというものはアングルや寄り、引きという撮影時の写真家の動き、工夫全てを露わにするものだということがよく分かる。
少々出版が古いとはいえ類書があまりないだけに今でも時折開いて眺めることがある。

458223108X写真家のコンタクト探検―一枚の名作はどう選ばれたか
松本 徳彦
平凡社 1996-03

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  • Gangs of Kabukicho.
    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
    4106024330
    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

    にっぽん劇場写真帖
    寺山 修司・森山大道
    4106024187
    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

    Cui Cui
    川内 倫子
    4902943026
    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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