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27 posts from January 2006

January 31, 2006

内藤ルネ / 『内藤ルネ自伝 すべてを失くして―転落のあとに』

内藤ルネ自伝 すべてを失くして―転落のあとに近代ナリコの「本と女の子」を読んでそこに出てくる懐かしい名前、内藤ルネ著「内藤ルネ自伝 すべてを失くして―転落のあとに」を読んだ。これはインタビュー形式のいわば聞き書きで何年か前に弥生美術館で行われた「内藤ルネ展」での人気再燃を受けて出版されたようだ。腰巻の惹句にピーコが推薦文を寄せているように内藤は同性愛者であり、同性の恋人との生活などを含めて生い立ちや家族、同時代の芸術家との親交についての語りには惹きつけられる。特に中原淳一の「それいゆ」に憧れて上京し初めて足を踏み入れた街が神保町で、当時の自由な雰囲気に内藤は「初めてみた東京が神保町でよかった。」と述懐しているのは興味深い。
金子國義や四谷シモンらとの集まりが「四谷婦人会」(しかし凄い名前だが言い得て妙だ。)と呼ばれ次第に当時のアーティストたちが参加し始める下りは四谷などの自伝を合わせ読むと面白い。
題名のとおり、その後バブルの時期に詐欺師に騙され無一文となり、またパートナー共に倒れ入院するなど、一時代の寵児はどん底に突き落とされる。この振幅の激しさがいかにもアーティストだ。弥生美術館での展覧会で当時を知らない筈の年代をも巻き込んで人気が再燃するつい最近まで、ルネは失意の淵にいたことになる。個人の過ぎ越しを「語り」として聞くということがこれほど面白いものかと気づかせてくれた。

January 30, 2006

【訃報】 路上の写真家、渡辺克巳死去

新宿を舞台に流しの写真家として著名な渡辺克巳が2006年1月29日、肺炎のため死去との報。
享年64歳。代表作に「新宿群盗伝 66/73」(薔薇画報社)、「新宿群盗伝伝」(晩聲社)、「ディスコロジー」(晩聲社)、「新宿 1965‐97」(新潮社 フォト・ミュゼ) 、「HotDog―新宿1999‐2000」(ワイズ出版 写真叢書)など。

新宿 1965‐97―娼婦、ヤクザ、オカマ、ヌード嬢…彼らが「流しの写真屋」の客だった
新宿 1965‐97―娼婦、ヤクザ、オカマ、ヌード嬢…彼らが「流しの写真屋」の客だった



- HotDog―新宿1999‐2000(ワイズ出版、写真叢書、2001年)

- ディスコロジ-(晩聲社 1996)
ディスコロジ-

Gangs of Kabukicho.
Gangs of Kabukicho.


まだ64歳とは若すぎる。本当に残念です。
ご冥福をお祈りします。

■月球儀通信 関連エントリ
- 渡辺克巳 / 『新宿群盗伝伝』(ヤゲンブラ選書)

喋らない鳥肌実 / 『タナカヒロシのすべて』

タナカヒロシのすべて デラックス版

鳥肌実の初主演映画。それだけで借りたのだが、内容は別として(笑)、こんなに喋らない中将は中将じゃないやい!などと観ながら愚図った次第。しかし鳥肌実って実際の年齢は何歳なんだろう。いつもの演説では42歳厄年などといっているものの顔の肌ツヤとか体型などを仔細に観察したのだが、おそらく上限で35前後ではないだろうか。もし実年齢がそれ以上だったら若いですね。前に較べ少々お太りになられたご様子。映画そのものはちょっと...しかしそんな内容でも設定そのものについ身につまされる自分に嫌気がさした(笑)。

■関連サイト
- 鳥肌事典
- 鳥肌実公式家頁

■月球儀通信 関連エントリ
- 楳図かずおと鳥肌実

トリズム

January 29, 2006

『W-ZERO3』に機種変更してみた

Sharp製のPHS端末、W-ZERO3はひところの在庫払底状態から、徐々に入荷安定というニュースがあったもののその実、なかなか簡単には手に入らなかったが、新宿西口のヨドバシの前を通り過ぎるときにふと胸騒ぎがして、確認するとなんと在庫ありという。実は他に用事があったのだがそれを後回しにして殆ど衝動買いに近いかたちで1年近く使っていた京セラ製AH-K3001V、通称「京ぽん」から機種変した。
価格は機種変更で税込み39,800円だった。ネット販売も含めてどこも同じ価格ではあるが、ヨドバシのポイントが現金の場合10%つくので、ネットよりも実質安い。その分を512MBのminiSDカードに充てた。結果、41,000円程で一式購入。痛い。

で、早速使ってみることにした。

とはいっても、今までPocketPCの使用経験がないので基本的な操作方法をイチからネットで検索しまくり。
まずは、次のようなソフトを入れてみた。

【Webブラウザ】
- Opera Mobile 8.5 現在W-ZERO3ユーザーに対し無料提供中。最初デフォルトのIEにActive Syncでブックマークを移してみたが、速度と表示の乱れに閉口してOperaにしてみた。なんせタダやし。
 http://jp.opera.com/products/mobile/products/wm-zero3/
使ってみて気づいたところは、スライド式キーボードで「DEL」キーが利かないこと。ちなみにW-ZERO3での「DEL」キーはFn+BSだ。もしや不良?と思ったが、Wordなど他のアプリでは機能する。これソフトとの相性?IEボタンをOperaに割り当てた。

【2chブラウザ】
- ぽけギコ 起動時にW-SIMがネットに自動接続しない。仕方がないのでOperaを立ち上げてから接続。
 http://homepage2.nifty.com/qta/pgiko/
 やり方があるのだろうが、ようわからん。追々試してみることにする。

【ファイル操作】
- GSFinder+  圧縮・解凍も可能。良くできたソフトだ。
 http://page.freett.com/todamitsu/GSFinder.htm

【英和辞書】
- PDIC これは毎日仕事でも使っているので必須。辞書は英辞郎だがPC版の辞書はそのまま使えないためCE用にコンバートしなければならない。ファイルをminiSDに置く際も、「My Documents」フォルダを作ってその下に置かないと認識しない。アプリ本体も「PDIC.exe」を「PDIC-PPC.exe」へ名称変更しないと動かない。でも動いて感激。英辞郎辞書は100万語を超えているので最強だ。
 http://homepage3.nifty.com/TaN/pdicce.html


今のところ、とりあえずこの位。驚くべきは手書き認識の精度の高さ。キーボード不要な位。これそういうもんでしょうか。キーボードも馴れれば十分打てます。これなら電車のなかからブログへ割と簡単にエントリできますね。
今までの京ぽんでは複数のウインドウが開けなかったので、ココログでの操作が無理な局面が随分あったことを考えると格段の違いだ。

操作感や他のアプリについてはこのあと順次エントリしてゆきます。

January 28, 2006

瀬戸正人 / 『picnic』

ピクニック

瀬戸正人の「picnic」(発行:PLACE M, 発売:月曜社)はタイ、そしておそらく東京を舞台にして芝生の上でくつろぐカップルをテーマにした写真集だ。様々なカップルが全て同じ姿勢でこちら側を見つめ返している。その視線は幸せや楽しさ、誇らしさを宿すというよりは淡々と二人がなにか別の遠くを眺めているかのようだ。それは未来なのか過去なのか。全ての被写体に同じ姿勢を取らせるというコンセプトは目新しいものではないが、これは「写真の虚実」というものを一つの主題として浮かび上がらせる効果的な仕掛けとも感じる。まるで舞台を屋外に移した写真館のポートレイトなのだ。それも記念写真というものの存在感が未だに濃いアジアのそれを彷彿とさせる。

瀬戸といえば89年の「バンコク、ハノイ1982-1987」、第21回木村伊兵衛写真賞を受賞した「Living Room,Tokyo 1989-1994」などで知られているが、個人的には81年にフリーとなり颯爽とカメラ雑誌に登場した当時を思い出す。
プロフィールによると森山大道主宰の写真塾を経て深瀬昌久の助手、その後独立し写真家山内道雄とギャラリー「PLACE M」を設立、ワークショップなどで後進を育てる活動もされているとのことだが、森山、深瀬、山内という面々は私の最も好きな写真家で瀬戸もその延長上にある。単なるきれい事ではなく写真行為というものに一歩も二歩も踏み込んだ彼らの作家性の濃さは既に哲学の領域だ。瀬戸にはタイ人と日本人を親に持つ自らのアイデンティティを辿る旅、「トオイと正人」で第12回新潮学芸賞を受賞している。

■関連サイト
- THE PLACE SETOS: 瀬戸正人ウェブサイト

4022572655トオイと正人
瀬戸 正人
朝日新聞社 1998-08

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January 27, 2006

『自遊人』と『荷風!』 / 神田神保町特集

随分エントリに時間が開いてしまったが、今日はキッチン南海でカツカレーを食べて、というよりよく考えるとスマトラとエチオピア、そしてこの南海を順繰りに回っているだけでかなりの頻度でカレーを食べていることに今さらながら気がついた。なかでもスマトラ(共栄堂)は注文を告げてから出てくるまでの時間の早いこと。とにかく席に着くやいなやまずはいつの間にかスープが出ているというフォーメーションだ。「ご飯少な目ソース大盛り」がもう若くない自分には分量とソース、ご飯のバランスがいい。あぁ、そう考えているとまた食べたくなってきた。
南海の奥のカウンター席は頭上のテレビが見られるように厨房側に大きな鏡がある、とかのトリビアは置いといて、雑誌「自遊人」(カラット)2006年3月号と同じく雑誌「荷風!」(日本文芸社)Vol.7はそれぞれ現時点で最新号だが何故か申し合わせたように「神保町特集」だ。似たような特集になってしまいがちだが、それぞれ切り口に特色が出ていて面白い。「荷風!」はかなりマニアック、「自遊人」は大杉連のグラビアが渋い。大体、「荷風!」を発行する日本文芸社は神保町にあるわけで詳しいのは当たり前かも。
こういうシニア向けの雑誌は前からでているが、団塊世代が一斉に定年退職する市場、つまり「お金はあるが暇もある。」という層(うらやましい)を狙って今後さらに増えるのではないかと思う。

関連サイト
- 自遊人
- 荷風!

January 24, 2006

突然の逮捕劇/ライブドアのその後

堀江社長の逮捕前後から急激にライブドアブログの会員が他のブログサービスに乗り換える動きが出ているようだ。
やはりこれからどうなるか分らないという不安があれば当然のことだ。
前からブログ界隈ではライブドアのコンテンツが他のサービスの真似ではないかという噂があった。例えばフォトサービスはflickrそっくりだしSNSはmixiにトップページのデザインまで酷似している。真似が全て悪いというわけではないがやはり事業の実体のなさを象徴しているようにもみえる。

この後ライブドアがどうなるかは見守るしかないが、心配なのは会員の個人情報だ。どう転ぶにせよこの点だけは国にしっかり監督してもらいたいものだ。

January 22, 2006

業務連絡 『写真関連リンク』追加しました。

サイドバーに「写真関連リンク」として、写真美術館、写真家関連のリンクを作成しましたのでご利用ください。

気になる『ガレージシャンソンショー』

昨日、Indeis A-Go-Go!という番組で特集されていた「ガレージシャンソンショー」が気になってしまったのだが、このバンド、ヴォーカルとアコーディオンの2人構成のユニットで、ヴォーカルのケレン味たっぷりさ加減がなかなかグー。
アコーディオンもかなりの技で私が知らなかっただけでもともと有名な人たちなのだろうか、ブロンドに染めた髪をみているとcobaもそうだがなんでアコーディオン奏者はみな金髪なのか?(横森良造は染めてなかったなぁ、古いか)

ガレージシャンソンショー

関連サイト
- ガレシャンのすべて

January 21, 2006

紙ふうせんと梅ジャムのおせんべい

京都の寺町通綾小路下ルにある駄菓子屋の「船はし屋」は寺町電気街にある有名なタイムトリップスポットだ。京都住まいの時分は買い物の帰りにはついのぞいてしまったものだ。入ると店のなかに所狭しと並べられた駄菓子一つ一つが懐かしい。
子供の頃には大抵、学校の帰り道におばちゃんがやっているような駄菓子屋があって、入り口に今思えば超アナログなゲーム機などあったりして、コーラのプルトップをコイン口に詰めて逃げるような悪ガキがいたりした。(私ではありませんよ:D)

駄菓子屋図鑑で、なぜそんなことを思い出したかというと、しばらく前にこの船はし屋で思うところあって紙ふうせんの小さいのを50枚ばかり買い置きしていたものが最近なくなったのに気づいたからだ。50枚もどうするのかと思われるかも知れないが、これは人に上げるのに使っていた。例えばCDや本を借りたりした時に御礼に添えて返したりするのに重宝する。
もらう方も安いものだから気持ちの負担になるようなものではないし、大抵面白がってくれるのでこちらも嬉しい。
特に外人には珍しいのか喜ばれる。クーリエでものを送るときに一緒に入れてもかさばらないし軽い。
たまには膨らまして仰向けに寝ながら何度も打ち上げて独り遊んだりする(笑)。そういうときは「赤い鳥」の「紙風船」を口ずさんだりして。(知らないひとはおかあさんに訊きましょう。)

話がずれてきたが、つまり最近近所に駄菓子屋を発見して紙ふうせんの補充が出来たという小さい話。この店、明らかに大人をターゲットにして最近出来たような風情だが、こういう店は近頃増えているのかな。

上の「駄菓子屋図鑑」はこの辺りの記憶を呼び覚ましてくれる本。そのひとつひとつをいま手に入れたい気分にさせる。

January 20, 2006

たきしめたい!

別に誰かに恋してるとかそういう訳ではないが、エントリの題名を良く読むと抱きしめたいのではなく、たきしめたい、つまり「焚きしめたい」訳。
というのも、受動喫煙というのか、自分が吸うわけでもないタバコの匂いが服について凄く気になる。特に家に帰るとその匂いが際立ってたちまち鬱に。

まえから部屋で香を焚いてはいたが、火を付けるタイプの香は部屋の壁に煙の脂がつくのがまた気になって、一時期は練り香や白檀、沈香などの香木を焚いていた。聞香炉に香炉灰をいれ、香炭団をおこして灰押さえで山を作り、火箸で熱が通る穴を開けて雲母板をおく。その上に小さく刻んだ香木を乗せると、馥郁と澄んだ香りが次第に部屋に満ちてくる。
お香
ハンガーにコートを掛けて下で香を焚くと、その香りがほのかに移って嫌な匂いが消えるので暇な時分にはよく試したものだったが、忙しいいまは朝出かけるときなどそんな時間はないし、火の始末をする手間もある。今は電気香炉なるものもあるようだが、高いしなかなか手に入らない。

だから最近はアロマテラピーに使うエッセンシャルオイルをウォーマーに乗せて使っている。古式ゆかしい日本の香は捨てがたいが、普段使いには手軽さがやはり嬉しい。
タバコの匂いには、ティートゥリーにレモングラスを合わせて使うとよいと本にあったので試してみると結構効果があるようだ。足湯や手湯(というのか分からないけれど)をするときも、イランイランを1滴垂らすと気分が晴れる。
人の気分は香りでかなり左右されるというのは発見だ。

ということで、今アロマテラピーに懲り、いや凝り始めています。

はじめてのアロマテラピー
はじめてのアロマテラピー
佐々木 薫

関連書籍
アロマテラピーの事典
アロマテラピーのレシピ12か月―精油とハーブの活用book
アロマテラピー図鑑―オイルとハーブの基本がすべてわかる
医師が認めたアロマセラピーの効力―「精油」を嗅ぐ、塗る、飲む…なぜ、さまざまな病気に効くのか
心と体をケアするアロマテラピー―自然な「わたし」を取り戻すためのアロマ・レシピ集
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January 19, 2006

コニカミノルタがカメラ、フィルム、印画紙事業から撤退

また衝撃的なニュースが今日(2006年1月19日)発表された。コニカミノルタがカメラ、フィルムや印画紙などのフォト事業から撤退するというのだ。この前、ニコンがフィルム事業から撤退するというエントリを書いたばかりで昨年から今年にかけて写真業界は激変の年回りということらしい。

http://konicaminolta.jp/about/release/kmhd/2006/0119_04_01.html

ニコンは銀塩からの撤退(正確には事業規模縮小)だが、コニカミノルタはデジカメも含めて撤退、その一部をなんとソニーに譲渡するという。
フイルムや印画紙も06年度下期末(っていつ?来年3月までだろうか。)までに撤退とのことだ。

小生の手持ちのまだ現役で使えるコニカとミノルタは、
 ・ミノルタオートコード
 ・コニカC35
 ・コニカビッグミニ
 ・Mロッコール28mm/f2.8

それぞれが想い出深い。ミノルタオートコードはまだミノルタが千代田光学という社名だった頃の製品だ。コニカC35は家族旅行などでさんざん使ったもので、これで写した写真がアルバムにあふれ返るほど想い出が染み込んだものだ。周辺が甘いものの今でも良く写るカメラだと思う。
とにかくそれぞれが日本の写真史に深く刻み込まれるものばかりでこの間のニコンのエントリの記事を書いていた時もそうだったが、なじみのものが手のひらから抜け落ちてゆくような感じを覚えた。

フィルムやカラー印画紙も昨年から数社が撤退、買収、倒産するなど業界は激変している。まさしくイメージの世界が音を立てて転換するような、そのギリギリとした生々しい音が聞こえてくるかのようだ。

January 17, 2006

NiftyがMovable Type使用可能なWebサービス「LaCoocan」を開始

ニフティがとうとうココログに訣別!? というわけでもないと思うが、Movable TypeやWikiを設置可能なホームページサービス「LaCoocan」を開始したとのニュース。

- Nifty LaCoocan

ココログがType Padに対応するとすれば、このサービスは今までMovable Type(以下MT)を使ってみたかったNifty会員が、サーバを別にレンタルする必要なく利用できることになる。これは結構メリットだ。何故かといえば、いらぬ個人情報をばらまいて新たにレンタル契約するよりも安心だからだ。少なくとも小生は多少値段が高くてもメリットを感じる。

ブログサービスの草分けを自認していたNiftyだが、最近は競合に押されっぱなしの感がある。例えば週間アスキーのブログサービスランキングでは既に10位にも入っていない。書店でのブログを扱ったハウツー本もターゲットからココログを外したものが多い。これは既に会員の絶対数が少ないことを意味している。結局容量や価格、それにカスタマイズの自由度の差で競合の戦略に負けたということなのだろう。

LaCoocanは12ヶ月の契約では、月単価473円(税込)と、小生のこのブログのコース「ココログプラス」と変わらない。ただし容量は2GBに落ちる。しかしこれは十分すぎる容量なので差があると考えなくとも良い。しかしMTの自由度は他に代え難い魅力がある。

一方MTをレンタルサーバを借りて運用する場合、例えばロリポップでは月単価260円強だが容量は200MBだ。
そう考えるとNifty会員ならお得感がある。

特にプロを選択している上級者なら、容量を別にして価格も半額になるので、お得感はかなりあるのではないだろうか。上級者ならスキルもあるだろうし。
ただ、折角認知されている(かどうか知らないけど)いまのブログからの移行はしづらいかも知れない。

【結論】 ココログプラス、プロのユーザはすぐに無料のココログベーシックにグレードダウンして、「LaCoocan」でMTへ乗り換えるべし。

January 16, 2006

『もし自分になにかあったら』

キューピーホルダー 5cm 5色セット
ふと思うことがあるのだけれど、もし自分に不慮の事故があって意識不明となり、或いは死亡という場合に、このブログは多分誰にも気付かれずに放置され、しばらくして支払いが滞るに至って人知れずに消え去るのだろうと。私の場合ブログを書いていることは家族に明かしていないし、明かしたところで老齢の両親ともなればそもそもおそらくそれが何のことか解らないだろう。極々少数の友人を除いて誰にも知られずにひっそりと消えてゆくに違いない。
ブログというものが世に浸透し時間を経るにつれてこんなことも良く起こるようになるのだろう。
昨年、ある老ブロガーが亡くなって、そこに寄せられた数多くの追悼のコメントに奥さんが丁寧な礼を書かれていた。
これは既に「ブログ葬」なのではないかと思い至って不躾ながら感慨深かった。ブログもやはり人の営為そのものとすれば、こんなかたちがあっても良い筈だ。

変な話でゴメンナサイ。
キューピーは記事と関係ありませんが、なんとなく気分で貼りつけてみました(笑)

January 15, 2006

デ・ニーロ / 『ハイド・アンド・シーク/暗闇のかくれんぼ』

【ご注意・ネタバレしてます。】
デ・ニーロの映画、「ハイド・アンド・シーク/暗闇のかくれんぼ」を借りた。DVDの惹句が「あのシックス・センス」を彷彿とさせるとかなんとか。いや違ったかもしれないがデ・ニーロとこの惹句に絡め取られるようにしてレジへ。
どうでもいい話だが、最近、デ・ニーロというと芸人「どーよ」の片割れのモノ真似が頭に浮かんで笑いたくなる。この芸人、テレビに偶に出ているが大体はデ・ニーロの真似で、その似方も良く特徴を掴んでおりなかなかのものだ。正直、結構好きな部類。しかし困ったことにデ・ニーロをみるとどうしてもこの芸が浮かんで真面目に映画が観られなくなった。デ・ニーロが画面で眉をしかめるたびに笑いを押さえるのに苦労する。しかもこの作品はホラーだ。どうしてくれよう。
映画の筋はものの20分で大体のところを読めてしまって少々興ざめ。子役のダコタ・ファニングはこういうホラーというかサイコものにはうってつけで演技も上手い。しかしこの映画、着想はシャイニングではないだろうか。終わり方ももうこの手のハリウッド映画では食傷気味のもので、それまでの映画の記憶をこれでかき消そうとする意図があるかのようないつもの終わり方。

この作品には結末の違う別バージョンがあるようだ。DVDにも入っていたが観ずに返却してしまったから話は分からない。しかし、こういう別バージョンを用意する映画というのは時折見かけるが、いつもこういうのはずるいなと思ってしまう。監督は結末を1つに絞るべきで、そこに到るまでの葛藤そのものが作品を創ることではないのか。
エンタテインメントだから別に良いのかも知れないが、例えば料理屋へいって、何にしますか?日本酒ですか、では日本酒は3種類ありますが?新潟のですか。では新潟産は4種類ありますが?などと言われたら帰りたくなる。店のオヤジが旨いと思ったものを黙って客に飲ませてみろと言いたい。と例えがよく分かりませんか??

この作品はもしもテレビでやっていて暇があるならみるといいかも知れない。2005年、102分

January 14, 2006

いま作って欲しい理想のフィルムカメラとは

marmotbabyさんのエントリに触発されて、急速にデジタル化する世の中で敢えていまメーカに作って欲しいフィルムカメラを無責任にも考えてみた。

・ボディは金属をベース。使い込むと角が剥げて真鍮が見えてくる仕様。わざとこう作る(笑)
・メカニカルシャッターの完全マニュアル。もしくは絞り優先AEなら最低メカニカルを1速は残す。
・巻き上げは手動。小刻み巻き上げ可能。
・24mmと45mmの各レンズ固定。(つまりそれぞれ単体で2バージョン作る。ボディの薄さ優先。)
・レンジファインダー。24mm機はアクセサリーシューにファインダを着脱可能。
・AE機とするなら露出補正+/-3EVを可能とする。
・縦吊り可能なストラップ
・小さすぎず手になじむ程の大きさ。

などと書いていると、結局希望はライツミノルタCL辺りに近くなってしまった。ただし、ポイントはレンズ部が飛び出さないこと。ライカLマウントでのレンズの汎用性も捨てがたいが、ここは薄さを優先して敢えて1焦点固定にしてみた。広角専用機として、昔のオリンパスワイドの焦点を24mmとしたようなイメージ。ただしボディの薄さが命だ(しつこい)。なので、レンズシャッター採用で音はささやき程度。
ボディの色はブラック1色。ブラックバージョンを後で「限定販売」などとするような無粋なことは最初からしない。
さらに裏蓋を交換すると35mmフルフォーマットのデジタル対応可能(無理?)。

そういえば、前にフィルムパトローネ型のデジタルユニットを発売した外国のメーカがあった。
銀塩カメラにあたかもフイルムを交換するかの如く装着するとデジタル化出来るというもので、当時は30万画素ほどだったが、これはいまどうなっているのだろう。

これが出たら、即買いだ。

裏蓋のデジタル化なども含めて、フイルムカメラをオプションでデジタル化するというような方向での開発を是非とも日本のカメラメーカにやって欲しいものだ。

ニコンFのデジタルアタッチメントとか、無理ですか。

January 12, 2006

ニコンがフィルムカメラから撤退

ニコンが銀塩カメラ、いわゆるフイルムカメラとその周辺機器の生産を中止すると発表したとのニュースが。
デジタルカメラへ販売を集中させるということらしいがこれも世の趨勢だろう。確かに予想出来る内容だ。
ただし、フラッグシップ機であるF6とFM10のみ生産継続ということらしい。
随分前にオリンパスが銀塩カメラのラインを止めたというニュースに嘆息したものだが、たとえ天下のニコンでも世の動きには逆らえないということだろう。そういえば昨年末にコンタックスも生産中止になったばかりだ。
印画紙、フィルムなど銀塩メディアの生産中止や倒産、買収などめまぐるしく状況変化する写真業界にあって、メディアがなくなってゆくのにハードであるカメラだけが残れる筈もない。

中古カメラ市場の相場も明日から上がるに違いない。このあいだのコンタックス撤退のニュースでも本体、レンズとも一気に値上がりした。この中古市場の敏感さも面白い。

既に銀塩にこだわるというのは無理なのかもしれない。寂しいが仕方がないことだ。
これからはデジタルのノイズやディテールにノスタルジーを感じる時代が来るに違いない。

いま欲しいもの、リスト

いま欲しいものを希望も込めてリストアップ。祈、願望成就。

【内藤ルネ関係】
近代ナリコの「本と女の子」を読んで、内藤ルネと水森亜土を懐かしく思い出した。最近懐かしいという単語がポロポロとお口からこぼれだして来るようになって、やはり更年期?とかそんなことが脳裏をよぎる(よぎるか)
やはり自伝は外せない。腰巻きの推薦文はピーコ。図書館でポチっと予約した。後でエントリしよう。
ちなみにサイトはこちら。
- Welcome Rune World

4778030133内藤ルネ自伝 すべてを失くして―転落のあとに
内藤 ルネ
小学館クリエイティブ 2005-07

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【あがた森魚関係】
この間の自分のエントリであがたを思い出した。
こんなアルバムを出していたんだ。知らなかった。LP「永遠の遠国」のCD化もして欲しい。

B00005R0WL佐藤敬子先生はザンコクな人ですけど
あがた森魚
ユニバーサル・シグマ 2001-11-21

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【洗濯機関係】
いま使っているのはもう10年ぐらい使用。最近脱水が良くできていないと気がついてよく見ると、洗濯中もあまり水が動いていない。これでは全然洗ってないじゃないの。量販店に見に行ったが、最近の洗濯機は凄い。洗剤を練るだの送風乾燥機能だの。乾燥機つきはイヤミに高いのでパス。10年使うつもりで熟考中。

【立ち食いソバ屋関係】
いつも良く寄る有楽町の立ち食いソバ屋。食券を買うと、もう奥で作り始めている。厨房と券売機は相当離れているのに。何で分かるのか教えて欲しい。天玉そばのボタンを押すやいなやもうタマゴを割っている。超能力?

【時間関係】
一日の時間をあと3時間、特別に私だけに欲しい(もちろん寝るんです)。

【バイク関係】
免許もってないんですが。バイクで失踪、いや疾走する夢をよく見るのでいつか本当に乗るのでは。

【脳関係】
さっきから欲しいものが次から次に浮かんでいたがすぐに忘却。思い出せない。脳細胞を再生して欲しい。

January 10, 2006

WILLCOM / PHS端末 W-ZERO3の入荷安定とはいうものの・・・

今日、Yahooニュースに「W-ZERO3入荷安定 ウィルコムストアで通常販売」という記事が。

現在使用しているWILLCOMのAH-K3001V、通称「京ぽん」の電池の持ちが近頃極端に悪くなっていて、特に内蔵のOperaでWebをみていると半時間もしない内にみるみる電池の残量表示が減ってゆき、ついには充電を促すメッセージが出てダウンしてしまう。使い始めてから既に1年ほどになるから、もう電池の寿命なのだろう。
量販店で電池を買おうとしたが、予想通りの値段。高すぎて馬鹿馬鹿しくなってくるような、買い換えを促す意図的な値付けだ。店員に聞いてみると、使用期間によってはWILLCOMのサービスセンターで修理扱いになるらしい。その場合は2千円ほどで済むらしいが、本体を2週間ほど預ける必要があるとのこと。もちろん代替機を貸してくれるらしいが、億劫だしどうせならラインナップが一新された新機種に機種変更したくなった。

特に、SharpのW-ZERO3はWindows mobile5.0を搭載したPDAに電話機能を付加した端末で、欧米では既に販売されているが日本ではまだ出ていなかったものだ。
以前フランスに行ったときも、現地の知り合いがPDA+携帯(こういうの何ていうんだっけ?)を使っているのをみて羨ましく思ったものだ。これこそが我が求めていたもの。欲しい欲しい。

しかし昨年の発売日には初回ロット分は予約分で完売、次回ロットが待たれていた。WILLCOMのサイトでも「抽選」などという販売方法で殆ど買えないに等しい状態だったところへこの記事だ。

早速、WILLCOMのサイトに行ってみたが、サーバが重くてタイムアウトになってしまった。このニュースでアクセスが集中しているらしい。全然安定していないじゃないですか・・・

どうやらもうしばらく待たねばならないようだ。初期仕様のレビューも出てくるだろうし、慌てないで待つことにするか。その間京ぽんの電池はどうしよう・・・

- シャープ W-ZERO3
- WILLCOM

January 09, 2006

『いましろたかし』 / いつまでも不発な日常

「いましろたかし」の漫画は昨年「ラララ劇場」を読んでからまるで熱病のように、という表現は全然当たってなくて、気がついたら、この間「釣れんボーイ」を買ったところでその作品の殆どが本棚に収まっていたというのが真相だが、こういう買い方がいましろの作品には合っているような気がする。

ショウモナイ人のショウモナイ話。いつまでも不発な人生、起伏のない日常を淡々と描くいましろの作風は単なるほのぼの系漫画とは明らかに違う奥深さがある。それは多分殆どの人が営々と過ごす日常というものがこの作品群で情けないほど等身大にリアルだからだろう。だから少々身につまされる部分もある。
この感覚はおそらくある程度の年齢が必要かもしれない。なにかを既に諦めた部分が内にないと共感しづらいように感じるからだ。しかし、昨年、中野のタコシェで行われたサイン会で列をつくるファンはみな20代そこそこか10代が殆どだった。「ラララ劇場」での、ふと独り苦笑を漏らすような諦念という感覚が若い人の共感を得ているのをみて、ふと何かを発見したような気分になった。

読み進めるのであれば、「初期のいましろたかし」から「トコトコ節」、「釣れんボーイ」と読んで「ラララ劇場」へというのがお勧めかもしれない。それにしてもいままで"いましろたかし"を知らなかったのが悔やまれる。


釣れんボーイ釣れんボーイ
いましろ たかし

クール井上―いましろたかし傑作短編集 初期のいましろたかし―ハーツ&マインズ+ザ★ライトスタッフ+その他 トコトコ節 ラララ劇場 タコポン (下巻)

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January 07, 2006

『西遊記』がまたリメイク

フジテレビ系で9日からオンエアされる「西遊記」は、これまでも何度かテレビドラマ化されている。
今回の配役は玄奘三蔵に深津絵里、孫悟空に香取慎吾、沙悟浄に内村光良、猪八戒には電車男の伊藤敦史だが、これまでの放送された西遊記のキャストは次のようなものだった。

・・・1978年・NTV
「西遊記」
夏目雅子、堺正章、岸辺シロー、西田敏行

・・・1979年・NTV
「西遊記2」
配役は78年放送と同じ。

・・・1993年・NTV
「西遊記」
宮澤りえ、本木雅弘、河原さぶ、嶋田久作

・・・1994年・NTV
「西遊記」
牧瀬里穂、唐沢寿明、鳳蘭、美輪明宏

などなど。なかでも一番記憶に残っているのは夏目雅子の玄奘だ。線が細くて綺麗だった。
主題歌は言わずと知れたゴダイゴだ。ナレーションが名調子の芥川隆行で毎回ゲストが豪華だった。
そういえば当時小生は学校で「沙悟浄」などというあだ名を付けられていた(なんでやねん)。

実はこの夏目&堺の西遊記はいまでも再放送されている。

東京MXテレビ
毎週日曜 20;00- オンエア

当時を懐かしんで偶にみるのだが、やっぱり夏目雅子はキレイだ(しつこい)。


January 06, 2006

BSEどころではない / 『アジアの安全な食べ物』

既に昨年からネットで大きな話題となっているが、あらためてこの映像をみると震えが止まらなくなる。
たった1エントリのこのブログは、既に今日現在2200を超えるコメント、670を超えるトラックバックが寄せられている。

- アジアの安全な食べ物

マスコミも一時期中国の農薬にまみれた「毒菜」を採り上げていたが、その後余り語られなくなった。
ニュースはそれほどに移り気で刻々と新しい問題に上書きされてしまうものだ。
しかし、こと生活のもっとも基盤となる「食」に関する安全についてはしつこすぎる程に継続してもし過ぎることはないだろう。

奇形動物の写真や、エントリの後半部分に語られる背景はコメントでの議論も含めて目を逸らすことなく熟読すべき内容だと思う。

January 05, 2006

林静一 / 『淋しかったからくちづけしたの』

淋しかったからくちづけしたの―林静一傑作画集 少女編

私にとって林静一は「赤色エレジー」であり「す」のロッテ小梅ちゃんだ。
伝説のバンド「はちみつぱい」からあがた森魚がソロとなって以来ファンなのだが、単なるアナクロと切り捨てた友人に耳も貸さずそういくら言われようと好きなものは仕方がない。当時「赤色エレジー」をひっさげて極く珍しくテレビに登場したあがたは今でも思い出せる程鮮烈だった。
この赤色エレジーを映画化した「僕は天使ぢゃないよ」をその後、京都の京大西部講堂へ観に行ったりした。

僕は天使ぢゃないよ


この辺りの事情について恐ろしく詳しいサイトを発見した。図版も豊富で素晴らしいの一言に尽きる。
- spanish castle magic

林静一の抒情溢れる挿画は中原淳一や竹久夢二の系譜上にあるもはや伝統と言って良い様式美、マニエリスムだ。最近の仕事はさらに洗練されているようだが、70年当時の儚げな線がどちらかというと個人的には好きだ。
この本は、70年当時からごく最近までの仕事を鳥瞰したもの。最近、欲しい本が次々と見つかって困る。

林静一公式サイト
- 心象花

January 04, 2006

60年代、新宿の匂い / 森山大道、寺山修司 『あゝ、荒野』

寺山修司の長編小説、「あゝ、荒野」を読んだのは随分前のことだが、バリカンとか新宿新次とか寺山の描く登場人物はどれも生き急いでいるような儚さがある。この作品が昨年末PARCO出版から森山大道とのコラボレーションという体裁で再出版された。寺山の小説に比肩するようなページ数で森山の写真が配された造本は、その分厚さが今では返って新鮮だ。

森山自身によるあとがきによれば、寺山と森山のコラボレーションというのは当然当時存在した企画ではなく、寺山の小説に森山が60年代当時の彼の作品を今回の出版のために選び、新たにプリントしたものだという。没後20年以上が経ってこの二人を引き合わせた企画には少しばかりの嫉妬を感じる。

当時コンポラと言われたブレ、ボケ、アレの森山調は60年代という時代の空気を存分に表現していた。
大島渚の「新宿泥棒日記」に登場する新宿、あるいは若松孝二の描く新宿を観るたびに、森山のそれを重ねあわせて、当時子供だった筈の私も確かにその時代の雰囲気を感じていたと思う。


あゝ、荒野
あゝ、荒野

January 03, 2006

またまたデザインをリニューアル

暇にまかせてまたまたサイトデザインを変えてみました。
まだバナーの辺りは全然手が着いていなくて今は仮の写真を使っていますが、発展途上ということで少しづつ変えて行きたいと思っています。その間、いろいろとご迷惑をお掛けしますがよろしくお願いします。
CSSの編集は今のところココログベーシック、プラスでは出来ず、プロのみが可能となっていますが、ココログフリーがフリー版であるにも拘わらず可能になっていることで物議を醸した話は記憶に新しいところです。

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January 02, 2006

『幸福の黄色いハンカチ』を再び

山田洋次監督の「幸福の黄色いハンカチ」が昨日東京MXテレビで放映されていて、過去に何度もみていたもののまた自然と引き込まれてつい全編をみてしまった。この作品には過去、テレビ版も存在した・・・。

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January 01, 2006

塩田明彦 / 『カナリア』

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。といいつつ、年が改まるごとに最近は特にどうという感慨も薄れて来たわけだが、これには世の中、年末年始らしい行事があまり行われなくなってきたということがあるかもしれない。デパートや近所の店も元旦から営業しているし、テレビも凡庸でいつものドタバタが多少の正月風の装いに変わっている位だ。というような気分は目出度い元旦にはそぐわしくないですね。季節の節目を愛でる生活をこれからは楽しみたいと思った次第。これが今年の抱負かな。

カナリアさて、年末年始の時間を持て余す小生のような暇人にはDVDのレンタルは有り難い。近所のTSUTAYAからいくつかを借りてきてみた。塩田明彦監督の「カナリア」は封切り前から気にはなっていたが、モチーフがかの大事件を引き起こしたカルト教団であることがタイミング的にはどうなのか、事件10年目というような節目とも取れなくはないが、この10年というものひたすら消費されてきたイメージであるだけに少々新味に欠けるか、もしくは新しい切り口でみせてくれるのかも知れないとおもいつつディスクをトレイに置いた。

話の筋はこうだ。母親とともにカルト教団に出家した幼い兄妹は、教団がテロ事件を起こした後関西の児童相談所に引き取られた。その後祖父が妹のみを引き取り、12歳の兄はひとり取り残される。母親は事件後、逃亡し行方がわからない。家族を引き裂かれた少年は再び家族で暮らすことを夢見て相談所を脱走するが、途中やはり家族に問題を抱えた少女と出会い、一緒に東京までを旅するというロードムービーだ。

しかし、少女のセリフ回しのとても少女が喋っているようには思えないような不自然さが気になった。これは明らかに大人が考えたセリフを言わされているという感じなのだ。カルトでの洗脳色濃い少年が大人びた少女によって心ほぐされてゆく、というような主題も薄いし、仮に引き裂かれた家族というテーマがあったとしても中途半端な感は拭えない。結局、モチーフが実在したカルトであるというのみの映画になってしまっているのは残念だ。
りょうとつぐみのレズビアンカップルの登場もその必然性という意味で理解に苦しむし、脱会して廃品回収業を営む元信者の人物描写もやはり浅さが伺える。

塩田明彦の作品は「月光の囁き」(99年)がなかなか良かっただけに残念だ。
ほぼ同時期に封切られた是枝裕和「誰も知らない」がやはり子供が主役ということからあちこちでこの作品との比較がなされているようだが、主題の掘り下げ方をみても両者には格段の差があると思わざるを得ない。

2005年、132分。石田法嗣、谷村美月、西島秀俊、りょう、つぐみ、甲田益也子ほか。

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  • Gangs of Kabukicho.
    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
    4106024330
    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

    にっぽん劇場写真帖
    寺山 修司・森山大道
    4106024187
    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

    Cui Cui
    川内 倫子
    4902943026
    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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