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January 01, 2006

塩田明彦 / 『カナリア』

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。といいつつ、年が改まるごとに最近は特にどうという感慨も薄れて来たわけだが、これには世の中、年末年始らしい行事があまり行われなくなってきたということがあるかもしれない。デパートや近所の店も元旦から営業しているし、テレビも凡庸でいつものドタバタが多少の正月風の装いに変わっている位だ。というような気分は目出度い元旦にはそぐわしくないですね。季節の節目を愛でる生活をこれからは楽しみたいと思った次第。これが今年の抱負かな。

カナリアさて、年末年始の時間を持て余す小生のような暇人にはDVDのレンタルは有り難い。近所のTSUTAYAからいくつかを借りてきてみた。塩田明彦監督の「カナリア」は封切り前から気にはなっていたが、モチーフがかの大事件を引き起こしたカルト教団であることがタイミング的にはどうなのか、事件10年目というような節目とも取れなくはないが、この10年というものひたすら消費されてきたイメージであるだけに少々新味に欠けるか、もしくは新しい切り口でみせてくれるのかも知れないとおもいつつディスクをトレイに置いた。

話の筋はこうだ。母親とともにカルト教団に出家した幼い兄妹は、教団がテロ事件を起こした後関西の児童相談所に引き取られた。その後祖父が妹のみを引き取り、12歳の兄はひとり取り残される。母親は事件後、逃亡し行方がわからない。家族を引き裂かれた少年は再び家族で暮らすことを夢見て相談所を脱走するが、途中やはり家族に問題を抱えた少女と出会い、一緒に東京までを旅するというロードムービーだ。

しかし、少女のセリフ回しのとても少女が喋っているようには思えないような不自然さが気になった。これは明らかに大人が考えたセリフを言わされているという感じなのだ。カルトでの洗脳色濃い少年が大人びた少女によって心ほぐされてゆく、というような主題も薄いし、仮に引き裂かれた家族というテーマがあったとしても中途半端な感は拭えない。結局、モチーフが実在したカルトであるというのみの映画になってしまっているのは残念だ。
りょうとつぐみのレズビアンカップルの登場もその必然性という意味で理解に苦しむし、脱会して廃品回収業を営む元信者の人物描写もやはり浅さが伺える。

塩田明彦の作品は「月光の囁き」(99年)がなかなか良かっただけに残念だ。
ほぼ同時期に封切られた是枝裕和「誰も知らない」がやはり子供が主役ということからあちこちでこの作品との比較がなされているようだが、主題の掘り下げ方をみても両者には格段の差があると思わざるを得ない。

2005年、132分。石田法嗣、谷村美月、西島秀俊、りょう、つぐみ、甲田益也子ほか。

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Comments

あけましておめでとうございます。
今年も宜しくお願いいたします。

歴日写眞室のazuさんへのコメント返しですが
なぜか昨日今日と拒否されてます。自分のBlogなのに。なーぜー。
またあとでトライしてみますが、こちらに間借してお返事。(笑)
あの温泉の一件以来、お風呂に入っても汗が出ないんですよ。足湯も効きません。
神経が緊張してるのかしらん。年かしら。(げ)

カルト教団を題材にしたもので「ディスタンス」というのがありましたが、ご覧になりましたか?
浅野忠信が出演するこのテの映画は、やっぱりな、という、うんざりするようなぼんやりとした作り方でした。
浅はかさとか無意味というのを表現するには、その薄っぺらさはある意味でリアルなのかもしれませんが。

ISさん、どうもおめでとうございます。本年もよろしくお願いいたしますです。
歴日写眞室はMTでしたっけ?メアド入れてはります?なんて管理人に聞くのもなんですが。
野口整体創始者の野口晴哉の「風邪の効用」という本に、体のバランスが崩れているときは左右の足の温度が違うので、冷たい方の足だけを足湯するとよいとありましたが、汗が出ないのはツライですね。鍼とかやったことあります?

ディスタンス!これ是枝監督じゃないですか。
未見なんですが、同じカルトがモチーフだったですよね。インプロビゼーションというのか、セリフも即興とか。
浅野は岩井俊二の映画によく出ていましたが、岩井の作品てビデオクリップのような雰囲気だけの映画ですよね。これを感性というのかどうかさえ疑わしいような気がしないでもないです。物語の持つ圧倒的な力が感じられる映画をみたいですね。

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