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November 01, 2005

バルテュスと勝新太郎

「和」をつくる美先日、随分前から気になっていて未見だったユーロスペースのアート・ドキュメンタリーシリーズ「バルテュス」を図書館で借りて見たのだが、偶々新聞のテレビ欄を眺めていると、テレビ東京系列「たけしの誰でもピカソ」でバルテュスの夫人であり自身も画家である「節子・クロソフスカ・ド・ローラ」が出ており、しかもバルテュスの住居のあるスイス、ロシニェールに以前、夫、勝新太郎と訪れた中村玉緒と久しぶりの邂逅を果たすというので早速チャンネルを合わせた。

続・兵隊やくざ―続・貴三郎一代バルテュスは東京オリンピック直後の1965年に来日、偶々京都の街角で見た勝新主演「兵隊やくざ」のポスターをみて、「このバルザックに似た男は誰だ?」と気にかけその後「座頭市」を見て勝新の大ファンとなった。その約30年後の96年にスイスへ勝新を招き、初めてバルテュスと勝新の出会いが成就したという。アートドキュメンタリーでの映像はその時のものだ。バルテュスと節子、子供らがくつろぐ居間で、勝新は座頭市や渡世人、女形などに扮し役者としての威儀をバルテュス一人の為に演じてみせるのだった。その勝新を引き合わせたのは写真家の篠山紀信だったという。初めて出会い抱擁しながら、勝新は「これが本当の恋だったのか。」とつぶやいたという。既にそのとき勝新は何者かになりきった天性の役者だったのだと思う。

官能的な少女をモチーフとするバルテュスと生き方そのものが無頼の役者勝新との一見繋がりそうにない二人の精神的交流というのは、一編の小説になりそうなエピソードだ。

バルテュス59歳の時に当時25歳だった節子を日本で見初め結婚したというが、その歳の差34歳ということには少々感慨があるものの、それより、最近日本で節子の人気が高まっているらしいことには興味を覚える。
スイスの上流階級、社交界で「蓮の花夫人」と呼ばれる優雅な生活。ご夫人方の憧れを一身に集める節子。この構図は例えばロイヤルなものへのあこがれを手放しで隠そうとしない独特なメンタリティに似てますます興味深い。


Balthus
バルテュス「夢みるテレーズ」(1938年)

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Comments

雪の中の葬列で、節子さんの姿がとても美しかったのが印象的でした。

追伸:
以前の、アイヌの蝋菅とポーランド貴族とアイヌ女性のお話が放映されていた件は、たしかに私が観たのが1996年以降だったので、なにかと混同してしまったのかもしれません。(^^;

や。でも、同一人物ではなく・・・・?
うーん。
記憶が曖昧です。最近、どうも認知の度合いがアレです。(笑)

ISさん、このビデオのオリジナルはBBC放送なんだそうですね。
節子は徹底して和服で過ごしてますね。ああいう風に着こなしたいものですね。男の私でもそう思います。
蝋管の番組はNHKは良く同じテーマを使い回したりしますし、別バージョンもあったのでは?
というより、この間みたばかりの内容も既に記憶が曖昧になってます。私も相当認知度合いがアレですね。アレ同士ということでよろしくおねがいします(笑)

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    渡辺克巳

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    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


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