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October 05, 2005

神保町「北沢書店」売場縮小 洋書販売の転機

神田神保町の老舗、洋書販売の「北沢書店」が最近なにやら工事をしていると思ったら、昨日2005年10月4日付毎日新聞夕刊の記事「特集World」を見て合点が入った。てっきり拡張リニューアルのための工事と思っていたが、逆に売場を縮小するというのだ。

現在は一、二階の店舗となっているが、一階を小学館の関連会社が出店する「ブックハウス神保町」に譲り、北沢の店舗は二階のみとなるらしい。洋書の売れ行き不振が理由と言うことだ。リニューアルは今月10月12日だ。

毎日の記事によると、洋書販売不振の原因として、・学生数減少に加えその学生自体の洋書離れ。・大学など研究機関の予算削減による洋書購入プライオリティの低下。・ネット販売での価格競争。・和書と異なり洋書は買い取り。取次に返本不能で出来ても送料が高い。などが挙げられるという。

確かにこのblogのエントリにも以前書いたのだが、売れ筋は在庫があるかも知れないが、欲しい本がない場合に注文する場合では、たとえ専門書店でも取り寄せに異常に時間がかかり、また送料を含めた価格が本そのものの現地価格と比較し非常に高いものとなっている。しかし、最近のネット書店では、価格も現地定価か場合によっては割引まであり、また国際クーリエサービスの普及で送料を含めても現地で入手するのと変わらない場合もあるほどだ。しかも早い。小生が先日某amazon.comで注文した洋書はなんと三日で届いた。これでは、既存書店が前述のリスクを書籍価格に転嫁させて掲げる価格と競合出来るわけがない。

そこで、毎日の記事によると、この流れと対抗するために、大手洋書扱い店の「丸善」では9月からカタログ特価販売を始め、また倒産した「青山ブックセンター」を買い取った「日本洋書販売」も昨年、洋書卸価格を2~4割下げたということだ。結局、値下げが主な対抗策だという。ただ、学生や研究者が洋書を購入しなくなっているという流れは、端的に言って、大きな「書籍離れ」の流れの一部であり、情報源としてwebなどの以前になかったメディアが台頭しているなかではそれでも縮小するパイの食い合いということも言えるのではないか。

北沢書店はその店構えの重厚さと、天井まで届く書架に納められた洋書、二階へ続く螺旋状の階段を上がると洋古書のずしりとした知的な空気が他では味わえない雰囲気があった。小心な小生など二階に上がるだけで怖じ気づいたものだ。

新規にオープンする「ブックハウス神保町」は絵本の読み聴かせスペースや出版社の割引本(謝恩価格本)などを扱うユニークな書店になるということ(前掲、毎日新聞記事)なので、開店したところで後ほど報告したい。

■月球儀通信 関連エントリ
大型書店の盛衰 / 京都丸善閉店とジュンク堂河原町進出
新宿東口/書店戦争勃発?
書店の棚 / 青山ブックセンター営業再開
書店の行方~書籍流通の未来
「謝恩価格本フェア」開催 バーゲンブックフェアと書籍の再販制度

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