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October 02, 2005

ヤン・シュヴァンクマイエルとブラザーズ・クェイ

いま、葉山の神奈川県立近代美術館で、チェコのシュルレアリスト、ヤン・シュヴァンクマイエル(Jan Svankmajer)と妻のエヴァ・シュバンクマイエロヴァの展覧会「シュヴァンクマイエル展」が開催されている。展覧会はオブジェ等の立体作品やシュルレアリストらしくオートマティスムによる絵画などの紹介と並行して「シュヴァンクマイエル映画祭 in HAYAMA」も同時開催される。来年2006年には映画の新作「ルナシー(狂気)(仮題)」が公開予定とのことだ。

ヤン・シュヴァンクマイエル 短編集
ヤン・シュヴァンクマイエル 短編集


シュヴァンクマイエルに初めて出会ったのは、ビデオ「シュヴァンクマイエルの不思議な世界」(99年、ダゲレオ出版)で、いわゆるクレイやパペットアニメーションの手法で表現された旧東欧の魔術的な世界観に打たれたのがきっかけだった。そこには時間の堆積の暗喩とも言うべき闇が色濃くあって、ここからその後、ブラザーズ・クェイ(Brothers Quay)の名作「ストリート・オブ・クロコダイル(The Street of Crocodiles)」(86年)へと観進むのは必然だった。双子のクェイ兄弟は人形アニメーションの映像作家として有名だが、その病的なまでに耽美的な映像は一言でいうのは難しい、が例えばゴシックと言ったとしてもそれだけで言い表せない。彼らにはヤン・シュヴァンクマイエルに関するドキュメンタリー作品もあるようだが、カフカに影響を与えたローベルト・ヴァルサーの原作になる「ベンヤメンタ学院」(The institute Benjamenta, 95年)では、まるでそれまで画面のなかで生を与えられていた人形たちがとうとう人間として登場したかのようだった。しかし、「優秀な執事を養成するための寄宿学校」という設定はその人間を逆に人形として振る舞わせるというクェイの人形への偏愛に根ざした美意識が見て取れる。モノクロームの映像が美しすぎる一編だ。

Quay
「ベンヤメンタ学院」のパンフレットより

The Institute Benjamenta The Brothers Quay Collection: Ten Astonishing Short Films 1984-1993

神奈川県立近代美術館「シュヴァンクマイエル展」  9月10日~11月6日まで開催。


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Comments

トラックバックありがとうございます。
ちょっと今はトラバやめてるんですけどね。
展覧会に行ってきたので感想をアップしています。
良かったら見にきてください。
私ももちろんクエイも大好きです。

koroさん、こんばんは。早速拝見しました。今日、行かれたのですね!映画に登場する人形は来年公開の「ルナシー」の予告も併せて是非みてみたいですね。綺麗な貝がらは素敵なおみやげになりましたね。またお気軽にお立ち寄りください:D

お返事ありがとうございます。
そうです。行ってきました。
遠かった!!けど、行って良かったです。
思わず日常を忘れてしまうような、素敵な展覧会で本当にゆっくりしてきました。
何度も出たり入ったりして、受付のお姉さんに「またですか〜?」という感じでにっこり微笑まれるほどでした(笑)

この間のNHK「日曜美術館」でシュバンクマイエルが出ていましたね。展覧会に合わせて来日していたようです。そのなかで、「魔術的なものを排除してしまったら人生は味気ないものになる。」と言っていたのが印象的でした。私もなんとか時間の都合をつけて是非行ってみたいです。

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