『ビックリハウス』 終刊20年
パルコ出版の「ビックリハウス」は75年1月の創刊から85年11月突然の終刊まで約10年間を駆け抜けたサブカルチャーを地で行くPOPで一読脱力の面白雑誌だった。昨年、創刊30周年のイベントが行われたようだが、創刊の75年1月号というのは、実際は74年の発売ということだろうと思う。小生の場合、創刊の頃はまだ読んでいなかったが大学生となってから、つまり最後の数年間は随分買って読んだものだ。大体、大学の教室には必ず1冊は「ぴあ」とともに転がっていたのではないだろうか。大げさだがそんなイメージだ。その終刊から来月で20年が経つ。
読者の投稿で作られる誌面は、その企画の非凡さでどこを開いても異常に面白かった。通学電車のなかで何度笑いを噛み殺したことか。雑誌を見ながら一人笑うなんてハズカシイ。でもどうしても顔が緩んでしまう。我慢すると余計にツライ。
この雑誌で企画された数々のコーナーは今でも多分通用するものばかりだと思う。というよりその後かなりの雑誌が真似をしたと思う。ビックリハウスは投稿系雑誌のパイオニアを地で行っていた。
企画としては
・「ビックラゲーション」 最近びっくりしたこと
・「おもこ」 思いこみ、勘違いの告白
・「回文」
・「御教訓カレンダー」 これは有名だ。
・「筆おろし塾」
などがあった。筆おろし塾というのは、ショウモないフレーズを習字よろしく筆書きするというもの。私の記憶では「岡田の鼻」というのがあって、これが生真面目に筆書きされているのがツボにはまった。この岡田というのは当時早稲田の野球部に在籍していた阪神の岡田のことだ。他に名作として「ロミ山田」というのが有名(笑)。
投稿する読者を「ビックリハウサー」と呼んでいたが、そのハウサーには後に世に出る清水ミチコ、故ナンシー関、佐野史郎、大槻ケンヂ、渡辺いっけいなどがいた。執筆陣には糸井重里(「ヘンタイよい子新聞」)、みうらじゅん、浅田彰、泉麻人、村上春樹、戸川純(当時ゲルニカ)など錚々たる面々だった。
思えばこの雑誌は70年代から80年代中盤というまだ若者の「連帯の残滓」ともいうべきものがかろうじて残っていた時代にメディアが仕掛けた「クラブ活動」のようなものだったのではないかと思う。こういうあり方は今はもう成り立たないのかも知れない。
当時編集者だった方がそのころを懐かしんで運営されているサイトがある。これを知らない世代の人が雰囲気を知るには絶好のサイトだ。花編(花の編集長)の高橋章子はしばらくテレビなどのメディアに盛んに露出していたが、最近はどうしているんだろう。
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