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September 19, 2005

赤塚不二夫 漫画家50周年なのだ

赤塚不二夫のことを書いたのだ!!サンデーの武居記者といえば、「レッツラ・ゴン」で赤塚をイジメる編集者という設定であまりにも有名だ。
頬骨が張った大きな鼻に細い目、一瞬、吉本隆明に似てるなと思ったのは随分後のことになるが、そうでもないと思ったのは昨日のことだ。などと下らない話は別にして、その武居記者が赤塚との交流をもとに描いた評伝を上梓した。武居俊樹「赤塚不二夫のことを書いたのだ!!"」(文藝春秋 2005年)だ。
その冒頭、二人目の夫人である眞知子夫人と武居氏が病床の赤塚の前で語るのは、その日が自分の誕生日であることすら赤塚は分からないということだ。先日70歳になった現在では3年半もの間、昏睡状態を続けているというのである。ここから武居氏がサンデーに入社して赤塚番となり、アシスタントの古谷三敏、北見けんいち、鳥居かずよしなどと事実上の「赤塚ファミリー」の一員として興味深く尽きることのないエピソードが綴られる。久しぶりにまさに一読措く能わざる本を手にしたという感じだ。
コタツに入りウイスキーをなめながら「偽自伝かも知れないよ」と言いつつ問わず語りに生い立ちを語る赤塚。母親と二人での満洲引き揚げ、チビ太とニャロメというキャラクタはその少年時代の体験から生まれたなど、興味は尽きない。確かに作品中のチビ太の家族を持たず、ひどく苛められても雑草のようにしたたかな性格はまさしく戦災孤児そのものだ。
伝説のトキワ荘、手塚治虫の意外な一面などのエピソード。成功し人気マンガ家として上り詰め、生涯かけてギャグをエネルギッシュにその身に体現してゆく破天荒さ。「立派な馬鹿になるのは大変なんだ。」この言葉には深いものを感じる。赤塚でなければ言えない言葉だ。しかし作品の構想を和気藹々と練る「アイデア」の場面は実際に間近で見てみたい気がする。記者の目からはマガジンとの確執など視点にもバランスが取れており、いつまでも終わらずに読んでいたい本だ。

赤塚不二夫公認サイト これでいいのだ
 時間を忘れるほど楽しいサイト。小生、バカ田大学の入学試験に落ちてしまいました。

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» 頑張れ赤塚不二夫!頑張れジャイアンツ! [ば○こう○ちの納得いかないコーナー]
① 頑張れ赤塚不二夫! スポ根モノ以外の題材は全て描き上げたと言われている手塚治虫氏。漫画家という存在以上に、思想家としての彼に大きく影響を受けた事も在り、数多の漫画家の中で別格の存在として彼を敬愛している。そして、所謂児童漫画の分野で言えば藤子不二雄氏、ヒーロー漫画では石ノ森章太郎氏や永井豪氏*1、恐怖漫画ではつのだじろう氏や楳図かずお氏、日野日出志氏といった様に、分野毎に好きな漫画家の名前が次々と頭に浮か... [Read More]

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  • Gangs of Kabukicho.
    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
    4106024330
    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

    にっぽん劇場写真帖
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    4106024187
    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

    Cui Cui
    川内 倫子
    4902943026
    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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