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May 09, 2005

Loretta Lux / 不思議の国の子供たち

Loretta Luxドイツのアーティスト、Loretta Luxの子供をモチーフとしたポートレート作品は一種独特な存在感があってなぜかここしばらく惹かれている。どうも写真をペインティングと合わせてデジタル処理をしているような感じだ。書き割りのような背景に佇む少年少女たち。その表情のディテールと人工的な背景のアンバランスが非現実なリアリティを醸し出している。
Pierre Et Gilles (Postcardbooks)これを見ているうちに、写真にレタッチを加える手法のポートレイトという意味では"Pierre et Gilles"を思い出した。80年代にPARCO出版の写真集を買って今も手元にあるのだが、ある種宗教的でありながら俗っぽくキッチュな雰囲気が独特だ。このポートレートからは何故か個人的にはインドのテイストを感じてしまう。ちょっと違うかもしれないが、インドの宗教的な図像、あるいはキリスト教のイコンに繋がるものがあるような気がする。
ここから、昔の(今もかも知れないが)小学館の学習雑誌「小学○年生」にも連想が広がってしまう。この表紙も写真の上にべったりと肌色のペインティングを施したポートレイトとすればかなり近いものがあると思うのだが。

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    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
    4106024330
    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

    にっぽん劇場写真帖
    寺山 修司・森山大道
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    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

    Cui Cui
    川内 倫子
    4902943026
    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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