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April 24, 2005

そうだ、落語、行こう。

「『笑点』をみて笑っているような東京モンの話は信用でけへんな。」以前、当通信社京都支局に勤めていた頃、大阪育ちの同僚と話していると、決まって最後にこう締めくくるのがお約束だった。ここに入れば別世界その言い方が可笑しくていまでも思い出すと笑ってしまうのだが、昨日、ふと思いついて落語が聴きたくなり新宿末廣亭に行ってみた。
神保町から都営新宿線で新宿三丁目下車。いつも前を素通りする見慣れた風景も入ってみると別世界だ。末廣亭は中央が椅子席で、その左右に畳敷きの桟敷席がある。お茶と煎餅を買って桟敷に座り、場内を見渡すとレトロな雰囲気が心地よい。
今月の下席は落語協会の出演だったが落語芸術協会とは10日毎に交互の興業となっている。金曜日ということもあって八割方の入りだった。驚いたのは独りで聴きに来ている20代の若い人が予想外に多かったことだ。しかも番組表に演目を書き込んでいたりして皆かなりの落語通のようだ。30年前の小学生の頃、親に連れていってもらった上野の鈴本演芸場でも出演していた扇橋がでていたのも感慨深い。円丈も久しぶりにみた。こんな身近に伝統話芸の深さを生で堪能できる場所があろうとは今まで何故気づかなかったのだろう。お笑いのライブに行くことはあっても落語を見落としていた。なんという不覚。脱力と癒しの場として本当におすすめだ。末廣亭は中に入るだけで価値がある。また深みにはまってしまいそうだ。

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    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
    4106024330
    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

    にっぽん劇場写真帖
    寺山 修司・森山大道
    4106024187
    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

    Cui Cui
    川内 倫子
    4902943026
    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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