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April 06, 2005

開襟シャツと着流し

小泉首相は、省エネルギーの観点から夏の冷房温度を高く設定するに当たり、地球温暖化対策推進本部の会合で閣僚らに上着やネクタイの不着用を呼び掛けた。これを受けて環境省はこのノー上着、ノーネクタイを新ビジネススタイルとしてその呼称を募集している、らしい(毎日新聞4月6日朝刊)。おそらく京都議定書やヒートアイランド現象の深刻化などが背景としてあるのだろう。しかし、暑いから脱ぐ、そんな当たり前のことにいちいち名前を募集とは失笑を禁じ得ない。別の意味でも思わず笑ってしまった。なぜか。昔の省エネルックを思い出したからだ。あれほどまでに官僚的発想がお笑いとして露呈した例はない。いまだに某前首相は着続けているようだが、あれは信念というより単にヤケクソなのだろう。知ってますか、省エネルック。つまり半袖の背広なのだ(笑)。そこまでしないでもそんなに暑けりゃ脱げばいいんじゃないの?と日本中からツッコミを浴びた抜群のお笑いセンスだった。今回の小泉首相の発言は十何年か溜めに溜めて繰りだされた究極のツッコミなのだとも言える。
そもそも背広は日本の気候に合わない代物だ。昔は夏は開襟シャツに扇子が定番だった。特に昭和30年代は。あるいはサラリーマンのこれからは着流しがモッタイナイ運動の精神にも合致して主流になるだろう(わけないか)。
少なくとも真夏のうだるような暑さのなかで背広を脱がないことに変態的に陶酔している自虐リーマンには迷惑防止条例を適用すべきだ。見ていて暑さが倍増するんだよな、特に俺たちビートニクス世代には(嘘)。

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    渡辺克巳

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    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
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    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

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    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

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    川内 倫子
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    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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