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1 post from February 2005

February 27, 2005

110フィルム スモールフォーマットの郷愁

思い立って、たまりに溜まったネガの整理をしてみた。コクヨのネガファイルを買い増して、菓子の缶にカビ防止剤と共に投げ込んでいたネガを整理するのに2時間もかかってしまった。ライトボックスで確認しながらの作業だったが、1スリーブごとに撮影時のことが思い出されて見入ってしまったからだ。そのなかで20年ほど前に甥を撮影した110フィルムのネガが見つかった。

このときのことは余り覚えていないのだが、カメラは確か500円もしないtoy cameraだったと思う。110フィルムのカートリッジをセットするとそれが本体の一部になるような簡単なものでレンズは単玉、シャッターも1速のみで構図は上部の枠を起こす原始的なファインダーで決める。ちょっと前まではよく見かけたが、いまこれを捜そうとすると骨が折れる。小川町のガラクタ貿易などいかにも置いていそうなショップを物好きにも捜してみたが全く見つからなかった。いや、LOMO HEADZでBABY HOLGAとして売っているのは既に知っていた。だが1800円もするのでちょっと手が出ない。昔はスーパーでお菓子のオマケで付いていたものと同じものがそんなにするわけがないのだ。
110_L
フィルムはまだ大きなカメラ店で現役で売っている。ヨドバシのフィルムカタログによると、フジカラースーパーG100とKODAKゴールドウルトラ400の2銘柄だ。もしかしたら東ヨーロッパなどではまだ他にもあるかもしれない。しかし、ヨドバシのカタログの分類ではミノックスと並んで「特殊フィルム」になっているのが感慨深い。
70年代にはこの110(ワンテン)判が全盛で、一眼レフまで存在した。ペンタックス オート110だ。手のひらに隠れる程のサイズでありながら一眼レフなのが凄い。当然レンズ交換までできる。専用のワインダーまであるシステムカメラだ。ほか舶来のローライ110やキャノン、ミノルタ、富士写までが開発を競っていた。
いま、このネガサイズをみると135サイズ(35mm判)に比較して面積的には不利ながら、当時より格段に進歩したフイルムではサービスサイズへの引き延ばしなら十分実用だ。だが、いま、これを楽しもうとするなら、この小さなサイズをスリーブのままコンタクトプリントしてみるのが面白い。爪の先ほどの、まさしくサムネイルの可愛い画像がちまちまと並んでいるさまは、まさに70年代の郷愁そのものだ。
折しも、銀座松屋で開催中の中古カメラ市では何点かの110カメラが売られていたが、どこかでtoy cameraを入手して遊んでみるのも面白い。これが高じるといまさらミノックス方面へハマってしまいそうで怖いのだが。ミノックスはさらにdeepなシステムがあり、小さな現像タンクやら、ペンサイズの三脚やらで容易に抜け出せそうにないからだ。これで一財産失った御仁が世の中に多く存在するからもう何年も入り口で逡巡している。
デジカメの普及で、銀塩への興味は高級志向ではなく、逆にtoyのようなcheapなものへと個人的には興味が移っている。この次はピンホールかステレオ写真かな。

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    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
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    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

    にっぽん劇場写真帖
    寺山 修司・森山大道
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    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

    Cui Cui
    川内 倫子
    4902943026
    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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