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November 07, 2004

『座頭市』に肩まで浸かってみる

以前、北野武の「座頭市」についてエントリを書いたが、言うまでもなくオリジナルは大映の勝新太郎主演になるシリーズだ。原作は子母沢寛の「座頭市物語」という小編で、「飯岡の助五郎」という作品にも登場する。共に短編だが、映画の脚本はこれをオリジナルとして膨らませ、映画として当たるとその後多くの脚本が書かれた。
映画「座頭市物語」の前身となる1960年の「不知火檢校」から、「続座頭市物語」、「新座頭市物語」と続編が作られるなかで63年、64年には各々年に4作づつも制作発表されるなど大映のドル箱となった。この頻度には驚かされる。平均して3ヶ月に1編づつ新作が発表されたことになる訳だ。それから13年後の73年までに25作が発表された。
「不知火檢校」でのピカレスクぶりには圧倒されるが、その後、ヒーローとなり人口に膾炙されるにつれ、市の行動には観客に感情移入されやすい「義」が与えられてゆく。何を考えているか分からなかった不気味さも、後の作品では恋もすれば、幼子の情愛に涙するようにもなってくる。この変容がこれから見どころとなりうるかも知れない。
ということで、まだ観始めたばかりなのだが、全26作に「不知火檢校」の1作を加えた27作(北野版は加えず。)を観終えるたびに右サイドバーのリストにチェックしてゆくという酔狂を始めた。

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    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
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    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

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    寺山 修司・森山大道
    4106024187
    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

    Cui Cui
    川内 倫子
    4902943026
    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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