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November 01, 2004

口琴を聴きにゆく / シラギ・アーロン、長根あき

31日、日本口琴協会主催の口琴演奏会「ハンガリアン口琴狂詩曲」を霞ヶ関プラザホールに聴きに行った。今回は、ハンガリーの口琴製作者としてあまりにも有名なシラギ・ゾルタンのご子息で口琴演奏家のシラギ・アーロン氏の来日に合わせ、ムックリの長根あき氏、フィリピンのカリンガ族(ルソン島)出身のユニット「トゥグノ」、また飛び入りでロシア・サハ共和国から来日中のハトラーエフ夫妻の演奏を含めた2時間半の口琴演奏会となった。
口琴の演奏についてはいままでweb上の音源を聴いてはいたものの生で聴くのは初めてだったが、音の表情の豊かさと超絶技巧に圧倒された思いだった。これほどまでに音色のバリエーションが操れるものなのだろうか。口腔、耳管、頭蓋などを共鳴させて生み出す倍音は聴く者の脳を心地よく解きほぐしてゆく。
シラギ氏や長根氏の演奏もさることながら、ハトラーエフ夫妻の演奏は冬にマイナス50度にもなるというサハの酷寒を彷彿とさせる素晴らしい演奏だった。地吹雪や馬、鳥などの動物を模した口琴、発声による演奏は、民族の記憶、時間の堆積を思わせてやまない。ヨーロッパへのフライトでみる機外カメラに映し出されるユーラシアの大地、延々とつづく氷のまだら模様をイメージしながら演奏を聴いていた。この後、11月3日に目黒の「アサンテ・サーナ カフェ」でワークショップが、また11月6日に中野タコシェでレクチャーがあるようだ。(日本口琴協会のサイトに詳細。)自分へのおみやげにムックリ500円を購入。

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  • Gangs of Kabukicho.
    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
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    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

    にっぽん劇場写真帖
    寺山 修司・森山大道
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    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

    Cui Cui
    川内 倫子
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    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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