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September 23, 2004

田中未知 / 『質問』 in 丸の内 『コトバメッセ』

神保町から歩いて40分(フツウ歩かないが)、丸の内一帯でいま「コトバメッセ」と称したイベントが行われている。最近特に再開発されだした丸の内中通りを中心に、有楽町から丸ビルまでの街路、ビル内の至る所に様々な「質問」が掲示され、道行く人の足を止めているのだ。たとえば「間違い電話の相手と長く話したことがありますか」というような質問がビルの柱、ドアの手すり、街路樹、駐車中の車のドアなどの至るところで投げかけられている。

これらは、寺山修司の秘書で天井桟敷の創設メンバーの一人、田中未知の著作「質問」(77年、質問舎刊。その後アスペクトから2000年に復刊)から全365個の質問すべてを街に「ばらまいた」ものだ。このありようは、天井桟敷が以前世界の各地で行った演劇パフォーマンス、路上演劇を彷彿とさせる。
田中未知といえば寺山修司だが、私なら東陽一監督、永島敏行主演の映画「サード」(78年)の音楽を思い浮かべる。寺山の脚本と田中の音楽で青春の鬱屈を描いた邦画の傑作だ。これを超えた青春映画はまだ無いのではないだろうか。

目に入るたびに足が止まり、まるで禅の公案のように読む者を内省へと誘うかのようだ。
これは丸の内一帯を所有する三菱地所が主催するアートイベントだ。いわば企業が仕掛ける丸の内村の「村おこし」のようなものであって、企業活動と考えると正直なところ小癪ではある。それはどうあれ、投げかけられる質問は深い。10月3日までの開催。

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    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
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    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

    にっぽん劇場写真帖
    寺山 修司・森山大道
    4106024187
    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

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    川内 倫子
    4902943026
    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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