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August 08, 2004

ミニコミスト! 第3号 『精神病新聞』

「精神病新聞」は以前クイックジャパン誌でも紹介された異色のミニコミだ。そもそもネーミングからしてイキナリだ。seishinbyoshinbun2.JPGインパクトありすぎなのである。
なぜ精神病新聞なのか、そもそもこのミニコミを耳にしたときに私が連想したのは、精神病者への社会的理解を啓蒙する団体の機関誌のようなものだった。しかし実際手に取ってみると予想とは全然異なり、鬱病を背負う発行人が月刊で趣味や鬱病、そして過去に引き起こした自殺未遂などをテーマにした個人フリーペーパーだった。
読んでみると趣味のコスプレや料理、好きな漫画など若い女性らしく可愛らしいテーマが盛り沢山で決して自傷行為だけが精神病新聞のテーマではないことが分かる。ミニコミの題名が題名だけに、センセーショナルで単にキワモノ的に面白がられるだけの内容では決してないことがよく分かるのである。鬱病という病気ほどそうでない他人に理解されにくい病もないのではないだろうか。「全部2」の巻頭に、友人に電話で「病気に逃げてるんじゃないの?」と諭されたことに対して発行人が友人を理解させることがままならないもどかしさを吐露している。友人も決して悪気があった訳ではない、と思う。むしろ発行人を鼓舞し引きずり出そうとしたに違いない。しかし、鬱病患者にとっては自分自身のコントロールが出来ないギリギリのところで葛藤していることを他人に分かってもらえない苦しみもある筈だ。発行人はそれを分かって欲しいのだと受け取った。
今年、しばらく発行が休止していたことがあった。写真は、「月刊精神病新聞全部2」という19号から33号までを纏めた全集だ。これを中野タコシェで奥から出してもらったときに店員の女性が「最近来ないんですよね・・・」と言われたときの心配そうな表情が忘れられない。なにせ月刊誌でありながら突然来なくなり、しかもテーマの一つが自殺未遂なのだ。心配でない訳がない。
暫くして「復活!精神病新聞」として再刊。一旦は安堵したものの(しかし単なる一読者も大変です・・・)なんとその復刊5号の表題は「著者3度目の自殺未遂!」だった。なんということか・・・。現在の最新号は復刊7号だが、6号、7号と自傷による入院顛末記となっている。なんとも凄絶なミニコミだ。
だが自傷以外のテーマのときの誌面はとても楽しい。これを楽しみにしている読者もいるということを言っておきたい。
ちなみに私も毎日、サラリーマンのコスプレで会社に通勤しています。■

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    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
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    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

    にっぽん劇場写真帖
    寺山 修司・森山大道
    4106024187
    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

    Cui Cui
    川内 倫子
    4902943026
    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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