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May 16, 2004

ETV特集 『フォークであること』 / 映画『タカダワタル的』

NHK教育のETV特集「フォークであること」はいつもの時間枠を拡大して放送された。高田渡と高石ともやの2人にクローズアップして60年代当時の映像を交えながら現在を追ったドキュメンタリーだ。高田渡は滅多にテレビで観ることができないうえに若き日の映像まで観られたのはうれしかった。さらに高田がライブ中に寝てしまう貴重きわまりない場面まであり、番組を見ながらビデオ録画をしていないことを悔やんだ。

60年代当時、高石が売れ始めた頃の演奏中、突然舞台壇上に駆け上がった学生に商業主義と自己批判を迫られる映像も貴重だ。その学生と高石のやり取りを聞くと、当時のものの言い方、自己主張の仕方が現在とは歴然と異なっているのがよく分かる。学生運動の資料などは山ほど残されており研究もなされているが、いくらそれをなぞってもこの映像が語るものには及ばない。60年代=政治的季節とも言うべき時代の映像をもっと見たいものだ。その時代を肌身で感じられる映像が見たい。

しかし、高田の「自衛隊に入ろう」についてはその経緯をナレーションで説明はしたが、やはりNHKさん、どうしても歌は流さなかったですね。かたくなだね。まぁ、高田本人が封印しているというのだから放送は出来ないのだろうけれど。この辺りは、森達也「放送禁止歌」に詳しい。

映画「タカダワタル的」 テアトル新宿でレイトショー上映中です。■

高田渡/五つの赤い風船
高田渡・五つの赤い風船 高田渡

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放送禁止歌
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  • Gangs of Kabukicho.
    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
    倉田 精二
    4106024330
    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

    にっぽん劇場写真帖
    寺山 修司・森山大道
    4106024187
    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

    Cui Cui
    川内 倫子
    4902943026
    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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