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March 25, 2004

鬼海弘雄 / 第23回土門拳賞受賞

写真家、鬼海弘雄が写真集「PERSONA」で第23回土門拳賞を受賞した。
この受賞作は浅草寺参道の朱塗りの壁をホリゾントとして撮られた、そこに偶々参詣した人々を被写体としたポートレートである。
作品に滲み出す存在感は一種独特で、むしろ奇怪な印象さえ受ける。写された人々の意識するしないに拘らず、浅草という時間の澱が堆積したような空間にあって、人々の奥底に持つあらわな本性が立ち現れるかのようだ。

氏はダイアン・アーバスにインスパイアされて写真を撮り始めたという。この受賞の言葉で長年の胸のつかえが取れたような気がした。
というのも、20年程前、今は廃刊となっているカメラ毎日だったか、後にこれに繋がることになる初期の作品に出会ってから、私は彼にアーバスとの共通点を思い浮かべていたからだ。

つい先頃放送されたTBSの「情熱大陸」はその撮影風景や氏の人となりを知ることができる私にとっての好番組だった。
実に気さくに「雰囲気」を持った人々に声を掛け、カメラという呪具をもって自身を投影させるのである。

この浅草での仕事は73年から始まっているという。すでに30年もの時間をこの写真に降り積もらせていることになる。

鬼海やアーバスの写真を見ていると、ポートレートというものが単なる人物描写ではなく、「存在の不可思議さ」を語るものであることがよくわかるのだ。

「土門拳賞作家 『鬼海弘雄』 補遺」へリンク

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» 土門拳賞作家 『鬼海弘雄』 補遺 [月球儀通信 @blog]
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    渡辺克巳

    097154803X
    新潮社フォトミュゼの「新宿」が絶版となっているなかで最近刊行された渡辺克巳の最新写真集。洋書。



    先般亡くなった路上の写真家、渡辺克巳の写真集。インサイダーとして夜の新宿を流した彼の生の証はその写された人々と共に永く記憶されるべき。


    ジャパン
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    渡辺克巳とくれば倉田精二を挙げずにはいられない。日本のウィージーと言われたストリートフォトの神髄。都市の殺伐と虚像をこれほど表現した写真はない。

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    寺山と森山のコラボレーションは「あゝ、荒野」以前にもこの作品で既に成就していた。68年刊のこの作品は強烈なコントラストとイメージで時代を色濃く表現している。腰巻きの惹句「奇才ふたりが火花を散らすイメージ地獄巡り」も凄いが、天井桟敷率いる寺山へぶつける森山の渾身の「返歌」が熱い。中平卓馬がカメラを構える有名なショットもあり。これを見ずに森山は語れない。


    奈良原の写真は既に絶版になった朝日新聞社の「昭和写真全仕事」を所有しているが、トラピスト修道院に取材した「沈黙の国」「人間の土地」「消滅した時間」などパースを駆使した知的で静謐な写真は独特の美。「無国籍地」は廃墟をモチーフにした写真集。その圧倒的な画面の構成美を。

    Cui Cui
    川内 倫子
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    川内の作品は柔らかい光と深度の浅いクローズアップなどを多用して日常の「合い間」を独特の色調で表現している。小生の勝手な感覚ではあるが彼女の作品にはどこか「彼岸の匂い」のようなものが感じられてならない。明るく静かな日常。ふと視線を外して見上げる窓の外の空。こよないものたちの空間。この作品は家族の何気ない日常をテーマとした写真集。なぜだろう、頁をめくってゆくたびに胸が詰まってくるのは。


    この間東京都写真美術館で行われた回顧展で再び植田の仕事が再評価されている。砂丘シリーズに代表されるこのモダニズムはいつまでも古びない。

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